世界遺産を眺めながら完走を目指す。プロがイチ押しするマラソン大会。

走ることが楽しくなってきたら、挑戦してみたくなるのがマラソン大会。ハードルが高いと思われがちだが、しっかりと準備をしていれば、恐れる必要はない。おすすめのマラソン大会をその道のプロに聞いた。

取材・文・編集/石井 良 撮影/大内カオリ 監修/齊藤太郎

初出『Tarzan』No.897・2025年2月20日発売

教えてくれた人

志村美希(しむら・みき)/日本体育大学卒。陸上競技800mでインターハイ、全日本選手権など数多くの全国大会に出場・入賞の経験あり。現在はSNSを通じてランニングの魅力を伝える活動を行う。フルマラソンのタイムは2時間47分48秒。

齊藤太郎(さいとう・たろう)/リクルートRC時代は金哲彦監督の下でコーチングを学ぶ。シドニー五輪代表選手を育成。一般ランナーのほか、JFA審判員など他競技関係者まで、幅広いアスリートに技術とトレーニングメニューを提供する。

公園から公道まで走る場所は多彩!

世界的な知名度を誇る『東京マラソン』を筆頭とした都市型から、もう少し規模の小さい市民マラソン、公園やトラックを周回する気軽なパークマラソンなど、大会の種類はさまざま。

「規模が大きいほどホスピタリティはしっかりしていますが、大会の雰囲気に飲まれてしまうことも。景色や環境などエンタメ性の高さを取るのか、気軽さを取るのか、自分の性格や好みに合わせて選ぶといいですよ」(齊藤さん)

齊藤太郎さんおすすめの大会。

スポニチ山中湖ロードレース

スポニチ山中湖ロードレース

「都内からの日帰りもでき、腕試しにぴったり」と齊藤さんが語るのが、山中湖で行われる同大会。最長でハーフの大会だが、参加者の98.6%が完走する比較的難度の低いコースで、ファミリーでも参加しやすい。WEBサイト

スポニチ山中湖ロードレース
  • 種目:ハーフ、山中湖一周13.6km
  • 制限時間:2時間45分(ハーフ)
  • 次回開催日:未定
NAHAマラソン

NAHAマラソン

「太陽と海とジョガーの祭典」がコンセプト。途切れない沿道の応援が最大の魅力で、「住民の方たちの私設エイドがたくさんあり、スポドリやコーラ、沖縄そばなどが振る舞われる、唯一無二の大会です」と齊藤さんも太鼓判。WEBサイト

NAHAマラソン
  • 種目:フルマラソン
  • 制限時間:6時間15分(フル)
  • 次回開催日:2025年12月7日(日)予定
    富士山マラソン
    富士山マラソン

    PHOTO BY:竹見脩吾

    「とにかく景色がいい!」と齊藤さんが推す同大会は、富士山を眼前に、河口湖と西湖の湖畔を走る平坦なコースが特徴。紅葉や国立公園の自然など美しい景色が魅力だ。富士山を象った完走メダルは自立する珍しいタイプ。WEBサイト

    富士山マラソン
    • 種目:フル、約17km、約11km
    • 制限時間:6時間(フル)
    • 次回開催日:2025年12月14日(日)

    志村美希さんおすすめの大会。

    鹿児島マラソン

    鹿児島マラソン

    「桜島を見ながら海のそばを走るのが気持ちいい。人もみんな優しくて大好きな大会です」と志村さん。エイドではスイーツが振る舞われるほか、帰りは参加者に配られる入浴券を使って温泉で疲れを癒やせる。WEBサイト

    鹿児島マラソン
    • 種目:フルマラソン、8.9km
    • 制限時間:7時間(フル)
    • 次回開催日:未定
    世界遺産姫路城マラソン

    世界遺産姫路城マラソン

    スタート/フィニッシュが姫路城と抜群の景観に、好タイムが狙える気持ちいいコース設定。「応援の質が高くて、熱気がすごい。みなさんが気持ちを入れて応援してくれるので力が出るんです」(志村さん)。WEBサイト

    世界遺産姫路城マラソン
    • 種目:フル、ファミリー向けほか多数
    • 制限時間:6時間(フル)
    • 次回開催日:2026年2月予定
    四国せいよ朝霧湖マラソン

    四国せいよ朝霧湖マラソン

    高低差244mと上りが多く、コースは難度が高め。「ですが、四国ならではの穏やかな空気感と、沿道の応援にリラックスして走れます」と志村さん。会場周辺の商店街ではグルメ市も開催される。手漉き和紙の完走証は特別感あり。WEBサイト

    四国せいよ朝霧湖マラソン
    • 種目:ハーフ、10kmロードレース
    • 制限時間:3時間(ハーフ)
    • 次回開催日:未定