冬のパフォーマンスを高める体温管理の秘訣
「冬の低温下で、高いパフォーマンスを発揮するには、ウォーミングアップだけでなく“プレクーリング”にも気を配る必要があります」ここはサッカー大宮アルディージャの拠点グラウンド。語るのは、DAHのトレーナー・高木紀史さんだ。
西大宮のグラウンドには、日本女子代表の経験もある大宮アルディージャVENTUSの2選手に加え、アメリカンフットボール法政オレンジの2選手もジョイン。この異色の組み合わせは、本格シーズンである冬に備えるためである。
大宮アルディージャ VENTUS
2021年2月に創設、さいたま市が拠点のWEリーグ所属女子サッカークラブ。今シーズンより、柳井里奈が監督に就任。“個のストロングを活かす”新チームが始動する。チームカラーは法政と同じくオレンジ!
法政大学アメリカン フットボール部 〈オレンジ〉
1935年に創設、川崎市が本拠地の、関東学生アメリカンフットボール連盟所属(TOP8)チーム。「自由と進歩のフットボール」を掲げ、リーグ優勝19回、甲子園ボウル優勝5回に輝く。今季目標はもちろん優勝!
高木さんによると、体温には3つの種類があるという。ひとつは、カラダの表面の皮膚温度。もうひとつは、筋肉が動いて生み出される筋温。そして、カラダ内部の深部体温だ。
「高いパフォーマンスを発揮するには、筋温を至適なレベルまで上げておくことが必要で、そのためにウォーミングアップを行います。しかし低気温だと、せっかくのウォーミングアップも、冷えた皮膚温度に筋温が移動し、奪われてしまいます」
温度が高い所から低い部位へ移動する“熱伝導”が起こるのだ。
「皮膚温度は、外気温に連動します。気温が高ければ熱伝導は起きませんが、冬は筋温が奪われてしまうのです」
優れたベースレイヤーが過度な熱伝導を防ぐ
こうした冬の過度な熱伝導を防ぐために、優れたベースレイヤーが必要なのだ。
「ベースレイヤーは、熱伝導を防ぎ、皮膚を外気にさらさないためのウェアです。肌にピッタリ密着するコンプレッションタイプは筋温が奪われにくくなります」
高木さんは、サッカーやアメリカンフットボールなどの持久性を伴う競技では、筋温を上げておくだけではなく、深部体温の過度な上昇によるパフォーマンスの低下も懸念する。
「深部体温が高くなれば、汗をかいて、その気化熱を利用して体温を調整します。そのためベースレイヤーには、速乾性も求められます。乾きにくいウェアだと、さらに深部体温が上がり、脱水状態に陥りやすい無効発汗を招きます。優れたベースレイヤーを小まめに着替えられれば、この冬は確実に変わります」
《UAコールドギアアーマー フィッティド ツイスト ロングスリーブ モック シャツ》
高密度なマイクロファイバー糸を使用することで、多方向への伸縮性に優れ、暖かさと快適さを両立する《コールドギアアーマー》のロングスリーブシャツ。
脇の下に施されたストレッチメッシュ構造の2重の生地が、高い吸汗速乾性能を発揮する。しかも首まわりは、ほどよい高さのモックネックなので、動きを妨げることなく暖かさも逃がさない。防臭機能も搭載。
5色展開、8,800円。
《UAコールドウェザー ファネルネック シャツ》
アスリートのパフォーマンス向上のさらなる追求から、今季アップデートされたベースレイヤー。
高密度なマイクロファイバー糸で、暖かさと快適さを両立し、高い吸汗速乾性で汗冷えを防ぐ「コールドギア」を採用。フィット感の向上により、セカンドスキン(第二の皮膚)感覚の着心地を実現した。首すじにフィットするチューブ状のファネルネックを採用。
2色展開、8,800円。
運動前に深部体温を下げる“プレクーリング”とは?
さらに高木さんは“プレクーリング”の重要性も指摘する。
「運動前に、いったん深部体温を下げることを“プレクーリング”と呼びます。冷たいスポーツドリンクでも、首すじなどのアイシングでもいいのですが、運動の継続時間を長くするためにも、ゲームの前後半の切り替えのタイミングなどを活用したプレクーリングが有効です。冬でも持久性の高い運動を長時間続けると、深部体温が過度に上がってしまうからです」
酷寒な環境で、シーズンを迎えるアスリートたち。トレーニング科学の進歩、高機能なベースレイヤーのさらなる進化は、アスリートたちの高いパフォーマンスを確実に支えてくれる鎧となる。
最後に高木さんが紹介した言葉がある。“成功の秘訣は、他の何よりも、まず準備をすることである”。この冬を変える一枚、それは〈アンダーアーマー〉。
冬を変える、アンダーアーマーのラインナップ
《UAウインターニット 3レイヤージャケット 3.0》
撥水性の高い表地、防風機能に加えて衣服内の湿度を放散させるフィルム、保温性の高いフリースの3層レイヤーのジャケット。肘の内側に施されたダーツ(縫い)によって動きの自由度を高めるなど、冬のタフな環境でのトレーニングに快適性をプラスする。袖口に親指を通せるサムホール、後ろの裾が長いドロップテイルを採用するなど、こまやかな作りの防寒仕様。2色展開、19,800円。商品詳細はこちら
《UAハイブリッドニット フルジップ フーディー》
防風性を備えた布帛(織物)と伸縮性に優れたニット素材を組み合わせた、フルジップジャケット。織物とニットの“いいとこ取り”なので、スリムなフォルムながら激しい動きを妨げないストレッチ性と機能性があり、上質な着心地を提供してくれる。しかもフード付きなので、悪天候下でのトレーニングでこそ、高いパフォーマンスを発揮してくれる一着。2色展開、16,500円。商品詳細はこちら