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カサマシご飯を食べ比べ! 見た目は米だが、味と食感には微妙な違いがありました

糖質を摂らず、おかずだけを食べる。これでは、たとえ満腹になっても満足できないだろう。だが、工夫次第でカラダもココロも納得の低糖質メニューは可能なのだ。今回は白滝、カリフラワー、大根の3品を混ぜた「カサマシご飯」にトライ。見た目は米そのもの…だが、その味・食感やいかに。

1日の糖質量は120g、1食につき40gを目指そう。

言うまでもなく、平成の平均的日本人は昭和時代よりも大量の糖質を摂っている。まずはここにメスを入れることで、新たに体脂肪を溜め込まないようにしよう。ただ、食事を我慢していると感じると、ダイエットは長続きしにくい。今回は1食につき糖質は約40gまで食べてよいことにしている。

糖質を極端に削減するカーボオフではなく、食事を楽しみながら続けられる緩やかな糖質制限がロカボ。山田悟医師(食・楽・健康協会代表理事)の提唱する日本人向けの指針だ。

糖質を目の仇にするあまり炭水化物を削りすぎると、脂質過多になったり食物繊維の不足を招きがち。長期的な食物繊維の不足は消化器への悪影響が心配だ。食物繊維は代替食材で底上げしよう。それが同時に摂取エネルギーの削減にもつながる。

糖質カットのテクニックは、見た目と食感を似せること。

糖質源を控えめにした空白部分は何らかの食材で埋めなければならないが、ご飯に対し明らかに糖質とは異なる見た目、食感の食材を合わせると拒絶感が強くなる。

「食事の際は視覚情報もすごく重要になるので、白い食材であるということが大事ですね」と語るのは本欄を指導する管理栄養士の棚橋伸子さん。もちろん、味・風味の主張が強いものも難しい。代替食品のほか市販品も上手に使おう。

厳選カサマシ食材を米や麺に混ぜて調理。

ご飯に関しては今回は白滝、カリフラワー、大根の3品を混ぜた。白滝、カリフラワーは炊飯用の市販品もある安心の食材。大根も加熱すれば辛味成分、イソチオシアネートが減って甘みを帯びる。麺類なら、エノキタケ、もやし、ニンジンや大根の千切りでカサマシし、具材の野菜を大盛りにすることで満腹感を演出する。

カサマシご飯を食べ比べ! 

見た目は米だが、味と食感には微妙な違いが。

白くて、白米と一緒に食べられるもの。炊き上がりの食感が米に近く、味・風味の主張が控えめなものという選考基準をクリアした食材は白滝、カリフラワー、大根の3つ。

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白滝|主張のない合わせ上手

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作り方:ざるに取って軽く水洗いし、沸騰した湯で約1分間湯煎する。ざるに上げて余分な水気と粗熱が取れたら、米粒大の長さにカットする。研いだ米と一緒に炊飯器で炊く。

カリフラワー|栄養的にはこれが推し

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作り方:生のまま花蕾球(白い部分)に包丁を当て、米粒大をイメージしながらカット。細かすぎると咀嚼回数が減って、満足感が乏しくなるので少し大きめに。研いだ米とともに炊く。

大根|均等に刻めば多めも可

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作り方:5mm幅程度の輪切りを作り、これを数枚重ねて縦横5mmぐらいの小片に切り、研いだ米とともに炊く。白米オンリーに比べたらカリウム、カルシウムの補給にも役立つ。水は少なめに。

白滝30%は大成功!

それぞれ米粒大にカットして、白米と一緒に炊き、炊き上がり全量の30%と50%の混合比で試作。おかずは何もなし、そのままの味をスタッフ4名で試食してみた。

食べたのは私たち

フォトグラファーO|格闘技からスイーツまで何でも撮る豪腕女性。味にはシビアだぜ。

ライターH|主夫歴20年超。本誌では立ち喰いそばの食べ歩きも連載中。

編集F|女性誌から『ターザン』に異動後、ガチで月に10km泳ぎまくる。

管理栄養士・棚橋さん|本企画製作期間中にホノルルマラソン完走。走る管理栄養士。

※ロカボ飯のカロリー、糖質量はすべて100g当たりの栄養素量です。白米の100gは168kcal、糖質量は37.1gです。※ロカボ飯のカロリー、糖質量はすべて100g当たりの栄養素量です。白米の100gは168kcal、糖質量は37.1gです。

H:まずは白滝30%なんだけど、知らされずに食べたら違いが分からないんじゃないかなあ。しっとりした食感で、水を多めにして炊いたような感じ。

O:フツーに白米です。よく見たら“いるな”という感じですかね。

F:全然問題ないですよ。変なものが混ざっている感じはしません。

棚:白滝を乾煎りすれば水分が出てきますが、炊いたぐらいではそんなに水が抜けてきませんでしたね。

F:これは大成功。自宅でもやります!

O:大根30%にはちょっと“おかず感”が出ている気がします。たくあん感というか、漬物が入ってきた感じ。お刺し身なんかと一緒に純粋なご飯として食べようとすると、少しツラい食感ですね…。

H:そう? ほのかな甘みでちょうどよい食感だと思うんだけど。

F:主張の強いおかずと一緒に食べるなら何の問題もないし、これだけでもご飯として成立していると思う。ただ、細かく刻み損ねたかけらが、目立つところに入っていると、“あ”とつい目が行くのは仕方ないよね。

H:さて、売り場ではブロッコリーに押されて存在感の薄くなったカリフラワー30%なんだけど、ちょっとこいつはトリッキーな役者かな。どこかぱさついた、乾いた感じの炊き上がりだね。

F:つい見ちゃうんだよね。これはこのままではツラいかもしれない。炒飯とかに加工すればいいんじゃない?

O:確かに、カリフラワーに風味があるので好き嫌いは分かれるかもしれないですね。でも、食感は米と一体化しているから、私は意外と好きです。お赤飯みたいにカリフラワーが小豆のフリをして、そこにいる感じ。カレーに合いそう!

棚:カリフラワーを加熱すると、ほくほく感が出てくるので、ちょっとお米の感じに近づきますね。

おかずと一緒に食べれば、30%混までは気にならず。

H:さて、ちょっと心配なのは50%混ですよ。お椀の中の半分は米じゃない、あいつ。否応なく向き合わないといけなくなるから、さて、どうかな?

F:あ。白滝、優秀ですね。でも、少し水気が多いような。多くなった白滝から出る水が増えたんでしょう。水加減は好みもあるだろうから、何度かデータを取りながら炊いてみて、その人が一番好きな量を割り出せばいいと思う。

O:でも、ここまで来ると白滝だらけ。どうしても見えてしまうので、ちゃんと小さく切って炊くのがマストですね。長いのが1本、こっち見てた…。

F:カリフラワー50%は、ちょっと…。なんでだろうか、見た感じ、少し黄色みがかってきましたね。

H:加熱すると発色する色素成分が隠れていたのかなあ。不思議!

O:私これ、和食にはイヤだなあ(笑)。大根50%は、もう大根のおかずがいる感じ。細かく切れば食感は気にならなくなるし、魚料理に合いそうだけど。

F:刺し身のツマを刻み込むと、もっとごまかせるかもね。

H:今回いろいろ混ぜてみたけど、おかずと一緒にして食べるなら、少なくとも30%まではどれを混ぜても無理なく食べられるな!

取材・文/廣松正浩 撮影/大嶋千尋 監修・料理/棚橋伸子(管理栄養士

(初出『Tarzan』No.758・2019年2月7日発売)

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