ヨガと気づき|vol.33

メルボルン出身・東京在住の人気イラストレーター、エイドリアン・ホーガンさんは、数年前にヨガを始めて以来、ライフスタイルが少しずつ変わってきたそう。ヨガが与えてくれるささやかな日々の気づきを、毎週コミックエッセイ形式で紹介します。

イラスト・文/エイドリアン・ホーガン

ヨガの練習中、ほかの生徒を観察していると、ポーズが完璧にできているように見えるときがあります。「どうしてですか?」って聞いたら、「バンダ」というものが関係してるって教えてくれましたよね。ユキ先生、バンダって何ですか?

先生のコメント

バンダとは、サンスクリット語で「締める、縛る」という意味。

体内にあるエネルギーにロックをかけたり、締め付けたり、あるいはエネルギーを溜めてから所定の方向へ導いたり。これらを、身体の代表的な3つの場所を使ってコントロールするテクニックです。

具体的な締め方としては、強く固めるのではなく、柔軟に引き込む感じ。
3つの場所はそれぞれ、ムーラバンダ会陰部(肛門から約0.5cm前)、ウディヤナバンダ(おへその少し下の奥)、ジャランダーラバンダ(喉)です。エイドリアンのイラストの丸の位置も参考にしてみてください。

このバンダを適切に使うことで、ポーズに安定感が生まれ、身体の芯から温まってくる感覚を得ることができます。室温で行うハタヨガでも、十分に身体が熱くなるほど。

仕組みとしては、体内のエネルギーを下から上へと連動させることで、一つの軸が生まれ、安定感とともにエネルギーコントロールができるようになるイメージです。

鍋を思い浮かべてみてください。1番下のムーラバンダから点火したエネルギーが徐々に沸きあがって、そこに一番上のジャランダーラバンダで蓋をして、そのまま保つような感じ!

ヨガポーズの練習時に、ぜひ意識してやってみてくださいね。