【筋トレのNG】息がハァハァと荒くなるまで追い込む
筋トレ1セットを終えてハァハァと肩で息をすると、頑張った気がして充実感が高まる。だがその充実感は悪しき自己満足。筋トレ1セットくらいで肩で息をするのはおかしいのです。
取材・文/井上健二 撮影/小川朋央 スタイリスト/高島聖子 ヘア&メイク/天野誠吾 監修・指導/坂詰真二(スポーツ&サイエンス)
(初出『Tarzan』No.762・2019年4月4日発売)
血管に負担をかけないように注意!
100m走をゴールした短距離走者のように、筋トレ1セットを終えてハァハァと肩で息をすると、頑張った気がして充実感が高まる。だがその充実感は悪しき自己満足。筋トレ1セットくらいで肩で息をするのはおかしい。
100m走は全身の筋肉を激しく使うため、ゴール後に足りない酸素を肩で息して必死で取り込む。でも、筋トレは局所運動なので、酸素不足は起こらない。筋肉を縮めて力を出すときに息を吐き、戻す際に吸えば、呼吸が乱れることはない。
「肩で息をするのは呼吸を止めている証拠。そのため血圧が上がり、血管に負担がかかっています」(トレーナー・坂詰真二さん/スポーツ&サイエンス)
ただスクワットのように下半身の大きな筋肉を駆使する種目では、ちゃんと呼吸をしても終了後に多少は息が上がるもの。運動に参加する筋肉が多すぎて酸素の需要量が高まり、筋トレ中にその負債が完全に返せないからだ。
それでも深い呼吸を心がけてなるべく息は上げないように!