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こんなパンを待っていた! 豆でつくられたグルテンフリーの《ZENB ブレッド》
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疲れを吹き飛ばす食べ方のコツを伝授。今回は「酸欠疲れ」をテーマに、摂取効率や食べ合わせを徹底的に考えた簡単オリジナルレシピを紹介します。
安静時でも運動時でも、細胞が安定的にエネルギーを得るには、血液が運ぶ新鮮な酸素が欠かせない。ゆえに細胞レベルの酸素不足も疲れを招きやすい。いくら深呼吸しても、細胞の酸素不足が解決しないことがある。鉄が不足している場合だ。
血中で酸素を運ぶのは、赤血球内のヘモグロビン。鉄はヘモグロビンの成分なので、食事からの鉄の摂取が減ったり、激しい運動で汗から鉄を失ったり、女性が月経で血液自体を失ったりすると、酸欠疲れが生じやすくなる。真っ先に取り組みたいのは、食事からの鉄摂取を増やすこと。
コンビーフとは「塩漬けの牛肉」のこと。最近は減塩&低脂肪でヘルシーなタイプも登場している。鉄は赤身肉の方が多いから、低脂肪タイプの方が鉄の補給には向く。崩れやすいので小麦粉を軽くまぶし、卵液に漬けて焼くピカタにする。パンに挟んでサンドイッチにしても美味しい。
鶏レバーは鉄とビタミンB群を含む“食べるサプリ”のような存在。生から調理するのは大変だが、コンビニでもスーパーでもしぐれ煮や焼き鳥が手に入る。レバーは苦手な人も多いが、カレー粉の風味と生の春菊のほのかな苦味で食べやすくなる。春菊は抗酸化ビタミンACEが全部入りだ。
台湾の朝ご飯の定番の一つが豆乳を使ったシェントウジャン。酢の力で豆乳を固めるのが本場のやり方だが、酢は酢酸が主体で意外にもクエン酸は少ないから、柑橘由来のクエン酸が豊富なポン酢醬油でアレンジ。ご飯にもパンにも不思議にマッチする。桜海老からカルシウムも摂れる。
気を付けたいのは、動物性食品から摂るか、植物性食品から摂るか。体内への吸収率に大きな差があるからだ。いくら食べても、栄養が吸収されなかったら意味がない。
肉類などの動物性食品に含まれる鉄はヘム鉄と呼ばれており、体内への吸収率は高い。一方、豆類や野菜といった植物性食品に含まれる鉄は非ヘム鉄であり、体内に吸収されにくいという弱点がある。
非ヘム鉄は、ビタミンCやクエン酸と一緒だと吸収率がアップする。食べ合わせを工夫しよう。
取材・文/井上健二 撮影/小川朋央 料理製作・取材協力/美才治真澄(管理栄養士)
初出『Tarzan』No.797・2020年10月8日発売