フライパン一つでOK! カンタン自炊凹メシ|肉と魚、これぞ王道のタンパク飯
低脂質・ロカボ・高タンパクの凹メシで、凹スピードアップ。ダンベルをフライパンに替えてさあ、始めよう。「豚団子のクイック酢豚」「カンボジア式ステーキ」、こねる必要一切なしの「そのままハンバーグ」など、全5品のクイックレシピです。
取材・文/黒澤祐美 撮影/小川朋央 料理製作・スタイリング・監修/美才治真澄(管理栄養士)
(初出『Tarzan』No.740・2018年4月26日発売)
いくらトレーニングに精を出しても、食事を変えないことには腹は凹まない。外食は量のコントロールがしにくいため、本気で変わりたければ自炊したほうが賢明だ。
「凹メシでは1食(主菜1品+副菜1〜2品)当たりのエネルギーを600kcal前後、糖質を40g前後に設定しています。設定内なら、自分が好きな主菜と副菜を組み合わせてOK。食材や調味料の糖質は完全にカットするより、ある程度使用した方が脂肪燃焼のスイッチが入りやすくなり、効率的にウェイトダウンできます」(管理栄養士の美才治真澄さん)
今回はフライパン一つでできるクイックレシピをご紹介。フライパンは油を最小限に抑えられるフッ素樹脂加工のものや、調理したまま食卓に出せるスキレットなどがおすすめ。
※材料はすべて1人分です。
1. 豚団子のクイック酢豚
“揚げない酢豚”で脂質&糖質を大幅カット
- カロリー340kcal
- 糖質28.7g
- タンパク質24.4g
一口大に切った豚肉を油で揚げて、甘酸っぱく調味するのが酢豚本来の作り方。対して「豚団子のクイック酢豚」は、豚肉の切り落としを団子状にしているので包丁いらず。しかも一度揚げる工程を省いて焼いているため、時短かつヘルシー。片栗粉、黒酢、はちみつを使って味はしっかり酢豚なのに、糖質は30g以下。大満足間違いなし。
材料
- 豚赤身切り落とし肉100g
- 酒小さじ1と1/2
- 片栗粉小さじ1
- ピーマン(乱切り)2個
- パプリカ(乱切り)1/3個
- シイタケ(2等分)2枚
- ゴマ油小さじ1
- A[黒酢大さじ1と1/2、はちみつ大さじ1、醬油大さじ1/2、水溶き片栗粉(片栗粉小さじ1+水大さじ2)]
作り方
- 豚肉は酒を加えて揉み、一口大に握って片栗粉をつける。
- フライパンにゴマ油を熱し、(1)を転がしながらまんべんなく焼く。
- ピーマン、パプリカ、シイタケを加えて炒める。パプリカがしんなりしたらAを加え、全体を炒め合わせる。
2. ロックラック(カンボジア式ステーキ)
ワイルドな赤身肉でタンパク質をチャージ!
- カロリー356kcal
- 糖質17.8g
- タンパク質29.9gタンパク質29.9g
低糖質メニューのテッパン、赤身肉。フライパンで両面こんがり焼くだけと調理自体は超簡単だけど、毎度同じ塩、コショウじゃ飽きが来る。そこで今回は味付けに変化を。下味はナンプラーとオイスターソース。焼き上がったあとは、ニンニクとライムと黒コショウが効いたアジア風ソースでさっぱりといただく。肉本来の味がガツンと味わえる。
材料
- 牛赤身サイコロ肉130g
- 紫玉ネギ(横にスライス)1/3個
- トマト(横に2等分)1個
- 香菜適量、オリーブオイル小さじ1
- A[オイスターソース小さじ1、ナンプラー小さじ1/2]
- B[ニンニク(みじん切り)小さじ1、ライムの汁1個分、鶏ガラスープの素小さじ1/2、黒コショウ小さじ1/4]
作り方
- ボウルに牛肉、Aを入れて揉み、5分置く。置いている間にBを合わせてライムソースを作る。
- フライパンにオリーブオイルをひき、(1)の牛肉、玉ネギ、トマトを並べてまんべんなく焼く。
- (1)のライムソース、香菜を添える。
3. 鶏胸肉ときのこのオーロラソースグリル
濃厚なオーロラソースが空腹感をゆるやかに満たす
- カロリー373kca
- 糖質25.9g
- タンパク質33.2g
調理してそのまま食卓に出せるフライパンは一つあると重宝する。特に厚手の鋳鉄製のスキレットは、トースターでも使用できる優れもの。すべての材料を入れ、予熱したトースターで焼けば、あっという間にできあがり。取っ手は熱々なのでご注意を。パサパサしがちな胸肉も、とろろでコーティングされることでふっくらジューシー。
材料
- 鶏胸肉(皮なし)100g
- エノキダケ1パック
- A[とろろ(市販)1/2カップ、ハーフカロリーマヨネーズ大さじ2、ケチャップ大さじ1、みそ小さじ2]
- ミックスチーズ大さじ2、パセリ(刻み)好みで適宜
作り方
鶏胸肉は削ぎ切りにする。エノキダケは石突きを除き4㎝長さに切って粗くほぐす。
ボウルに(1)の鶏胸肉、Aを入れて揉む。エノキダケを加えてさらに揉み、スキレットに移す。
ミックスチーズを散らして予熱したトースターで焼き色がつくまで15分ほど焼く。好みでパセリを散らす。
4. そのままハンバーグ
こねる必要一切なしでビギナー向け!
- カロリー483kca
- 糖質18.2g
- タンパク質26.1g
「そのままハンバーグ」の“そのまま”とは、買ってきた挽き肉をパックから取り出した形のまま焼いてしまおうという意味。形を崩さず焼くには、初めに上から指で押して空気を抜いておくこと。簡単に作れるうえに、洗い物を増やさない、つなぎのパン粉を使わない分、糖質を抑えられるといったメリットも。ズボラ男子にぴったりの一品。
材料
- 合い挽き肉130g
- 塩小さじ1/8
- 黒コショウ適量
- オリーブオイル小さじ1
- A[ポン酢醬油大さじ2、みりん大さじ1]
- 大根おろし(市販)3/4カップ、オクラ4本、ミニトマト3個
作り方
- 挽き肉は買ってきたパックのラップを外して、指で上から押して空気を抜く。塩、コショウをして、包丁や木べらなどで棒状になるよう切れ目を入れる。
- フライパンにオリーブオイルをひき、(1)を入れる。木べらで一つ一つを切り離して、両面に焼き色がつくまで焼く。Aを加えて全体にからめる。
- 器に盛り、大根おろし、茹でたオクラ、ミニトマトを添える。
5. メカジキと長ネギの豆豉醬炒め
肉同等の食べ応えがある白身魚をたっぷりいただく
- カロリー282kca
- 糖質11.8g
- タンパク質22.5g
魚よりも肉が好きというトレーニーは多いけれど、そもそも肉と魚ではアミノ酸の構成要素が異なる。効率のいいタンパク質合成を考えるなら、肉だけに偏らず魚もバランスよく食べたい。
メカジキは片栗粉をまぶすことで、パサつかずしっとり仕上がる。長ネギはβ-カロテンが豊富な青い部分まで無駄なく使うのがポイント。
材料
- メカジキ1切れ(100g)
- 片栗粉小さじ2
- 長ネギ(青いところと白いところ合わせて)1/2本分
- ゴマ油小さじ1
- A[酒大さじ2、豆豉醬大さじ1]
作り方
- メカジキは棒状に切って、片栗粉をまぶす。長ネギは斜め薄切りにする。
- フライパンにゴマ油を熱し、(1)のメカジキを入れて時々転がしながら炒める。表面にうっすら焼き色がついたら、長ネギを加えてさらに炒める。
- (2)にAを回しかけて全体を炒め合わせる。