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「未知の世界で、パフォーマンス要素もあるのが面白い!」筋肉図鑑 vol.33|落合知也(五輪新競技3×3)
トレーニングの軌跡を偽りなく物語るもの、それが筋肉だ。『筋肉図鑑』では、さまざまなトレーニーの筋肉の裏側に迫ります。第32回は、五輪新競技バスケ3人制男子(3x3)の2020年度代表・落合知也選手の腕まわりの筋肉!
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【今回の筋肉】落合知也

僕が3×3に出合ったのは20代中盤。9歳から22歳までは5人制のバスケ一筋で大学卒業時にはプロからオファーをいただきましたが、当時はその未来を描けず、断りました。自分の意思で続けてきたのに、いつしか“やらされている”と感じていたんです。
その後、親しい先輩の誘いで3×3をやってみると僕には未知の世界で、パフォーマンス要素もあるのが面白くて! すっかり虜になり、プロになろうと決意しました。

それを機にほぼ未経験の筋トレを開始。ポジションはパワーフォワードの“ゴール下”ですが、ハーフコートで行う3×3は、ぶつかり合いの頻度や強度が5人制の比ではなく、カラダが強くなければ通用しないと感じます。テクニックに限らずパワーにおいても肩や腕の筋力が欠かせません。
また人数が少ない分、コートを走り回る体力も不可欠。なので高重量を扱うウェイトトレに加えて、ステップワークなども日課です。ただ、バスケに生かすことが僕にとってのゴール。数々のトレーニングをいかに実技に応用できるかが、かねてからの課題です。

今はほぼ毎日バスケの練習を行い、週4日はジムでウェイトトレをしたり、細かい筋肉を鍛えます。僕自身はシーズン中や遠征先でもウェイトトレはなるべく休まないと決めてます。
僕の体格は国内では大きい方ですが、国外では全く! アメリカのNBA選手がシーズン中も当たり前にウェイトトレに励んでます。世界で勝つことを目標にしている僕にとってウェイトトレは絶対必要っすね。

今念頭にあるのはもちろん東京五輪です。今年の開催は見送られましたが、モチベーションは全然ブレてませんし、来年開催の可能性があるならそこに向けて調整するのみ。
3×3が新たに追加された東京五輪で勝つことが競技を広める一番の近道であり、自分の使命だと思ってます。
取材・文/門上奈央 撮影/角戸菜摘
初出『Tarzan』No.796・2020年9月24日発売