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「自分のフィーリングを大事に」プロクライマー・野中生萌さんがカラダのためにしていること

野中生萌(のなか・みほう)/1997年、東京都生まれ。9歳のときにボルダリングを始め、16歳でボルダリング・ワールドカップに初参戦。2018年にはボルダリング・ワールドカップ年間チャンピオンに輝いた。2020年東京オリンピックでの表彰台を目指す。

ボルダリング・ワールドカップの年間チャンピオンに輝いた野中生萌選手。東京オリンピックへ向け、入念に準備を進めている彼女は、疲労が蓄積しないように、カラダの状態は常に気にしながら練習をしているそう。

常にカラダに耳を傾け、メニューを決める。

2018年、ボルダリング・ワールドカップ参戦3年目にして、年間チャンピオンに輝いた野中生萌選手。クラウドファンディングで資金調達し、自宅近くにスピード種目練習用の専用壁を設置するなど、今年の世界選手権、その先の東京オリンピックへ向け、入念に準備を進めている。

海外遠征が多く、4日以上壁に登らないと感覚が鈍るため、まとまった休みはほぼ入れない。それゆえ、疲労が蓄積しないように、カラダの状態は常に気にしながら練習をしているそう。

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壁に登り始める前のストレッチは短くても15分以上。カラダの状態を確認しながら、ゆっくりとほぐしていく。股関節、肩関節は入念に行っている。

「自分のフィーリングを結構大事にしていますね。壁に登る前、登った後は必ずストレッチをしていますが、順番や種目はカラダの様子を窺いながら決めています。ただ股関節と肩関節は入念にやっています。カラダをもっと動かしておいたほうがよさそうだなと感じたら、ランニングをしたりもしますよ」

サプリメントやプロテインは摂らず、食事は栄養バランスを重視。炭水化物、タンパク質はしっかりと摂るようにしているが、一つの栄養素にこだわって、他が疎かにならないよう注意している。

海外遠征にも必ず持っていく、相棒。

「海外にいるときは、基本的に現地の食事を楽しんでいます。ただ遠征中に外食が続くと野菜不足の日も出てきてしまうので、3日ぐらいのスパンで見て調整していますね」

コンディショニングのために欠かせないものの一つが、海外遠征にも必ず持っていくトレーニングギアの《フローウィン》だ。

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普段のトレーニングで使うだけでなく、海外遠征にも持っていくという《フローウィン》。マットの上で手や足を滑らせることで体幹部を中心にトレーニングできる。ウォーミングアップにも活用。

「マットの上で足や手を滑らせて、主に体幹を鍛えるものなんですが、ストレッチや試合会場に入る前にホテルの部屋でウォーミングアップをするときにも活用しています。どこでも日本にいるときと同じトレーニングができて便利なんです」

ボルダリングは、体幹を含め全身を使う競技ではあるが、腕、指にはとりわけ大きな負荷がかかる。トレーニング後はもちろん、試合中もこまめにケアをしている。

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ホールドを摑んだり、指をかけるボルダリングは、指関節が屈曲した状態が長く続く。その状態で固まってしまわないように、日頃からこまめにストレッチしているのだそう。

「競技の合間の過ごし方はそれぞれで、カラダを動かし続ける選手もいるんですけど、私はマッサージグッズを使って腕をほぐしていることが多いですね。瞬発力を使って登ると結構パンパンになっちゃったりするんです。指の関節は柔軟性を失わないように、日頃から気がついたら伸ばしています」

カラダの声を聞く感度の良さとこまめなケアが、野中選手の強さに寄与していることは間違いなさそうだ。

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