非日常体験で心身をリセット。五感を刺激するリトリートホテル5選。

日常から少し離れて、心とカラダをリセットする旅へ。五感を心地よく刺激するアクティビティは、自律神経をいたわるきっかけにもなる。日々の慌ただしさから離れ、心身ともにリラックスできるリトリートホテルを紹介。

text: Rie Nishikawa, Ai Sakamoto

『Tarzan』No.931 on sale August 6, 2026.

〈ツリーフルツリーハウス サステイナブルリゾート〉の様子

アート×建築×美食に浸る、瀬戸内の絶景リゾート。

〈Simose Art Garden Villa〉 広島・大竹 
宿泊客は、美術館の開館前に敷地内でのヨガをしている様子

宿泊客は、美術館の開館前に敷地内でのヨガも可能。

〈Simose Art Garden Villa〉美術館の可動展示室

水盤に並ぶカラフルな8つのキューブは美術館の可動展示室。

広島県の南西部、宮島や阿多田島など瀬戸内の島々を望む海辺に立つ、美術館、ヴィラ、レストランからなる複合施設。全体設計を手がけたのは、世界的な建築家・坂茂。ここではアート鑑賞と名建築での滞在、地元食材を使ったフレンチを一度に体験できるのだ。

宿泊棟は「森のヴィラ」と「水辺のヴィラ」に分けられる。前者は、坂の名作別荘を再現した4棟と新作1棟が木立の中に点在、後者は同じ外観を持つ5棟が海に面して立つ。いずれも1棟貸しで、プライベート感が満載。建築好きならずとも、その居心地のよさに納得するだろう。

〈Simose Art Garden Villa〉〈壁のない家〉を再現

CMにも使われた〈壁のない家〉を再現。

〈Simose Art Garden Villa〉「水辺のヴィラ

「水辺のヴィラ」の内装はすべて異なる。

滞在中は、国際的な建築・デザイン賞において、「世界で最も美しい美術館」に選ばれた〈下瀬美術館〉でアート鑑賞。エミール・ガレを中心とした西洋工芸や日本の伝統工芸品、マティスやシャガールらの作品まで幅広く収蔵・展示する。

お楽しみの料理は、海を一望する開放的なレストランで。腕を振るうのは、〈コートドール〉などの名店で修業を積んだ藤谷圭介シェフ。クラシックなフレンチをベースに、スパイスやリキュールが香る、繊細で奥深い味わいの一皿が楽しめる。

〈Simose Art Garden Villa〉美術室

可動展示室の内部。

〈Simose Art Garden Villa〉

地元食材を使った美しい料理。

「エミール・ガレの庭」

「エミール・ガレの庭」ではガレ作品に登場する草花をイメージ。

〈Simose Art Garden Villa〉

レストランは一般利用も可能。広島県大竹市晴海2-10-50。1泊2食付き1名85,000円〜(1室2名利用時)、森のヴィラは95,000円〜。客室内のドリンクやラウンジでの飲食を含むオールインクルーシブ。WEBサイト

沖縄屈指のやんばるの森でツリーハウスに滞在する非日常。

〈ツリーフルツリーハウス サステイナブルリゾート〉沖縄・名護
スパイラルツリーハウス

螺旋階段が印象的な「スパイラルツリーハウス」。地上10m、アカギの大木の上に作られている。

沖縄本島の北部、やんばると呼ばれる森は、亜熱帯性の気候に育まれた豊かな自然が広がっている。そんな手付かずの森1万坪の敷地に、デザインやタイプの異なる、5棟の本物のツリーハウスが立つ。地面からの支柱がなく、生きた木が支えていることが本物の定義。ここはやんばるの自然と共生する、日本唯一のツリーハウスリゾートなのだ。

チェックインしたら、まずは敷地を流れる清流と滝へ。ネイチャーガイドと徒歩で巡る「森林浴リバートレッキング」に参加すれば、マイナスイオンを浴びながら、沖縄ならではの植物や生き物について学べ、この地への理解も深まるはずだ。他にも、自然を満喫できるアクティビティがいろいろ。

テントサウナから本物の滝でカラダを冷やし森の中でチルする「滝壺サウナ」や、「滝壺プライベートディナー」が人気。また施設から出て足を延ばせば、8輪車で森や海の絶景にも立ち寄る「やんばる絶景ツアー」や、カヤックで秘密のビーチのある無人島を巡る「プライベート海クリアカヤックレンタル」も楽しめる。

森の中で冒険したいという子供心に返れる、特別な体験が待っている。

「森林浴リバートレッキング」の様子

毎日開催されている「森林浴リバートレッキング」。

ヴィラの様子

全5棟のうち、3つはラグジュアリーなヴィラがセットになっている。

〈ツリーフルツリーハウス サステイナブルリゾート〉の夜の様子

滝壺エリアを貸し切るプライベートディナーでは沖縄産食材をバーベキューなどで味わえる。

〈ツリーフルツリーハウス サステイナブルリゾート〉

全5棟。今年、新棟が誕生したばかり。水洗トイレと温水シャワー付き。子供の利用は10歳以上。アクティビティやオプション、レンタル品は別料金。沖縄県名護市源河2578。1室朝食付き120,000円〜(1室2〜6名)。WEBサイト

朝から晩まで一日中、カピバラと過ごす。

〈伊豆リゾートヴィラ〉静岡・伊豆 
〈伊豆リゾートヴィラ〉のカピパラの様子

20頭ほどのカピバラが出迎えてくれる。

ずんぐりとしたフォルムに、ヌボーッとした愛嬌のある表情。癒やし系動物の代表格、カピバラと過ごすなら、〈伊豆リゾートヴィラ〉内のアニマルヴィラへ。放飼場の中に立つ宿泊棟では彼らの自然な姿を眺められるのはもちろん、庭に出て触れ合ったり、施設が用意したエサをあげることもできる。繁殖期が通年なので、赤ちゃんに出合えるチャンスがいつでもあるのも魅力。マイペースなカピバラを見ているだけで、心がゆるゆるとほどけていくのを感じるはずだ。

〈伊豆リゾートヴィラ〉のカピパラの様子

彼らが自由に暮らすエリアに、人間がお邪魔するスタイル。

〈伊豆リゾートヴィラ〉の部屋の様子

ヴィラは全6棟で、すべて80平方m以上の広さがあるメゾネットタイプ。カピバラが自由に出入りできる専用の小部屋を併設しており、ガラス越しに彼らの様子も観察できる。

〈伊豆リゾートヴィラ〉

アニマルヴィラや最大8名まで宿泊できるリゾートヴィラ、ライブラリーと大浴場を併設したホテルからなる。静岡県賀茂郡東伊豆町稲取3349-1。1泊2食付き1名28,500円〜(1室4名利用時)。WEBサイト

尾瀬国立公園を満喫する山ホテル。

〈LUCY尾瀬鳩待 by 星野リゾート〉群馬・利根
尾瀬国立公園の遊歩道でハイキングしている様子

尾瀬国立公園の遊歩道。木道やベンチが整備され、初心者でもハイキングを楽しめる。

本州最大規模の高層湿原を有し周囲に2000m級の山々を望む尾瀬国立公園。多くの人がハイキングに訪れるこの景勝地のそばに立つ〈LUCY尾瀬鳩待〉は、尾瀬ハイクに最適な拠点。公園への入り口となるバス停から徒歩3分の好立地で、すぐに尾瀬の大自然へと足を踏み出せる。

事前申し込みで登山アイテムレンタルも可能で、ハイクのお供にぴったりなフードなどを提供する〈ラストコンビニ〉も併設。とことん尾瀬歩きに寄り添った山小屋のような空間だ。

〈LUCY尾瀬鳩待 by 星野リゾート〉

ホテル外観。併設のカフェ&ショップではビーフカレーなどの昼食、豚汁の夕食も提供。

〈LUCY尾瀬鳩待 by 星野リゾート〉の部屋の様子

ドミトリー、ツインルーム、ファミリー向けの4人部屋を用意。写真はツインルーム。

〈LUCY尾瀬鳩待 by 星野リゾート〉

全25客室。今年度は10月24日チェックインまで営業。群馬県利根郡片品村大字戸倉字中原山898番14。1泊夕食付き1名14,050円〜(サービス料込み、1室2名ツインルーム利用時)。WEBサイト

1500年の歴史を誇る越前和紙作りを体験。

〈SUKU〉福井・越前

〈SUKU〉の外装

福井県越前市で1500年にわたり受け継がれる、日本3大和紙の一つである越前和紙。その工房が立ち並ぶ地区に佇む〈SUKU〉は、越前和紙をテーマにした宿だ。豪商が暮らした古民家を改修した3つの客室は、和紙の素材を用いたアートや当地の工芸品で囲まれる静謐な空間。

ぜひ体験したいのが、宿泊者限定の和紙作り。工房で現役の職人に教えてもらいながら、伝統技法「流し漉き」による作り方など、2通りの和紙作りを楽しめる。

〈SUKU〉の内装

和紙の原料を名前に冠した3つの客室を用意。写真はかつての蔵を改修した一棟貸しの「雁皮」。photo: Tsutomu Ogino (TOMART: PhotoWorks)

〈SUKU〉

約40軒の工房が立ち並ぶエリアに位置。

和紙作りで体験している様子

和紙作りで体験できる「流し漉き」。z

〈SUKU〉の部屋の様子

最大4名まで宿泊可能な「楮」。

〈SUKU〉

夕食は1泊1組、金・土・日限定で用意。地元食材を用いた創作フレンチを、越前漆器や越前焼とともに提供。福井県越前市岩本町13-4-1、。1泊1名素泊まり18,000円(1室2名利用時)。WEBサイト