ストレス由来の酸化に対処するサプリ|トレーニングを後押しするサプリ名鑑

トレーニングに励むときの栄養補給は、サプリの力を借りよう。あなたのトレーニングを後押ししてくれるサプリをずらっと紹介するサプリ名鑑。今回はアンチストレス・サプリ。

取材・文/廣松正浩 撮影/角戸菜摘 イラストレーション/加納徳博 取材協力/杉浦克己(立教大学コミュニティ福祉学部スポーツウエルネス学科教授、学術博士)

(初出『Tarzan』No.745・2018年7月12日発売)

What?|どんなサプリがある?

強度の高いトレーニングが活性酸素を発生させるのは知られた話。抗酸化にはビタミンA、C、Eが初めの一歩になるが、「通常食で摂り切れなければ、表示された量をきっちり配合してあるサプリが確実です。自然のものをありがたがるのは都市伝説のようなものでしょう」

値段が高ければ高いほどいいというものでもないそうだ。また、人気の成分の中にはもともと医薬品だったものもある。食品とはいえ、それなりのパワーがあるのは当然だろう。

「追い込む時期にはコエンザイムQ10に抗酸化ビタミンを組み合わせるといいでしょう」。

Why?|なぜ必要?

酸化と糖化は老化の両輪。これを放置すれば代謝に悪影響を及ぼし、トレーニング効果の足を引っ張る。まして食事制限を実施している期間は、抗酸化物質も不足しかねない。必要量は増しているのに、これでは困る。やはりサプリの出番なのだ。

How?|どうやって手に入れる?

ネット上には、いかにもパワフルに見える製品が存在するが、「外国製品はあまりお勧めできません。販売会社が日本にないと、何かあっても責任を持って対応してくれるか不安です」。健康被害やドーピングの可能性を考えると国内大手のものがベター。

When?|いつ摂る?

他のサプリとの付き合い方と変わりはないが、強度の高いトレーニング直後に柑橘類のフレッシュジュースを飲む競技者は多い。抗酸化を目指す製品も同じようなタイミングで働くだろうが、運動前に備えとして摂ってもストレスを下げるはずだ。

Where?|どこで摂る?

プロテインをはじめ、サプリはすべて湿気が大敵。「タブレットは粉末を型に入れて、高速で杵でついて固形にしたもの」。実質上、粉末と同じだから保管の際は乾燥を心がけ、濡れた手で触れないこと。この点に気をつければ、摂る場所に制約はない。

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アスタビータe(アスタリール)

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完全屋内工場で培養したヘマトコッカス藻から抽出した天然アスタキサンチンを2粒で12㎎摂れる。デスクワークと運動の両方の組み合わせによって生じる一過性の疲労感を軽減する機能性表示食品として消費者庁に届け出済み。

α‐リポ酸(ファンケル)

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TCA回路で糖からエネルギーを生み出す際に補酵素として働くとされる成分。活性酸素の発生するような局面で力を発揮するとも考えられるので、強度の高いトレーニングを実施する期間にはよいパートナーとなるだろう。健康維持に必要な100㎎を3粒で摂れる。

リコピン 30日分(DHC)

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1日1粒でトマト約2個分の天然カロテノイド、リコピンを摂取可能。リコピンはβ-カロテンの約2倍、ビタミンEの約100倍の抗酸化力を持つとする研究がある。生活習慣病の予防の一助となるほか、直射日光を浴びる機会の多い人にもいい。

還元型コエンザイムQ10(カネカユアヘルスケア)

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コエンザイムQ10は長らく心不全の治療薬として使われてきた。体内でも作られるが20代を過ぎると急速に減っていく。酸化型ではなく還元型だと摂ってすぐに体内で働き出す。身体疲労感の軽減に役立つ機能性表示食品。

メガパワーポイントガード(健康体力研究所)

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運動に伴いATP産生に必要なコエンザイムQ10を1日6粒で100㎎摂れるほか、高強度トレーニングがもたらす酸化を視野にビタミンCを1,000㎎、ビタミンEも50.2㎎、β-カロテンは1,500µgも加え、万全の構えだ。パフォーマンスの維持に役立てよう。

※商品情報は、記事初出時のものです。