就寝前は「抗重力筋」を伸ばせ! 1日の疲れを取る8つのストレッチ

きょうも1日疲れたから、家に帰ったらシャワーを浴びてベッドに直行。こんな生活を続けていると、場合によっては筋肉が緊張して硬くなる悪循環に陥ってしまうかも。睡眠前のストレッチを習慣にして、疲れにくいカラダを手に入れよう!
筋肉の緊張は、カラダの疲れ。
カラダは動かしすぎても、動かさなくても硬く縮みやすい。運動などで使った後にケアしないと張り詰めて拘縮するし、デスクワークやスマホ操作などでじっと同じ姿勢を続けると血行不良などから硬くなるのだ。
短くなった筋肉は緊張しやすく、余計に硬くなりやすいという悪循環に陥る。この悪循環をすっぱり断ち切るために欠かせないのが、緩めたカラダを伸ばして柔らかくする習慣作り。その基本は、反動を使わないで筋肉をゆっくり静かに伸ばすスタティック・ストレッチ(以下ストレッチ)である。
8つのポーズで抗重力筋を伸ばそう。
ストレッチのやり方は、(1)息を吐きながら筋肉を伸ばす、(2)ゆっくり吸って吐いてを3回繰り返す。
どこよりも消耗しやすいのは、重力に逆らって姿勢を保つ抗重力筋。頭を支える首すじ、脊柱を立てる腹筋群と背筋群、お尻、太腿、ふくらはぎなどの筋肉だ。
抗重力筋は姿勢を保つため、急に伸ばされると反射的に縮む伸張反射が起こりやすい(電車が揺れても倒れないのは抗重力筋の伸張反射のおかげ!)。ゆえにストレッチで静かに伸ばし、伸張反射を抑えながら緩めることが大切。
ストレッチでは1ポーズを20秒程度続けるのがお約束だが、時間を気にしすぎると無駄な緊張が生じやすい。「ゆっくり吐き、ゆっくり吸う深い呼吸を3回ほど繰り返すとちょうど15〜20秒。吐く息を意識すると筋肉は伸びやすく、疲れも取れやすくなります」(菅原順二トレーナー)。
教えてくれた人

取材・文/井上健二 撮影/山城健朗 スタイリスト/高島聖子 ヘア&メイク/天野誠吾 イラストレーション/加納徳博
(初出『Tarzan』No.723・2017年7月20日発売)