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ニンジンのビタミンAは65年前の6分の1。覚えておきたい身近な栄養素の話

サプリメントなんて必要ないね!と思っている読者には、特に聞いてもらいたい話。意識的に野菜を食べていても、その野菜そのものに十分な栄養が詰まっているとは限らない。そんな実例を、ニンジンを挙げてご紹介。食事で栄養を摂ってるから平気!とはいかないのが現代人なのです。

野菜の栄養価が乏しくなった

いまだ戦後の復興真っ只中の1950年、ラグビーW杯で日本代表が南アに勝利してキャーキャー浮かれていた2015年。65年の歳月を経て、物質的には劇的に豊かにはなった。が、質的に貧しくなったものもある。その最たるものが野菜の栄養価。たとえば、ニンジンのビタミンA含有量は65年前のおよそ6分の1。昭和は遠くなりにけり。

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栄養価にケタ違いの差がある野菜も。
現在の形の「日本食品標準成分表」が初めて公表された1950年、野菜の栄養価は現在に比べて軒並み高かった。 数値は食品100g当たりの栄養価。

原因のひとつは野菜のフルーツ化

健康食品業界のコンサルティングを行う武田猛さんによれば、野菜の栄養価が低下している理由のひとつは品種改良だという。

「野菜に含まれる抗酸化成分は味が苦いほど豊富。現在のようにフルーツ化しているトマトやニンジンには抗酸化成分が乏しいと考えられます」

紫外線や害虫から身を守るために植物が作り出す色素や苦みには強力な抗酸化成分が含まれている。味覚センサーの測定では「桃太郎」という品種のトマトとそれ以前のトマトでは、前者は甘みが高く、苦みや酸味が低いことが分かった。

取材・文/石飛カノ イラストレーション/友田シトウ 取材協力/宮澤賢史(宮澤医院・医師)、武田 猛(グローバルニュートリショングループ)

(初出『Tarzan』No.753・2018年11月8日発売)

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