他人から見たときポイントは前より後ろ! 上腕三頭筋の鍛錬が腕の見栄えのカギになる。
取材・文/石飛カノ 撮影/小川朋央 スタイリスト/高島聖子 ヘア&メイク/村田真弓 イラストレーション/野村憲司(トキア企画) 監修・指導/白戸拓也(フージャース ウェルネス&スポーツ)
(初出『Tarzan』No.764・2019年5月9日発売)
上腕の土台を築き上げながら、脳と筋肉の連携を図れ。
腕は比較的手軽にどこでも鍛えられ、しかも効果をセルフチェックしやすいので、やりがいのある部位別トレの筆頭かもしれない。
逞しい腕と聞いて連想するのは、肘を曲げて力こぶを強調する、あのポパイのポーズ。力こぶの正体である上腕二頭筋が腕の主役のようなイメージがある。
しかし、見栄えのする腕を手に入れたいなら、むしろ鍛えるべきは上腕三頭筋だ。
上腕三頭筋のボリュームは二頭筋の約2倍。つまり、力こぶは見た目のわりに筋量が少ない。三頭筋はボリュームがあるので鍛え甲斐があり、肘を伸ばす筋肉なので普通に腕を下ろしているとき常に目立つ。
肘を曲げる上腕二頭筋は、力んだときだけ目立つ。常に力むわけではないから、どっちをメインに鍛えるべきかお分かりだろう。
メインを上腕三頭筋に定めつつ、上腕二頭筋をその下に控えている上腕筋とともに鍛え、効率的なボリュームアップに努めよう。
土台をつくる、筋トレ3種目。
チューブで上腕三頭筋と上腕二頭筋を鍛える。ベーシックだからって省略するべからず。
なぜなら、このステップのキモはMMC(マインド・マッスル・コネクション)を行いながら基本の腕トレに取り組むことだからだ。
見た目は地味なアーム・アイソメトリクスを、やるとやらないとでは大違い。腕のデザインで重要な上腕三頭筋、および上腕二頭筋の働きをこれで脳に認識させる。脳と腕の筋肉の連携を高めるため、力を入れる部分を集中して収縮させるコツを摑む。呼べば応える、腕筋!