教えて先生!「 ぎっくり腰・四十肩・寝違え」こんな時どうしたら?

日常生活で起こりうる肩腰のトラブル「ぎっくり腰・四十肩・寝違え」。3症状の、痛みがツラいときの対処法を知っておきたい。そんなお悩みについて東京腰痛クリニック院長・三浦恭志先生に教えてもらいました。

取材・文/石飛カノ イラストレーション/あべさん 取材協力/三浦恭志(東京腰痛クリニック院長)

初出『Tarzan』No.824・2021年12月16日発売

ケース①|ぎっくり腰

入浴後、パンツを穿こうとした拍子にに激痛を感じて動けなくなりました。しばらく全裸で呻いていましたが、数時間後そろりそろりとパンツを穿いてその日はダンゴムシのように眠り、翌日整形外科へ。急性腰痛、つまりぎっくり腰でした。急な痛みに見舞われたときの対処法があったら知りたいです。

「3分間うつ伏せ」をしよう!

ぎっくり腰は急に腰が痛くなり数日から数週程度の短期間で治る腰痛のことを指します。腰の関節、そのまわりの筋肉や靱帯の問題と考えられていますが、明確に分かっていません。

生じた直後は横になり膝を少し曲げて楽な姿勢を取ります。動けるようになってきたらうつぶせで3分。さらに徐々に上体を起こして腰を反らせる運動をしましょう。

ケース②|四十肩

48歳男性です。ある日突然、に強い痛みを感じ、腕が上がらなくなりました。以来、ドライヤーも当てられずシャツに腕を通すのもひと苦労です。年齢的にも当てはまるので、ついに四十肩になったことを自覚しました。放っておけば治ると周囲の人は言いますが、有効なエクササイズがあれば試したいです。

「アイロン体操」をしよう!

四十肩は肩関節の腱板という組織の障害。痛みがあっても肩関節の動きそのものを維持することが重要です。

立った状態で腕が耳に付くまで垂直に上げられればよいのですが、できなければ何かにつかまって腰を90度曲げた姿勢に。手に1〜2kgの重り(アイロンなど)を持ち、前後左右、さらに円を描くようにぶらぶらと振って肩を動かしてください。

ケース③|寝違え

寝違えをすることがとても多くて困っています。午前中は人に呼ばれても即座に振り向くことができません。首が片側に傾いて反対側の視野が欠けるので、歩き方も「欽ちゃん走り」のようなおもしろいフォームになってしまいます。朝起きて寝違えていたとき、何かできることはあるでしょうか?

「温めて動かす」をしよう!

考えられるのは筋肉の緊張なので、を温めたり、前後、左右、回旋などゆっくり大きく動かすことは有効だと思います。

ただし単に寝違えといっても頸椎椎間板ヘルニアや頸椎症性神経根症、あるいは頸椎症性脊髄症など問題となる疾患の初期の可能性もあります。短期間で症状の改善が見られない場合には整形外科受診をおすすめします。