Tarzan Webが選ぶ、今週やりたいこと。|2025年11月2週目のWeekly Watch List

日本初開催となる『東京2025デフリンピック』、三宅唱監督の最新作品『旅と日々』、銭湯〈大黒湯〉と〈uka〉のコラボ湯“ハーぶろ”など、今週気になるウェルネス・スポーツ情報を、編集部が5つ紹介します!

文・岡島みのり リサーチ/林暖茄

11/10(月)|文化人類学的な「移動」を考えてみる。

文化人類学者・松村圭一郎さんによる新刊『海をこえて 人の移動をめぐる物語』。本作はエチオピアの村で生まれ、海外へ出稼ぎに行く女性たちの声を記録し続けてきた著者が”移動”という行為を通して人の生き方や世界のあり方を問いかけるエッセイだ。移動とは、場所を変えることではなく、他者と出会い、自分の内側を動かすこと。静かに歩みを進めるように読むこの一冊が、今いる場所を見つめ直すきっかけになるはず。

 

11/12(水)|デフアスリートのドキュメンタリー映画を見る。

新作映画『double role』は、デフカーリング選手であり、コーダ(ろう者から生まれた聴者の子)の母でもある松橋早友梨さんを1年間追ったドキュメンタリー作品。聴者である娘の子育てに、そして世界大会を控えたカーリングの練習に、と日々葛藤しながらも走り続ける彼女の姿にカメラが密着した。監督は、同作で初のドキュメンタリー監督をつとめる川西薫。カーリングというチームスポーツを通じて、つながりと支え合いの意味を静かに問いかけるスポーツドキュメンタリーだ。

 

11/14(金)|ハーブ溶け込む銭湯で、冷えた身体を温めよう。

東京・中目黒の銭湯〈大黒湯〉にて、コスメブランド〈uka〉とのコラボレーションイベント“ハーぶろ”が始動。“ハーぶろ”とは、その名の通り、ハーブを湯に入れた風呂のこと。伊豆のクロモジや石垣島のオーガニックヘナ、レモングラスなど、自然由来の力が週替わりでお湯に溶け込み、身体を温める。湯気に包まれると、森や島の息吹が全身に染みわたり、呼吸まで深くなる。自宅のお風呂ではなかなか取れない身体や心の疲れを、存分に癒すうってつけのひとときになりそう。

 

11/15(土)|日本初開催の『東京2025デフリンピック』を生で観戦!

11月15日(土)〜11月26日(水)にかけて、日本で初開催となる『東京2025デフリンピック』が行われる。デフリンピックは、きこえないアスリートたちが、音ではなく視覚の合図を頼りに競い合う、国際的な総合スポーツ競技大会。各競技は、なんと事前申し込み不要・無料で観戦ができ、誰もが気軽にプロの試合を目の前で体感できる。会場は、東京体育館、駒沢オリンピック公園をはじめとする首都圏各地に。選手同士が目を合わせ、わずかな動きで連携する静かな熱気を、リアルに体感しよう。

 

11/16(日)|スクリーン越しに、主人公の静かな旅を眼差す。

つげ義春の短編「海辺の叙景」「ほんやら洞のべんさん」をもとに、三宅唱監督が描く最新映画『旅と日々』。主人公・李(シム・ウンギョン)は、創作に行き詰まりを感じ、旅へ出る。その先で出会う人々との何気ない時間が、少しずつ彼女の心をほどいていき…。堤真一、河合優実らが出演し、ロカルノ国際映画祭で日本映画として18年ぶりにグランプリを受賞した話題作。旅とは、世界と自分の関係を確かめ直す行為。この映画は、そんな原点を思い出させてくれる。