【筋トレ・栄養のNG】トレーニングで汗を流した後の一杯が楽しみだ
辛いトレーニングがクリアできたら、自分にご褒美をあげたくなる。運動後の一杯は至福だが、調子に乗って飲みすぎると肝臓を壊し、せっかくの筋トレ効果も落ちる。
取材・文/井上健二 イラストレーション/川崎タカオ(栄養編) 監修・指導/桑原弘樹(桑原塾=栄養編)
(初出『Tarzan』No.762・2019年4月4日発売)
筋トレした日は休肝日に。
辛いトレーニングがクリアできたら、自分にご褒美をあげたくなる。運動後の一杯は至福だが、調子に乗って飲みすぎると肝臓を壊し、せっかくの筋トレ効果も落ちる。
筋トレ後にプロテインを飲んだ群とアルコールを飲んだ群を比べた研究では、アルコール群の筋タンパク質合成は30%ほども低下したという。
なぜアルコールは筋トレの足を引っ張るのか。その鍵を握るのが、筋肉の細胞内にあるmTORというシグナル物質。mTORは細胞内のエネルギー収支を伝えており、筋トレの刺激でmTORが活性化されると、筋肉内のタンパク質合成が高まり、筋肥大が始まる。アルコールはこのmTORの働きを邪魔するため、筋肉のタンパク質合成がダウンするのだ。
加えて肝臓でもアルコールの解毒作用が最優先されるため、肝臓が担う運動後のエネルギー代謝の調整が後回しになる点も見逃せない。
筋トレ後はノンアルビールで乾杯。休肝日にして祝杯は翌日に持ち越し。