
左から、鈴木佑星、上野竜童、蟻塚真衣。イベント会場にて。
Profile
蟻塚真衣(ありづか・まい)/1993年生まれ、大阪府出身。運動と無縁だったが、友人に誘われてフルマラソンに挑戦。走る楽しさに目覚め、証券会社で働きながら、マラソンレースで結果を出すためにトレーニングに励むように。現在のベストタイムは2:44:02。月間走行距離は約350km
@maimai.m12
上野竜童(うえの・りゅうどう)/1997年生まれ、北海道当別町出身。市場で夜勤をしながら、日常的にランニングやサイクリングを行う。特にランは瞑想的な要素がメンタルヘルスケアに役立ち、トレイルレースにも挑戦。独自のスタイルと存在感で注目を集める。〈HOKA〉の愛用シューズは《Mach 6》。
@ryudoueno
鈴木佑星(すずき・ゆうせい)/2000年生まれ、青森県出身。アウトドアブランドに勤務しながら、「走ることを通して新しい仲間に出逢い、体験をする」をモットーに、Podcastチャンネル「Young Guns」で自らの体験やラン情報を発信。「TransJeju by UTMB」(2024)、「TDS」(2025)のフィニッシャー。「080TOKYO」や「TrackBeats」などのランコミュニティで多様なスタイルのランを楽しむ。ランニングモデルとしても活動中
@lostmywallet_@youngguns_podcaster

《Cielo X1 3.0》は2色展開。こちらのカラーはNEON YUZU/THYME。
世界に先駆けてお披露目されたレースシューズ。
11時間のフライトを経て、ロサンゼルスに到着。3人のランナーたちは今回の旅の目玉である《Cielo X1 3.0》のグローバルローンチイベントに向かう。会場には、地元のラン愛好家だけではなく世界各国からやってきたランナーや業界関係者が集い、場内は賑わっている。〈HOKA〉の契約アスリート、Alex Masaiも登場し、いよいよ本題の、新作シューズお披露目の場が整った。

左/ケニア出身の長距離選手Alex Masai。プロ転向後に〈HOKA〉が全面サポートするプロランナーチーム「HOKA NAZ Elite」の一員に。
右/「HOKA NAZ Elite」のアスリートたちを表紙にしたリーフレット。

ソール裏の溝は、足が着地して蹴り出すまでにソールの形状が一度潰れて戻る反発をスピードに効率よく活かすため。
今回、イベントでお披露目された《Cielo X1 3.0》は、シリアスランナーのための一足。レース本番当日のために開発された、World Athletics(世界陸連)
が承認するレースシューズだ。前作《Cielo X1 1.0》と《Cielo X1 2.0》を大幅に改良し、シューズのソールは「ここまで分厚くなったか!」と誰もが驚く、超厚底。
帰国後すぐに大会を控える真衣は“いかに速く走るか”に妥協がない。製品のアップデートに手応えを感じたようで、
「《Cielo X1 3.0》は、前作より圧倒的に軽くなっている。カーボンファイバープレートによる推進力とバウンス感も充分で、まずは10km〜ハーフマラソンの距離で試してみたいですね」と語る。
一方、竜童も心地よいスピードアップについて実感したと語る。
「このシューズなら、速く走ろうと力まなくても、緩い下り坂を下りていくように、だんだん自然とスピードがでる。タイムにこだわらないランナーでも、自ずと普段より早く走ることができそうな作りで、面白いと思った」
ジャンルレスにランニングを行う佑星は、フィット感などの履き心地に言及している。
「横幅が狭くなって、アッパーもメッシュ系になったことも軽量化に影響しているのかも。ブランド史上最も軽いと謳っているけど、耐久性がありそうな素材で長く履けそう。シューレースもアシメトリーに結べるので、すごくフィットして安定感もある」
どんなランナーでも速く走れる構造で、かつ厚底のソールでもスタビリティを決して損なわない〈HOKA〉の哲学が詰まっている。

左/DJによるBGMが流れるパーティ会場の様子。
右/《Cielo X1 3.0》を引き換えるために、自分のサイズが書かれたチケット。

左/誰もが気軽に試走できるトレッドミルが会場に。
右/会場の中心に設置されたディスプレイ。
最近、ブランドキャンペーンアンセムとして「TOGETHER,WE FLY HIGHER」=「ひとりでは届かない高みへ」をコンセプトに掲げた〈HOKA〉。本イベントでは、航空券を模したインビテーションでチェックインし、会場に入る。場内にはトレッドミルが設置され、思い思いに《Cielo X1 3.0》の最新テクノロジーによるランを味わえる。音楽が流れ、没入感のあるラン体験は、まさに、飛行機が離陸して飛行するイメージだ。アメリカならではの大規模な会場で、クラブみたいなムードのフロアも。そんな中でも嬉しいハプニングがチラホラ。
佑星はちょうど、昨年3月末に出場したTSP(※)の参加メンバーたちと会場で再会を果たす。
「ランニングを通して出会い、また仲間と顔を合わせられるのは嬉しい。ずっとSNSでメッセージは交換していたけど、ずっとフィジカルで会いたかったので。グローバルイベントならではの醍醐味だと思う」としみじみ。
(※)ロサンゼルスからラスベガスまでを走る非公式・超長距離のランニング・リレー、レース。約340マイル(約550km)を、チーム(通常6人)または個人で、数日間かけてノンストップで走る非公式・自主運営の招待制アンダーグラウンドなレース。
竜童にもサプライズが。アメリカのプロスケーターで、自由で型破りなラン&ワークアウトスタイルでも知られるBoo Johnsonが来場したのだ。会場に自然と馴染んだ彼はファンとの写真撮影に応じたり、会話を楽しんだり。竜童もSNSで追い、影響を受けた人物だったので声をかける。
「10年前からずっとファン。〈HOKA〉のサポートを受け、シューズを愛用していることは知っていたんです。意気投合して『一緒に走ろうよ』と言ってくれたのは驚いた」
3人それぞれ刺激を受け、興奮冷めやらぬまま、会場を後にした。

竜童のスタイルとランにもマッチする《Cielo X1 3.0》。
LAの街を走ってみよう! ①シルバーレイク周辺〜シェイクアウトラン〜
イベント以外に3人が楽しみにしていたのは、ロサンゼルスの街を走り、現地の空気や地形を肌で感じること。到着してすぐに、シェイクアウトランを行ったコースは、滞在先に選んだシルバーレイク周辺。このエリアは、地形も起伏に富み、公園やランコースがあり、ロードだけでなく砂地やダートも楽しめる。ランナーにとっては願ってもない環境だ。それに、クリエイターやアーティストたちが居を構える、文化的で洗練された地域としても知られている。
「夜と昼の寒暖差はあるけど、日本で言うところの秋の最も走りやすい気候といったところ。このエリアは、丘陵地でかなりきつい坂が多い。登りは普段はあまり走らないから苦手だけれど、風が爽やかなので気持ちよく走れる」と真衣。
身体が温まれば、半袖で走ることも可能なコンディションだ。

左/スーパーマーケット〈Whole Foods Market〉で朝食や軽食の買い出し。
右/トルティーヤチップスとサルサソースを手にする竜童と佑星。

滞在先の周辺を知るべく、10kmほど流してみる。
LAの街を走ってみよう!②ロサンゼルス川沿い〜LSD〜
翌日は、佑星が昨年のTSPを共にした、LA在住のエディーとアンジーとともにロサンゼルス川へ。映画『ラ・ラ・ランド』(2017年)のロケ地で知られる「グリフィスパーク」まで行き、折り返す往復15km。この川はコンクリートで整備された都市河川で、数多くのグラフィティを目にする。川沿いはカフェやブリュワリーがあり、平日だったが、多くのランナーとサイクリストとすれ違う。ライフスタイルにランがあり、健康志向が高いことが伺える。
「グリフィスパークには、トレイルコースもあって、公園内でのレースもあると聞いた。一つのスポットにもいろんな表情があるのがアメリカらしい」と佑星。早くも、再訪したときのプランを立てているようだ。

「WAGYU」と描かれたグラフィティを思わず二度見(笑)。

ジョギング中にファルトレクトレーニングをする真衣。
LAの街を走ってみよう!③シルバーレイクにある滞在先の裏山〜ミニトレイルランニング〜
今回、宿泊先に選んだ〈Airbnb〉の裏は小高い丘。一部、未舗装のトレイルがあり、連日続いたロードから気分転換して走りに。すぐにミニトレランコースにアクセスでき、さらにその先にある本格的な8~15km規模の山岳トレイルにも足を延ばせる。気温は25度を超え、走り出すと汗ばみ、上半身裸でもちょうどいい気候だ。

抜ける青空と濃い緑。ロサンゼルスならではのトレラン気分を楽しめる道。

左/地中海性気候らしい生命力溢れるタフな植物も魅力的。
右/日本円に換算すると高いが、フレッシュな素材を生かした美味しいランチ。
LAの街を走ってみよう!シルバーレイク貯水池〜周回ラン〜
帰国を惜しみ、最後にシルバーレイクの住宅街から、シルバーレイク貯水池へ。小さな湖のようで、シルバーレイクの地区名の由来にもなったそう。ループコースは一周5kmで、平坦で道幅が広く、走りやすいことから人気のスポットだ。住宅や緑も多く、犬の散歩や家族連れで訪れる人が多い。
「いいトレーニングになるから、坂をもっと走りたい。日本にはここまで斜度がきつくて長い坂は滅多にないから」という竜童のリクエストのもと、カメラマンのsushimanとシルバーレイク貯水池を周回後は、夕日をバックに坂道をラン。ロサンゼルスのバリエーション豊かなロードを帰国寸前まで楽しんだ。

太陽の位置から坂が多い地形だとわかるショット。

左/どうしても訪れたかったロサンゼルス名物〈IN-N-OUT〉。
右/食事がてらPodcastチャンネル「Young Guns」の収録を行う。
もしもまたロサンゼルスを訪れるなら。
真衣には、最終日にどうしても立ち寄りたい場所があった。大の野球ファンの彼女は、シーズンオフで大谷翔平の試合観戦はできなかったものの、ひとり、ドジャースタジアムへ。
「ここは、『ロサンゼルスマラソン』のスタートの地。あまり海外レースの経験はないけれど、いつか出場してみたい大会なんです。開放感があってテンションが上がるスタート地点だけど、レース的な観点で考えると難しい場所なのかも。次は、ドジャースの試合も観られたら最高(笑)」
スタート後は、ダウンタウンやハリウッドを経由し、ウェストハリウッドからビバリーヒルズを通ってセンチュリーシティでゴールするコース。ロサンゼルス市内を横断するのがお決まりの大会だ。

コースは通称「Stadium to the Stars」。「スタジアムからスターたちの街まで」という意味。

ドジャースタジアムの駐車場付近が「ロサンゼルスマラソン」のスタート地点。
短いながら、刺激的で充実した3日間。最先端をいく《Cielo X1 3.0》を知ることで、「改めて自らのランニングスタイルを見つめ直す機会になった」と3人は口を揃える。それが、各々がこの先に設定する目標やランスタイルの指針になっていくという。
また、日本への帰路で何度も繰り返し聞いたのは「次回、みんなで来るときは」という言葉。走ることで繋がったコミュニティの親交を深めることで、ランの楽しみを再発見し、モチベーションをキープできる。そんなことを、ロサンゼルスでの滞在は教えてくれた。
Information
HOKA Cielo X1 3.0
価格:38,500円(税込み)
展開サイズ:23.0cm〜30.0cm
展開カラー:YUZU NEON/THYME、ALABASTER/YELLOW GOLD















