丈夫なカラダ作りの助けに。ベビーマッサージのメリットとやり方
赤ちゃんの心身を育み、親子の愛も育むベビーマッサージ。助産師の大坪三保子さんに、その重要性と、基本的なやり方を教えてもらった。
取材・文/宮田恵一郎 撮影/北尾渉
初出『Tarzan』No.867・2023年10月19日発売
心身ともにメリット大なベビーマッサージ
大坪三保子さん
教えてくれた人
おおつぼ・みほこ/〈たらちね助産院〉院長。助産師歴35年。ベビー&チャイルドマッサージや産後ケアのレッスンを開催。著書に『はじめてのベビーマッサージ』(保健同人社)。
「赤ちゃんの皮膚は“第二の脳”といわれ、成長のための大切な器官です。触れ合いが増えるのはハッピーなことだらけ」と助産師の大坪三保子さんはベビーマッサージの重要性を説く。
「第一に、内分泌や自律神経が安定し免疫系の働きが活発になることで丈夫なカラダ作りの助けに。ベースオイルを使うと肌の新陳代謝が促進。楽しい交流で親子の絆を深めます。目安は10〜15分。二人が疲れない適度な長さで始めてみてください」
はじめる前に…
まず片手を赤ちゃんの臍下丹田(へそと恥骨間の上部)に置いて、「お腹大事、大事」「今から始めるよ〜」など、やさしく声をかけて二人の楽しい交流の時間を始めてください。
足のベビーマッサージ
手のひらの上に赤ちゃんの踵を置き、親指と人差し指、中指の3本で足指の付け根をつまみ、指先に向かい撫で上げる。計5回、親指から小指まで
親指を使って、赤ちゃんの足裏全体をやさしく撫でさする。上下に約10往復。
両手で赤ちゃんの両くるぶしを包んで約10秒さする。すべて逆足も同じ。
下半身のベビーマッサージ
脚の付け根をやさしく摑み、撫で下ろす。その流れのまま足裏を合わせて赤ちゃんの腰を浮かし、お尻の下に深く手を入れて骨盤全体を撫でるように3回ほど回す。
両踵を手のひらで包み込むように持ち、膝をお腹につけて戻す動作を左右交互に数回繰り返す。無理に曲げたり引っ張らないように注意する。
上半身(前面)のベビーマッサージ
鎖骨の付け根から円を描くようなイメージで胸全体を撫でさすって一周したらそのまま肩へと指を滑らせる。これを3回。
腕の付け根をやさしく摑み、指を滑らせるように脇から手首までさする。これを2回。
両手を持ち、赤ちゃんの小指側から親指を入れて手のひら全体を左右同時に約10秒モミモミ。
上半身(背面)のベビーマッサージ
うつ伏せの状態で、赤ちゃんの肩に両手を置いて、お尻、さらに足に向かってスーッと撫で下ろす。これを3回。
両手それぞれの手のひらに卵が入るくらいの空間を作り、赤ちゃんの背中全体をパコパコと約10秒タッピング。
仙骨の周りを手のひらで円を描くようにグルグルと5周ほど撫でさする。
顔・頭のベビーマッサージ
頭全体を約10秒まーるく撫でる。
首の付け根の両側に、人差し指、中指、薬指を当てて3秒キープし、顎のラインに沿ってスーッと撫で上げる。これを3回。
最後に、「いないいない」と言いながら自分の顔を手で隠し、「ばぁー」と同時にお赤ちゃんのほっぺを手のひらで包み込む動きを2回繰り返し、終わり。