テスタ(株式投資家)「休息といえるのは入浴と睡眠くらい」

20年以上、株式投資を生活の中心に据え、研究と取引に明け暮れる日々。休息といえば、入浴と睡眠くらいというテスタさん。株一色の暮らしを楽しむ投資家の流儀とは。

取材・文/上島寿子 撮影/木村心保

初出『Tarzan』No.908・2025年8月7日発売

投資家テスタさん・忙しい人の休み方
Profile

テスタ/兵庫県生まれ。株式投資家。2005年に元手300万円から株式投資を始め、24年2月に累計利益100億円を達成。年間トータルで一度も負けなしの記録を更新中。株式市場が休みの土日には、投資の講演やセミナーに登壇。

スマホを持ち込んでの入浴が、一番リフレッシュする時間です。

株式投資で生計を立てて20年ほど経ちますが、時間を持て余したことは一度もないですね。平日は朝8時ごろからアメリカ市場のチェックなどをして、9時に日本の株式市場が開いて15時半に終わるまでずっとパソコンの前にいます。それ以外の時間も大半は株の研究です。

市場で取引される上場銘柄は4000社近く。1日1社を研究しても、全部調べるのに10年以上かかる計算です。その間にも情報はどんどん更新されますから、調べ終わることは一生ありません。

最近は夜にテレビやユーチューブの収録が入る日も多いのですが、帰宅が遅くても世界の情勢や企業のニュースなどを見てから寝ます。移動のタクシーの中でも、スマホで何かしら株のことを調べていますね。

そんな生活の中で休息といえるのは入浴と睡眠くらい。平日は取引が終わって振り返りをした後、16時半ごろからお風呂に入ります。夏でも必ず湯船に浸かって、スマホでゲームをしたり、漫画を読んだり、ユーチューブを観たり。株の調べものをすることもあるので完全な休養とはいえないけれど、だいたい1時間は入っていますね。

睡眠に関しては株式市場が荒れると2〜3時間という日もありますが、平均は5〜6時間。快適に眠れるようキングサイズのベッドを入れています。枕は使いません。どんなに疲れていてもフラットな状態でないと眠れないんです。

だから、海外に行くときもビジネスクラスのシートがフルフラットかどうかをチェックします。角度が160度ではダメで180度が絶対。運航する便にフラットシートがなかったら、その国に行くのはやめようと思うほどです。

時間があれば株に費やしたいので、わざわざ出掛けて休息するという発想はないですね。マッサージを受けに行く代わりに、マッサージチェアを寝室に置いています。でも、普段は存在を忘れていて、使うのは頭の疲れが全身に回って限界になったときだけ。ハンディのマッサージガンに頼ることもあります。当てるのは腰やお尻。一日中座りっぱなしだから、結構凝っているんです。

ちなみに、ジムに行く時間ももったいないので、家にマシンを揃えて週1回トレーナーに来てもらっています。会食がない日の食事はもっぱらUber。窓から吉野家の看板が見えるのですが、「あそこで食べたほうがおいしいし安いよな」と思いながら届いた牛丼を頰張っています。

株一色の生活は苦ではなく、むしろ楽しくて、日曜の夜は「明日からまた始まるぞ」とワクワクします。好きな仕事だから、積極的に休みたいと思わないのかもしれませんね。

1日のスケジュール。

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