凝り、シワ…。「首」の悩みを改善するセルフマッサージ
リンパの“最終出口”とも呼ばれるほど重要なリンパ節がある首は、ストレートネックなどの悪姿勢でリンパが滞ると首コリやたるみ、シワの引き金に。「リンパマッサージ」でつまりを解消しよう。また、寝違えによる辛い痛みには、手の「ツボ押し」で遠隔アプローチ。ツボを刺激しながら首をゆっくりと動かすことで、こわばりをほぐそう。
取材・文/門上奈央、新田草子 撮影/中島慶子 スタイリスト/高島聖子 ヘア&メイク/天野誠吾 イラストレーション/野村憲司(トキア企画) マッサージ監修/樋口賢介(美容研究家)、寺林陽介(六本木・寺林治療院院長、あん摩マッサージ指圧師、鍼灸師)
初出『Tarzan』No.845・2022年11月2日発売
ウォーミングアップ① 首回し
首元にあるリンパ節を開く準備ストレッチから。①顔を右にゆっくり回したら、左も同様に。各3回。②肩を上げて首をすくめた状態で、肩より後ろ側で頭を半円だけ回す。3回。
ウォーミングアップ② 首伸ばし
左手の人差し指〜薬指の3指を頭上から右側頭部のこめかみに当て、頭をゆっくり左側に倒していく。首すじのストレッチを感じられる位置を見つけたら、3秒間キープ。逆側も同様に。
ウォーミングアップ③ 首流し
①人差し指と中指で耳を挟むように手を当てる。②鎖骨まで手をサーッと滑り下ろす。3〜5回。顎を軽く上げて顎先にあるリンパ節をしっかりと開いた状態で実践すると、より効果的。
悩み① 首の凝りを取りたい
→首の後ろ側の窪みを上から下へ順に親指でプッシュ
頭の後ろ側で両手を組み、親指だけ出す。首の中心のラインの両側に窪みがあるので、後頭部の付け根から首の中央を通って首の付け根まで、親指の腹でプッシュ。
5秒間、指圧をかけたら親指の位置を少し下げて、同様に行う。
悩み② 首のシワを薄くしたい
→首から鎖骨にかけて指でつまんでから手でさすり下ろす
①耳の下から鎖骨の中心部に向けて、親指と人差し指をクリップのようにしてつまんでいく。
②顎を上げてから、両手を左右交互に動かして、手のひら全体で首の上から下までさすり下ろす。顎先リンパ節を十分に開きながら首のリンパを効率よく流す。
悩み③ 顎下のたるみをなくしたい
→顎下を軽く刺激して引き締めたら、手で押し上げキープ
①手のひらを下に向け、左手に右手を重ねてから、右手の甲で顎を叩く。反動で下ろした右手で左手を打ち、反復。
手の位置を徐々にずらして顎全体を刺激。顎先を上げた状態で行うこと。
②両手をフェイスラインに当て、手根で押し上げて10秒間キープ。
悩み④ 寝違えの痛みを取りたい
→後渓(こうけい)を刺激する
場所:手を握ったときにできる、小指側の出っ張りの先端部分。
押し方:まずは首をほぐすウォーミングアップ。カラダの前で両腕をクロスさせ、首の付け根の両側に両手の3本指を当てて、首を左右に10回ずつ倒す。
指先は真横ではなく、斜め下に向かって当てる。
続いて手の後渓を中指で押さえ、首を左右にゆっくりと10回ずつ動かす。反対側も同様に行い、最も首を動かしづらい組み合わせを重点的に。