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血液はどこで作られ、どう働いている?:深めろ筋トレ知識!! ストレングス学園 vol.20

カラダ作りに関する知識を深める「ストレングス学園」。今回は、日々絶えず体内を循環し続ける、働き者の「血液」について。

問1. 血液が作られるのは次のうちどこ?

  1. 筋肉
  2. 皮膚
  3. 骨髄

体重の約8割を占めている「血液」。全身に酸素や栄養素を運ぶ役割を担っているが、そんな血液はどこからやってくるのだろうか。

血液は、「赤血球」「白血球」「血小板」の細胞成分(血球)と、「血漿」(プラズマ)と呼ばれる液体部分から成るもの。赤血球、白血球、血小板が作られるのは、骨の内部にある「骨髄」だ。

胎児の場合はさまざまな部位の骨髄で細胞成分が作られるが、成人のカラダで血液を作っているのは頭蓋骨や脊椎骨、大腿骨などの一部の骨髄のみ

まったく異なる形をしている赤血球、白血球、血小板だが、実はすべて骨髄内に存在する1種類の「造血幹細胞」から作られている。細胞分裂によって自らの数を増やす造血幹細胞の一部は、赤血球のもととなる細胞、白血球のもととなる細胞というように、徐々に変化していく(これを「分化」という)。

こうして作られた血液は、血管を伝って全身へと旅立っていく。

問2. 「赤血球」の役割について、誤っているものを選べ

  1. 肺から酸素を取り込んで 全身の細胞に運ぶ。
  2. 二酸化炭素を 体外へ排出する。
  3. 外部から侵入した細菌・ ウイルスなどを排除する。

1つの造血幹細胞から作られた「赤血球」「白血球」「血小板」だが、姿形も違えば、役割も異なる。順に役割を見ていこう。

赤血球:細胞成分のうちで約96%と圧倒的に多い血球成分。そこに含まれる「ヘモグロビン」が、肺から取り込んだ酸素を全身の細胞に送り届けるとともに、各組織で出た二酸化炭素を排出する。

白血球:血液1μL中、4,000〜9,000個程度存在する。主に外部から体内に侵入した細菌やウイルスなどを排除し、病気からカラダを守ってくれる。

血小板:血液1μL中、約15〜40万個ある。血管が損傷したときに集まり、傷口を塞ぎ、止血する。

左/赤血球、上/血小板、右/白血球。どれも同じ1つの細胞からできているが、姿形が異なる。役割は順に酸素の運搬、止血作用、異物処理。

左/赤血球、上/血小板、右/白血球。どれも同じ1つの細胞からできているが、姿形が異なる。役割は順に酸素の運搬、止血作用、異物処理。

問3. 血漿の約90%を占めるものを次の中から選べ

  1. タンパク質
  2. 水分
  3. リンパ液

血液全体のうち、赤血球、白血球、血小板といった細胞成分が占める割合は、血液全体のおよそ45%。残りの55%は血漿(けっしょう)と呼ばれる液体成分でできている。

血漿の約90%は水分であり、そのほかの成分としてタンパク質、ブドウ糖、脂質、金属イオン、電解質、ホルモン、ビタミンなどが含まれている。

タンパク質のなかでも特に重要な役割を果たしているのが、アルブミン免疫グロブリン、そして多種の血液凝固因子だ。これらはそれぞれ、血液細胞・ホルモン・老廃物などの運搬、血液の浸透圧の維持、血液凝固、免疫機能といった働きをしている。

酸素と栄養素が溶け込んだ血漿は、血管の壁に開いているわずかな隙間を通り抜けて血管の外へと滲み出る。そこで細胞と細胞の間に存在する間質液と混ざり合い、じわじわと細胞の中へ入ることで物質の運搬をしているというわけだ。

取材・文/黒澤祐美 イラストレーション/モリタクマ 監修/齊藤邦秀(ウェルネススポーツ代表)

初出『Tarzan』No.827・2022年2月10日発売

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