タンパク質の摂り過ぎは、NGですか?
取材・文/石飛カノ イラストレーション/クレメンス・メッツラー 監修/藤田 潤(立命館大学スポーツ健康科学部)
(初出『Tarzan』No.726・2017年9月14日発売)
答え:人によっては体重1㎏当たり2g以上でも可です
訳あって急いでバリバリに筋肥大させたい。怪我したからたくさんタンパク質摂らなくちゃ。アメリカスポーツ医学会の基準ではこういう場合、体重1㎏につきタンパク質を2gくらい摂るのが適正とされている。
でも、そんなに摂ったら腎臓に負担がかかるんじゃないの?と、いまいち踏み切れない人も多い。
タンパク質に含まれる窒素から生成されるアンモニアは人体にとっての有害物。これを肝臓で尿素に作り替え、腎臓が排出するという手順を踏むが、過剰なタンパク質摂取で肝臓や腎臓に負荷がかかるのでは?と思われているからだ。
確かに腎疾患や糖尿病を患っている人は腎臓の機能が低下しているため、尿素の排出が困難なこともある。
でも、タンパク質の摂り過ぎで肝臓はもちろん、腎臓の機能が落ちるというエビデンスはどこにも存在しない。それなりの目的と理由があるなら、体重1㎏当たり2gでも問題なし。
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