空腹でランニングした方が痩せやすい?
毎日やろう!食欲を抑える簡単ストレッチ。
「脇腹のボコボコ」を強調する種目。
リンパマッサージで老廃物を優しく流す。
ピラティスで美しく機能的な体に仕上げる。
ダイエッターにおすすめの焼き鳥10本。
「大胸筋の段差」を集中的に鍛えて強調する。
腹筋をまんべんなく刺激「リバースクランチ」。
  • 公開:

多くのトレーニーたちが注目する栄養素「クレアチン」。その正体と摂り方を探る

いま日本で売られているクレアチンサプリの一部。スポーツジムなどで購入可能だ。水などに溶かして飲むパウダータイプとタブレットタイプが主流で、食品から摂るよりも断然効率的。アメリカでは既にスタンダードだ。

筋トレでパワーを発揮しやすくなったり、その後の筋損傷の回復を促してくれたりと、さまざまな可能性を秘めているクレアチン。その正体を知るために、東京医科大学の浜岡教授を伺い、クレアチンとはいったい何なのか、どのように摂れば良いのかを取材。四コマ漫画の主人公・ホシスケと一緒に、クレアチンをより深く理解しよう!

クレアチンっていったい何だ!?

トレーニーにとって、鍛えた筋肉の合成や修復、疲労回復のためにプロテインでアミノ酸やタンパク質を摂取するのはもはや常識。いまや一般女性トレーニーが「#プロテイン女子」のタグ付きでプロテインを摂る画像をインスタに上げる時代だ。

そんなトレーニング好きの間で次に注目されているのがクレアチン

20190228rm_crestine01
筋トレ歴5年、体重70kgながら60kgのバーベルも持ち上げられず伸び悩むホシスケ。そこに現れたのはマッチョ体型で100㎏のバーベルも余裕でこなす先輩クロちゃん。彼が飲んでいるクレアチンというサプリに秘密がありそう。

でもクレアチンの正体についてはわからない部分が多い。そこで、東京医科大学健康増進スポーツ医学分野主任教授の浜岡隆文さんに聞いてみることに。

「クレアチンは非タンパク性窒素化合物の一種で、約95%が骨格筋の中に存在します。筋肉内に蓄積されると高強度の運動の最中にすばやくエネルギー源となり、瞬発的なパワーを発揮できるようになります。また、クレアチンを拠り所にエネルギーが消費されるため、従来よりもトレーニング中の回復がよくなったり、終わった後の疲労感が低減。さらには筋肉細胞内が活性化し、筋損傷の回復が促されることが近年の研究により判明しています」

つまりクレアチンを筋肉にしっかり貯めておけば、1回のトレーニングで今まで以上の高い負荷がかけられ、回復もよくなるため回数も増やせるといった効果が期待できる。限られた時間で効率的に鍛えて筋肉をつけたい一般トレーニーにとっては何ともありがたい存在なのだ。

20190228rm_crestine02
クレアチンが筋肉に多く蓄積されると、短時間に高強度の運動をしたときに瞬発的なパワーを生むことがわかっている。さらには運動中のエネルギー回復や疲労感の軽減ももたらし、トレーニング後の筋損傷の回復も促すという。

どうやって摂ればよい?

「体重70kgの男性の場合、体内のクレアチン量は約120g。1日2g程度代謝されるため食べ物で補う必要がありますが、肉類や魚類を大量摂取しないと筋肉にしっかり蓄積できないため、同時に余計な脂肪を摂るリスクが高まります。そこでおすすめなのがクレアチンサプリです」

サプリメント先進国のアメリカでは、トレーニーたちが運動前にクレアチンサプリを摂るのは珍しくない光景。ドラッグストアにも多くの商品が並んでいる。

「日本ではまだ一般的ではないため、クレアチンを摂ると太りやすくなるといった情報が先走りしがちです。確かに摂取当初は体内に多くの水分を取り込むため一時的に体重が増えることはありますが、トレーニングを続ければ自然と水分は抜けていきます。またクレアチンの効果が加齢に伴うカラダの衰えを防いだり、脳の酸欠状態の改善や神経細胞への作用といった、トレーニー以外への効果も研究が進んでいます

20190228rm_crestine03
クレアチンは一部のマッチョ向けサプリという誤解も強いが、もともと体内にある非タンパク性窒素化合物(体重70kgの場合約120g)で必須物質。脳内にも少量ながら存在し、脳機能改善やアンチエイジング効果にも期待が。

摂り方は飲み始めで通常量よりも多く摂るローディング、または1日に少量(3g)を28日間続ける方法、いずれもOK。またホエイプロテインと一緒に摂ると、プロテインを単独摂取した場合よりもベンチプレスの最大挙上重量が大幅にアップするという研究結果もある。可能性を秘めたクレアチンから目が離せない!

20190228rm_crestine04
クレアチンの飲み方は短期集中でローディングするか、1日に少量ずつ、約1か月かけて摂っても筋肉中にしっかり蓄積される。またホエイプロテインやBCAAと一緒に摂ると、さらに相乗効果がある、という研究結果も。

取材・文/黒田 創 イラストレーション/死後くん 監修・取材協力/浜岡隆文(東京医科大学健康増進スポーツ医学分野主任教授)、取材協力/黒澤裕子(東京医科大学健康増進スポーツ医学分野講師)

Share
Share