医師自らの悩みから生まれたストレッチ。
医者の不養生というけれど、現場の医師は当直や急患などで眠りのリズムが乱れるケースも少なくない。そんな自らの悩みから生まれたのが、白濱龍太郎先生(RESM新横浜院長、医学博士)の「ぐっすりストレッチ」。1分間×3ステップのわずか3分で終わるから、ドクターのように忙しい人でも生活に取り入れやすい。
「眠れないと悩む患者さんにも試してもらったところ、想像以上に効果があると喜ばれています」
鍵を握るのは、やはり深部体温。下記で紹介する3ステップで夏の快眠を手に入れよう。
1. 1分間首もみストレッチ
ステップ1では、眠る1〜2時間前にやや熱めのシャワーを浴びて深部体温をひとまずアップ。浴槽入浴と組み合わせると一層効果的だ。
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お湯を首の後ろに当てる
お湯をほんの少しだけ熱めに設定。シャワーをフックに固定し、お湯を首の後ろに当てる。ここを通る血管を温めて深部体温を上げる。30秒。
首の横を親指でほぐす
親指以外の指を組み、首の後ろにシャワーを当てたまま、首の横の凹みに親指を当て、上下にゆっくり動かして凝りをほぐし、血行促進。30秒。
2. 1分間腕回しストレッチ
ステップ2は眠る寸前に肩甲骨を動かして筋肉の緊張をオフ。肩甲骨の間にあり、体熱を作る褐色脂肪細胞を刺激して深部体温を高める。
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肘を引き上げる
部屋の明かりを消し、リラックスしてまっすぐ立つか椅子に坐る。軽く拳を握り、脇を開くように肘を引き上げる。肩に力を入れない。
肩甲骨を寄せて肘を回す
両肘を引き上げたまま、胸を張って左右の肩甲骨を寄せるように後ろに引いて、肘を上から下へゆっくり大きくぐるりと回す。
両腕を伸ばす
肘がカラダの前に来たら、両手を組み、手のひらを正面に返す。肘を伸ばし、手のひらを斜め下に向かって押し下げ、肩甲骨を離す。
大きく伸びをする
最後に手のひらを天井に向けるように、大きく全身で伸びをして2秒ほどキープする。以上を1分間に5〜6サイクル、ゆっくり行う。
3. 1分間足首曲げストレッチ
ステップ3はベッドや布団で。ゆったりした呼吸で副交感神経が優位になる体内環境を整えつつ、上がった深部体温を下げて深い眠りへ誘う。
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息を吸って足首を曲げる
ベッドや布団で仰向けになり、3カウントで鼻から息をゆっくり吸いながら、足首を手前にぐっと曲げ、ふくらはぎに軽く力を入れる。
息を吐いて足首を伸ばす
口をすぼめ、3〜5カウントで口から息をゆっくりと吐き切りながら、ふくらはぎの力を抜くイメージで足首を伸ばす。これを反復。
取材・文/井上健二 撮影/山城健朗 スタイリスト/高島聖子 ヘア&メイク/天野誠吾 取材協力/白濱龍太郎(RESM新横浜院長、医学博士)
(初出『Tarzan』No.770・2019年8月8日発売)
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