幼少期から海は身近な存在だった
セーリングの日本代表として活躍する鈴木義弘選手は、2024年のパリ・オリンピックを目指す有望株。山口県の南東部に位置する上関町で生まれ育った彼は、瀬戸内海に面した地元の海で幼少期からセーリングに慣れ親しんできたという。
「きっかけは、僕が幼稚園の時。ヨットが趣味の父が、2つ上の兄と僕をヨットハーバーによく連れてってくれたんです。ヨットは小学生以上じゃないと乗れないルールがあったので、初めは指導を受ける小学生の兄をゴムボートの上から眺めているだけでした。小学校に入学してからは僕も乗り始めて、1年生の後半からは大会にも参加するようになりました」
と当時を振り返る鈴木選手。持ち前の運動能力の高さもあって、初チャレンジの時にもすんなりヨットに乗れたそうだ。その後、両親の協力もあり年間約20レースの大会に出場し、毎週末は県内外のヨットハーバーに通う生活が続いたという。
「実は小学校4年生まではセーリングがつらかったんです。周りの友達は休みになると野球をしたり、ゲームをしたりして遊んでいるのに、なんで僕は海にいるんだろうって思ってました。家族ぐるみでヨット一筋だったのでゲームも買ってもらえなかったし、めちゃめちゃ流行ってたポケモンの話を友達とできなかったのはつらかったです(笑)」
セーラーとしての才能が開花する
子供らしい悩みを抱えた鈴木少年のヨットへ取り組む姿勢に変化が起きた。小学4年時にジュニアオリンピックカップで優勝したからだ。
「優勝して気づけたのは、ヨットレースの面白さよりも、周りから“優勝おめでとう”って言ってもらえることの喜び。子供ながらに褒められることが嬉しくて、それがモチベーションになって、勝つことにこだわりを持って練習に励むようになりました。特に高校生の頃からは、“海のことは海に置いてきて、陸に上がったらヨットのことは考えない”というふうに、オンオフを切り替えて練習していました」
セーリングに本腰を入れ始めた鈴木選手は、小学6年生で全日本選手権小学生の部優勝、中学3年生から大学1年生の間には国体5連覇を果たし、日本を代表するトップアスリートの仲間入りを果たした。
〈ヘリーハンセン〉と世界の海で戦う
競技を問わずトップアスリートは、より良い成績を求め技術を極限まで磨くと同時に、道具やウェアにも細心のこだわりを持つものだ。鈴木選手も同様に、愛用する〈ヘリーハンセン〉のウェアに絶大な信頼とこだわりを持っている。
「僕がウェアについて考え始めるようになったのは、高校2年生ぐらいの頃ですね。世界選手権で50位以内に入り始めて、セーリングの技術を身につけるだけでなく、無駄な動作を削ぎ落とすというフェーズに入っていた時期。
ストレスなくパフォーマンスを上げるためにウェアを改良することが必要でした。いろいろ試した結果、〈ヘリーハンセン〉のサポートを受けながらオーダーメイドのウェットスーツを作ることになったんです。小さい時から憧れのメーカーだったのでとても嬉しかったですね。
僕の種目(レーザー級)は、特に艇体とウェットスーツの摩擦箇所が大きいのでどうしても破れやすいんです。最初のモデルから試行錯誤を繰り返して、今のウェットスーツにたどり着くまで数年かかっています。
機能性と耐久性はもちろん抜群にいいのですが、実は僕が一番気に入っているのは、着心地。〈ヘリーハンセン〉のウェットスーツは、ストレッチ具合も肌触りもとても良くて、海に出るのにまったくストレスを感じないんですよ。
同様に、ジムで着ている〈LIFA Storm〉のトレーニングウェアも気に入っています。練習中に汗をかいても本当にすぐ乾くし、汗が肌にベタベタくっつかないのもいいですね。海でも陸でもやっぱり練習に集中したいので、ウェアにストレスを感じないのは重要なんですよね。
遠征時は、常に3枚ぐらいを持参して着回していますし、速乾だから洗濯がすごく楽。僕らは、レースのための道具などを持って遠征するので私物はできるだけ少なくしたい。だから、軽くて嵩張らないのも魅力なんです」
2019年に〈ヘリーハンセン〉とのサプライヤー契約を結んだ鈴木選手。現在は、都内の大学に通いながら湘南の海と陸上でのトレーニングに励んでいる。
その鈴木選手が出場するレーザー級は、艇体はもとより、使用するマスト、セイル等をすべて均一化したクラスで、選手全員が統一規格のものを使ってレースに挑む競技。風を読み、艇体を操りながらゴールに向かって先着を競う。
「同じ艇体と装備でレースをするっていうのが、レーザー級の醍醐味であり魅力です。だからこそ、選手自身の操舵技術と頭脳が勝負の分かれ目になるし、選手のパフォーマンスを最大限にサポートしてくれるウェアの役割が重要になります。
僕の目標は、来年オランダで開催される世界選手権、そして2024年のパリ・オリンピックでメダルを取ることです。そのためには、努力を惜しまず勝ちにこだわっていきたいと思います。〈ヘリーハンセン〉のウェアで、表彰台に上れたら最高ですね」
タフなトレーニングを快適にする〈ヘリーハンセン〉LIFAシリーズ
新作の《リファ インサイド ゲイル ジャケット》と《リファ インサイド ゲイル パンツ》は、トレーニング時の衣服内コントロールとカラダの動きをサポートするウィンドブレーカー&パンツ。
リファ インサイド ゲイル ジャケット(19,800円)
リファ インサイド ゲイル パンツ(17,600円)
軽量のリサイクルナイロンを使用したリップストップ生地で、防風性を高めただけでなく、撥水性にも優れているので雨天時のトレーニングにも対応可能だ。袖は一枚袖で肩の可動域も問題なし。
さらに、肘や膝といった関節部分にはメッシュパネルを採用しているので、通気性も良く稼働性も抜群。
ちなみに、LIFA®とは、1964年に〈ヘリーハンセン〉が独自に開発した素材。水分をまったく含まないため、いつでもストレスフリーなドライ感をキープするうえに、熱伝導率が低いので他の繊維よりも保温性に優れ体温を逃がさない。ジャケットは襟裏、パンツは腰裏の汗が溜まりやすい場所に使われている。
フルシーズンで着られるので、ぜひセットアップでの購入をお薦めする。