寝ている間は同じ姿勢を取り続けるから、筋肉はカチコチになっている。朝起きると無意識に“伸び”をしたくなる理由だ。“伸び”だけでは筋肉の硬さは完全に取れないから、ストレッチで柔軟性をしっかり回復。血流も良くして心身を目覚めさせよう。
初めにベッドで寝たまま動的ストレッチ。続いて起き上がり、筋弛緩法を行う。筋弛緩法とは、一度あえて筋肉を緊張させてから一気に緩め、リラックスへと導くメソッドだ。
時間がなくて1種目しかできないなら、背中の3ウェイストレッチを。立ったまま3方向に伸ばし、寝ている間に縮こまりやすい背中と体側の筋肉をリフレッシュさせよう。
1. ヒップローリング(左右交互に20往復)
仰向けで寝て、両膝を曲げて持ち上げる。太腿が床と垂直になるように、股関節を90度曲げる。両腕を体側で伸ばし、手のひらをベッドに向ける。肩をベッドにつけたまま、両膝を揃えたままで左右交互にリズミカルに倒す。
2. 胸郭の動的ストレッチ(左右各10往復)
枕に頭を乗せて右側を下にして横向きで寝る。両膝を90度曲げる。両腕をベッドで伸ばし、上下の手のひらを合わせる。左手でリードしながら、胸を上に向けるように開く。目線は左手に向けて首も回す。肩甲骨の動きを意識する。左腕がベッドについたら、同じ軌道で戻る。左右を変えて同様に行う。
3. 筋弛緩法(4〜5セット)
ベッドから下りて両足を腰幅に開いてまっすぐ立つ。両腕を肩幅で真上に伸ばす。6割程度の力で拳を握る。踵を上げ、爪先立ちで伸びをする。一気に脱力し、両腕と肩から力を抜いて膝を緩めて前傾する。腰に痛みが出ない範囲で行う。
4. 背中の3ウェイストレッチ(左右各30秒×1〜2セット)
両足を腰幅に開いてまっすぐ立つ。両腕をまっすぐ伸ばし、左手で右手首を摑む。左手で引っ張りながら、ヘソから下を固定してカラダを左へ倒し、右側の体側(外・内腹斜筋、広背筋)を伸ばす。
正面に戻り、右腕を根元から内向きに捻る内旋を行い、左手で摑む。ヘソから下を固定し、左斜め下方向にカラダを捻り、右の肩甲骨の下あたり(僧帽筋下部)を伸ばす。
正面に戻り、両腕と肩から力を抜き、指先を床につけるように前傾する。腰に痛みを感じない範囲で前傾し、背骨の両側(僧帽筋中部、脊柱起立筋)を伸ばす。左右を変えて同様に行う。