スピード重視のランならこの4足【目的別シューズガイド2020春】
走る場所、走る距離、走る速度。シーンに適したシューズを選べば、快適に走れてケガのリスクも減少。そして目標達成が近づく!
取材・文/神津文人 撮影/小川朋央
初出『Tarzan』No.781・2020年2月13日発売
路面からの反発を推進力に変えて、軽やかに走る。
スプリントの繰り返し、坂道ダッシュ、インターバルなど、速さを養うトレーニングに取り組むならば、足元はスピードを出しやすい設計のシューズが適している。
ミッドソールには反発性が高くレスポンスのいい素材を使い、アウトソールは高速で走っていても確実に路面をグリップしてくれるものを選びたい。アッパーには軽さも求めたくなるが、スピードを出したときにもブレないサポート力を重視した方が安心。
1. adidas《ADIZERO JAPAN 5》
高いクッション性と反発性を両立したBOOSTフォームと、一般的なEVA素材よりも40%ほど軽く、反発性と安定性に優れたLIGHTSTRIKEでミッドソールを構成。LIGHTSTRIKEはバスケットボールシューズにも使用されている素材で、着地時の横ブレが少ない。アウトソールには自動車やレース用自転車でも使われるコンチネンタルラバーを採用。
2. ASICS《TARTHEREDGE》
日本人シリアスランナーの足を研究して作られたレーシングラストを採用。スピードランナーの走りに適したシューズ。ミッドソールにはクッション性と反発性を併せ持つ独自開発のスポンジ材、FLYTEFOAM PROPELを採用。ソール底面のプロパルションプレートとともに、足が路面に接地した力を推進力へと変える。滑らかな走り心地が味わえるはず。
3. MIZUNO《WAVE DUEL》
陸上用スパイク特有の、跳ね上げ形状を採用したウエーブプレートを搭載。ソールの反発力は、エリートランナー向けのレーシングモデル《ウエーブクルーズ13》と比較して6%向上しているという。軽量性、グリップ性、屈曲性を備えたアウトソールにより、着地から蹴り出しまでの足の動きもスムーズ。速く走りたいというランナーの思いを実現させてくれるシューズだ。
4. New Balance 《FRESH FOAM TEMPO》
高いクッション性と軽さが特徴の独自素材、フレッシュフォームがフレッシュフォームXへと進化。レーザー加工が施され、よりソフトに。そんなフレッシュフォームXをミッドソール全面に採用して、軽やかな走り心地を実現。アウトソールの前足部と踵部には軽量性に優れるブローンラバーを採用。中足部は肉抜きすることで軽さを追求した。