明治公園に誕生した〈ニューバランス〉協賛のランニングコミュニティとは!?

1964年、国立競技が五輪の競技場になったことで整備されたという都立明治公園。〈ニューバランス〉が、この地をホームグラウンドとするランニングスポット〈Runner’s Park Tokyo〉を複数社と共催で2025年8月1日にオープン。誰もが日々のランニングをアップデートできる設備があり、定期的なランニングイベントやプログラムにも参加できるという。開業に先駆けて行われたイベントの様子をお届けします。

取材・文/河田愛歌 撮影/薄田直樹(スチル)大森基功(ムービー)

〈Runner’s Park Tokyo〉とは?

「ランニングを始めたい」と思っているビギナーランナーから、大会やランニングイベント常連のエリートランナーまで。いかなるランナーにとっても充実した活動ができる拠点となるのが〈Runner’s Park Tokyo〉だ。

無料会員として登録すれば、〈ニューバランス〉のシューズやウェアの貸し出しサービスが受けられるほか、ランニングプログラムやイベント(※場合によっては費用別途)に参加できるという。

また、それに加えて有料会員は、明治公園敷地内にあるサウナ施設」〈TOTOPA明治公園店〉のロッカーやサウナ・スパも利用できる。サウナ施設内には、カフェやベーカリーも併設。ラウンジでは常時ポップアップイベントが開催される予定。トレーナーやラン仲間に出会い、ランナーのコミュニティを形成していくなかで、新たな目標や楽しみなど、ランニングの可能性が広がっていくきっかけとなる場となるのだ。

2025年7月12日に開催したローンチイベント『Run your way Park supported by New Balance』では、〈ニューバランス〉所属の田中希実選手のトレーニングを追体験できる『Athlete Recipe』をはじめ、数々の催し物が行われた。

ここでは、新作ランニングシューズのポップアップイベントの他、トークセッション、都市型ロゲイニングレース『The Rebel Night』の様子をお届けする。

〈ニューバランス〉の新作ランニングシューズを試す。

《FuelCell Rebel v5》のポップアップイベント。屋外で座りながら、ゆっくりシューズを吟味できた。

本イベントのメイン会場となったのは、明治公園の中央にある希望の広場。その脇に登場したのは、〈ニューバランス〉のランニングシリーズFuelCellの新モデル《FuelCell Rebel v5》のポップアップイベントのトレーラー。

横には試し履きができるスペースが設けられ、専用スタッフによるレクチャーとフィッティングを受けられる。もちろん、実際に〈Runner’s Park Tokyo〉敷地内を走ってみて、履き心地を試すことも可能だ。

ゲストを迎えたトークセッション。

サウナ施設〈TOTOPA明治公園店〉内のラウンジスペースでは《FuelCell Rebel v5》の発売を記念したトークセッションを開催。

本モデルは、世界に先駆けて日本でキャンペーンビジュアルが公開された。トークセッションには、東京を拠点とするランニングチーム『ikism』の設立者で、《FuelCell Rebel v5》のワールドキャンペーンでモデルを務めた小林修人さんと、ファッションランニングアドバイザーの牧野英明さんらが《FuelCell Rebel v5》の魅力と自らのランスタイル、そして「カルチャーとしてのランニング」について語った。

トークセッション中、希望の広場ではヨガセッションが行われた。

都市型ロゲイニングレース『The Rebel Night』を開催。

ストレッチを終えた『The Rebel Night』参加ランナーたちは、全員が《FuelCell Rebel v5》を履いてロゲイニングに臨む。ロゲイニングとは、地図とコンパスを使って、制限時間内に設定されたチェックポイントを回り、得点を集めるナビゲーションスポーツのこと。

いかに効率よく点数を稼ぐか、また、チームメイトの体力を最後まで持続させるペース配分も大切だといわれている。総勢50名ほどの参加者たちは、その場でランダムに3人組に分けられ、年齢も性別もばらばらの計27チームに編成された。

ランニングコーチの指導のもと、田中希実選手が行っているウォームアップでカラダをほぐす『Athlete Recipe』。

主催者からレースのルールについて説明を受け、ロゲイニングの三種の神器である地図とコンパス、ペンを手にとり各々作戦会議をスタート。チェックポイント場所は、ランナーたちに前情報として公開されておらず、レース中はスマートフォンの使用も禁じられている。

もちろん、常に3名で行動を共にすることが原則だ。ミッションは、60分内に明治公園〜原宿〜渋谷〜代々木公演エリアに点在する、14のポイントに向かいスタンプをゲットすること。

ポイントそれぞれは、3〜20点で獲得点数が異なり、そのうち3箇所のみがドリンクスポット。いずれも、街のシンボリックな場所や代々木公園の〈ニューバランス〉のランニングコンセプトストア「RunHub」など、ランナーにゆかりのある地が多い。

ポイントの住所は記載がないため、地図と簡単な場所のヒントだけを手掛かりにルートを決めていく。

レース開始からトップスピードのストイックなチームから、楽しむことや無理なく回ることを優先したチームなど、レースに対する姿勢はそれぞれ。まずは獲得点数が多いポイントや、すぐに場所が特定しやすいポイントへ向かうチームが目立つ。

通る道の重複を防いで近場からかたっぱしに点数を拾うか、まずは遠くまで向かい順に回収するか。制限時間の兼ね合いで、途中で作戦変更を余儀なくされたチームもいたようだ。

代々木公園〈B-STATE〉にある〈ニューバランス〉のランニングコンセプトストア「Run Hub」は、特別ドリンクがオーダーできるスポット。

レース終了10分前になった頃から、明治公園に向かって全方位からばらばらとランナーたちが帰ってくる。ゴールポイントに到着でき次第、獲得したポイント、そしてチームメイトが全員揃っているかどうかをチェック。時間内に到着を認められたチームからレース終了となり、時間を過ぎると1分につき−10ポイントのビハインドが与えられ、合計獲得点数が高いチームから順位がついていく。

アフターランは〈TOTOPA〉のサウナで整う。

パーソナルベンチがある「ウ室」。水風呂以外に、42〜43℃ほどの白湯など、様々な温度の浴槽がある。

各チームの点数の集計中、レースで疲労困憊なランナーたちは疲労回復のため〈TOTOPA明治公園店〉のサウナへ。〈TOTOPA明治公園店〉には、左脳を刺激する「サ室」、右脳を刺激する「ウ室」、なごみをテーマにした「ナ室」の3種類のサウナがある。

左室は、室温は100℃前後でアンビエント音楽が流れる、直線的な内装と寒色照明の空間。一方、右室は丸みを帯びたラインが特長の内装で、暖色の壁面に温かみのある照明で穏やかな気分になれるのだそう。

「ナ室」はおしゃべりや食事が楽しめるという。汗を流して疲れが取れたら〈TOTOPA明治公園店〉のカフェスペースで、お待ちかねのアフターパーティへ。

ロゲイニングの優勝チームを祝すアフターパーティ。

日中とは打って変わって、赤いライトに照らされたラウンジにはDJセットが。
カフェ〈Parklet〉ではランナーを労う食事とドリンクが提供され、ランナーたちはレースの順位やどんなコースを走ったかについて話が尽きないところ、主催からロゲイニングレース『The Rebel Night』の順位発表が。

100点で準優勝だったのは、ファッション関係の男性3名からなるチーム。優勝は、ランニングに特化した栄養管理士の佐原和真さんをリーダーにしたチーム「サハラ」。180点という断トツの成績だった。

賞品として、今年10月に開催される「東京レガシーハーフマラソン 2025」の出走権と〈ニューバランス〉のランニングシューズが贈呈された。見事優勝したチーム「サハラ」の3名に『The Rebel Night』で優勝できた秘訣と《FuelCell Rebel v5》で走った感想を聞いた。

チーム「ハチマン」は100点ゲットで準優勝。写真左からPRの小松健也さん、モデルのJoeさんと河井大聖さんというファッション業界で働くランナーが集まったチーム。

「勝因は、リーダーの佐原さんと僕がこの辺りの土地感があったので、スムーズにポイントへ向かえたのが大きかったです。まず、神泉方面の一番遠いポイントまで行ってペースコントロールしながら、1箇所ずつ潰していきました。後半まで体力を残して、最後にちょっとペースアップして明治公園へ戻れたらと考えながら走りました。《FuelCell Rebel v5》は、スピードを出してもブレない安定感と洗練されたカラーリングが気に入っています」(温さん)

「休憩は一切せず、細やかなペース配分とお互いにコミニケーションを密にとったおかげで、60分間走り続けられました。優勝は確実にリーダーの作戦のおかげ。《FuelCell Rebel v5》は軽さと後押ししてくれるようなプッシュ感を感じました。坂道も多いコースだったと思うんですけど、いつもより速く走れた感じがします。初対面の人と走っても、一つのチームになっていく過程がとても楽しかったです」(Kentoさん)

「計画が功を奏して7分前には明治公園に戻れました。体力と時間に余裕があったので逆方向に一つだけ残していたポイントがあって、急遽、行こうとなったんです。ギリギリで追加点が獲得でき、2分残してゴールできたのは嬉しかったですね。《FuelCell Rebel v5》は、スピードを出せば出すほど前に進めるシューズなので、60分の短時間のロゲイニングにちょうどいい。そういう意味でも、ぴったりのイベントでしたね。2時間以上のレースだったら、トップスピードだと体力が持たないかも。別のシューズでロゲイニングをしたら、また作戦が変わって面白そうですね」(佐原さん)

優勝したチーム「サハラ」。写真左上からファッション系のクリエイターの温伯賢さん、体操教室を運営するKentoさん、栄養管理士の佐原和馬さん。

商品名に「Rebel=反骨心」を掲げているように、自らのスタイルを持つランナーによってパワーを発揮するというメッセージが込められているシューズだ。『The Rebel Night』のレースに参加したランナーたちによって《FuelCell Rebel v5》のパワフルさが証明された。

《FuelCell Rebel v5》

前モデルから一段とソールが厚底化し、クッション性と反発性がアップ。軽量でありながら、反発弾性に優れ、スピードに乗った走りをサポートする。アウトソールの接地面積を増やしたことにより、安定性とグリップ力も向上。長距離の安定したランから、よりスピーディーなラン、デイリーユースのトレーニングシューズとしても適している。カラー:BROWN/CREAM、BLACK、WHITE/RED(メンズのみ)、RED(ウィメンズのみ)

サイズ展開:25.0~29.0cm(メンズ)、22.5~25.5cm(ウィメンズ)
価格:16,940円(税込)

Information

〈Runner’s Park Tokyo〉

場所:都立明治公園
住所:東京都新宿区霞ヶ丘町5-7

場所:TOTOPA明治公園店
住所:東京都新宿区霞ヶ丘町5-7 都立明治公園内A棟2・3階
HP:https://runnersparktokyo.com/