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ジムにいるいるこんな人。実は効いてないトレーニーに喝!

ジムで見かけるトレーニングの間違いやマナー違反を、『ターザン』本誌でお馴染みのトレーナー坂詰真二さんが一喝。自分は大丈夫だと思っているアナタこそ確認を!

目次

1. 「シャフトの上げ下げでいっぱいいっぱい…でもベンチプレスがやりたいです!」

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まだまだ筋力不足。まずはマシンで

フリーウェイトの花形的存在のベンチプレス。ジム通いをスタートしたからには、チャレンジしたい気持ちは分かりますが、ウェイトなしのシャフトの上げ下げさえ不安定な状態では残念ながら筋力不足。

ある程度余力がないと正しいフォームを作ることができないので、まずはマシントレーニングで筋力アップを目指しましょう。無理にベンチプレスをしても、狙った筋肉に効かせられないどころかケガの可能性大。何事も“急がば回れ”。

2. 「スクワットラックの中で自体重トレで入念にウォーミングアップ! フォームチェック大事ですから!」

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スクワットラックが必要な人に譲ってください!

バーベルを持ってスクワットをする前に数レップ、フォームを確認するというのは、誰でもやることだと思いますが、スクワットラックの中で自体重トレとなると話がおかしくなります。

フリーウェイトゾーンには鏡が置いてあることが多いので、それを見たいのか、“スクワットラックの中にいるオレ”が好きなのか分かりませんが、マナー違反。スクワットラックはフリーウェイトをする人に譲って、自体重トレはフリースペースでやりましょう。

3. 「デッドリフト強いっすよ! 高重量のバーベルが床に落ちたときの音ってテンション上がりますよね!」

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強い人は音でテンション上がりません。

デッドリフトでバーベルを下に戻すたびに、ガチャンガチャンと大きな音を立てる。これも頻繁にジムで見かける光景です。満たされるのは本人の自己顕示欲だけで、周囲は迷惑ですし、器具や床がダメージを受けます。

バーベルを持ち上げる時はコンセントリック、下ろすのはエキセントリックな筋力が高まります。リフトしたバーベルを下ろすのもトレーニングの一環。ウェイトが床に触れるところまでじっくりと下ろしていきましょう。

4. 「やっぱり声を出すと力が出るし、テンションも上がるし、注目されるじゃないですか」

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周囲がアナタを見たのは声に驚いたからですよ

大きい声を出すことで強い力を発揮しやすくなるというのは事実なので、トレーニングをしている本人のテンションは確かに上がるのかもしれません。ですが、これも周囲に迷惑な行為です。ジムにはストレッチでリラックスしたい人もいます。

不必要に大声を出すのは控えましょう。たまに軽いダンベルをサクサクと上げているのに、1レップ目からずっと唸っている方がいますが、これはもう声を出すことが目的になってしまっていますよね(苦笑)。

5. 「トレーナーさんの人数が少ないから僕が代わりに教えることもあるんですよね!」

指導はスタッフに任せましょうね

ジムのトレーナーかと見まがうほど、他の利用者に話しかけてあれこれ口を出したがる人がいます。マシンの使い方が分からなかったり、明らかに違う使い方の人にアドバイスは必要な場合もありますが、トレーニングの指導となると話は別。

その方はあなたに教えられることを望んでいるとは限りませんし、あなたは責任を負える立場にもありません。指導はジムのトレーナーさんに任せて、あなたは自分のトレーニングに集中しましょう。

6. 「ダンベル同士の当たる音がカウント代わり! リズムよくダンベルフライができるんですよ!」

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カウントは心の中で数えましょう

大胸筋のトレーニングにとても有効なダンベルフライ。大胸筋をより収縮させようとしているのかもしれませんが、トップポジションのときに、ダンベルをガツンとぶつけている方がいます。

腕が床と垂直になった時点で大胸筋への負荷はなくなり、それ以上腕を内側に持っていっても意味はありません。余計な音を立てるだけでなく、ダンベルの寿命を縮めることにもなります。ジムの道具を大切に扱うのはトレーニーの必須マナーです!

7. 「自撮りして、SNSにアップして、コメントに返信して…。ジムってすごく忙しい!」

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SNSのチェックは休憩スペースで!

今日もジムでトレーニングを頑張ったことを友人に伝えたい、いいね!をしてほしいという気持ちは理解できます。しかし、アナタがスマホをいじりながら、ずっと座っているそのベンチを使いたい人は周りにいるはずです。

ベンチは自撮りの背景のためにあるのではなく、フリーウェイトトレーニングをするためにあるものです。ベンチはトレーニングをする人に譲って、SNSやメールのチェックは、休憩スペースで思う存分やってください。

8. 「ついついキレイな女性を目で追っちゃいます!」

トレーニングに集中しましょう…

好みの異性が目の前を通り過ぎたら、ハッとすることもあるでしょう。近くのマシンを使ったら話しかけたくなるかもしれません。しかし我に返って、すぐに自分のトレーニングに戻ってください。

実は若い女性利用客のジムの退会理由の上位に、「ジロジロ見てくる人がいる。すぐに話しかけてくる人がいる」といった軽いセクハラ行為が挙がっているんです。異性に限らず、チラチラ見たり、不用意に話しかけるのは慎みましょう。

9. 「レッグエクステンション得意っすねぇ。尻をつけろ? えっ、どこにっすか?」

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体重を使ってウェイトを上げても効果はありません

お尻が上下動すると体重を利用できるので楽にできますが、効果は半減します。レッグエクステンションは、太腿の前側、大腿四頭筋を鍛えるトレーニング。グリップをしっかり握ってお尻を座面にきちんと固定することで大腿四頭筋をしっかり使うことができます。

筋トレは目的とする筋肉を使ってウェイトを持ち上げることが大切で、自分の体重や反動を使って重いウェイトを上げても意味はないんです。フォームの確認からやり直しましょう!

10. 「8番、9番、10番をオレ専用ロッカーって感じで使ってます、荷物が多いんで」

ロッカーもマシンも独占するのはNG行為

言うまでもないことだと思うんですが、ロッカーは1人につき1つにしてくださいね。会社帰りで荷物が多いと分かっている日はウェアとシューズをレンタルにするとか、ジムによっては有料のロッカーが別に用意されているのでそっちを利用するようにするとか、工夫はできるはずです。

トレッドミルやマシンも混雑時は使用時間が決まっていると思うので、時間が来たら次の人に譲りましょう。ジムはアナタだけのものではありません!

11. 「大胸筋のトレーニングはだいたいプレートパームプッシュやってますよ、オレ!」

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残念ながら大胸筋には効いてないですね…

両手を胸の前で合わせて左右の力が均等になるように押しつけるパームプッシュやダンベルを肩の前に押し出すダンベルプレスは、仰向けなら胸に効かせることができますが、立ち姿勢では大胸筋に負荷をかけることはできません。

この場合、ウェイトを支えているのは、肩の筋肉になります。重りなどの抵抗に対して正反対に力を発揮することで、初めて筋トレが成立します。ジムにいるトレーナーに聞いて、正しい方法で行いましょう。

12. 「上半身裸に短パン一丁でボディチェックが仕上げって感じです!」

仕上げはストレッチに変えましょう!

トレーニング中はパンプアップしているでしょうから、鏡でチェックをすると、やる気が出るのかもしれません。しかし、トレーニングルームで上半身裸になったり、乳首やヘソが見えるほどTシャツやパンツの裾をまくり上げるのは当然マナー違反。

他人の露出を見たくない人もいるのです。ジムの鏡は裸を映すためではなく、姿勢やフォームをしっかりチェックするためのもの。入念なボディチェックは自宅に帰ってからで十分です。

13. 「レッグカールをやってると尻と踵がガンガンつくんです。オレちょっと強すぎですかね?」

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それは強さの証しではなくフォームの間違いですね!

ハムストリングスを効果的に鍛えることができるレッグカール。マシンの使い方を教わるときに、踵をお尻に近づけるようにと習うかもしれませんが、それはあくまでイメージ。

膝の角度は90度程度曲げれば十分です。そもそも脚の筋力だけを使って踵をお尻につけることはできませんし、その必要もありません。無理やり踵とお尻をつけようとすると、腰を反らしたり、反動を使ってしまい、効かせたいハムストリングスに効きませんよ。

14. 「ダンベルって転がすと全然重くないって、知ってました?」

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ダンベルは重たいから意味があるんです!

ダンベルを足で転がすなんて言語道断、トレーニーの風上にも置けませんね! ジムは利用者全員の共有物。人が手に持つ部分にトイレを闊歩する足の裏を置くなんて不潔すぎるでしょう。

ダンベルは使う分だけを持っていって、返却するときはもちろん、ちょっと動かすときも手で持って運びましょう。ダンベルの持ち運びだって、実はカラダのバランスや使い方を覚える立派なトレーニング! その重さをありがたく感じられますよ!

15. 「汗でグショグショになると今日もやり切ったなって思うんですよね!」

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汗はかきっぱなしにしないように注意!

ジムでワークアウトを行って、気持ちのよい汗をかく。それは素晴らしいことですが、汗でグショグショになったウェアでマシントレを行うのは、素晴らしくありません。

使い終わったマシンを拭くのはもちろんですが、マメに自分のカラダの汗を拭くことも心掛けましょう。もし先に有酸素運動を行ったのならTシャツぐらいは着替えるようにしたいですね。周囲の人も気持ちよくワークアウトができますし、自分も汗冷えを回避できますよ。

喝を入れてくれた人

坂詰真二さん

さかづめ・しんじ/スポーツ&サイエンス代表。NSCA認定ストレングス&コンディショニングスペシャリスト。著書に『坂詰式正しい「筋トレ」の教科書』(カンゼン)。

取材・文/神津文人 イラストレーション/林田秀一 取材協力/坂詰真二(スポーツ&サイエンス)

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