決定! これが老け顔10大ファクターだ。
「昔に比べて顔が変わってきた気が…」と少しでも不安があるなら、まずは鏡で自分の顔をチェック。同じようなシワやたるみがないか、現状認識からスタート。その上で、どの表情筋を鍛えれば悩みが解消されるかをチェック!
取材・文/石飛カノ イラストレーション/An Chen 取材協力・監修/木村祐介
初出『Tarzan』No.902・2025年5月8日発売

教えてくれた人
木村祐介(きむら・ゆうすけ)/スポーツトレーナーとしてアスリートのトレーニングやリハビリに携わった後、美容に関する整体や矯正技術を習得し独自の「美顔ワークアウト」を開発。
男性は顔の悩みゼロ? いや、自覚がないだけだ。
男性諸君に問う。今日出かける前に何分くらい鏡を見ただろうか? 歯磨きしながら1分? ヒゲを剃りながら3分? 1日5分も鏡と向き合っていない男性は案外少なくないかもしれない。よって、そもそも己の顔が以前より老けて見えるということに自覚がない可能性は極めて高い。
そこで、「日本で唯一のパーソナルフェイストレーナー」である木村祐介さんによくある老け顔の特徴を聞いてみた。
「男性の場合、一番気になるのは二重アゴだと思います。ビール腹と同じように骨のないアゴがたるみやすいというのがその理由。それから目元のむくみやたるみ、眉間や額のシワなども男性によく見られる老け顔の特徴です」
その他、以下に示したような顔の変化が老け顔の10大ファクターとなる。鏡に映る自分の顔の中にいくつのファクターが当てはまるのか、いま一度確認してほしい。
愕然としたならむしろラッキー。問題が明確になれば解決策もわかるからだ。
1.額の横ジワ
横一文字に刻まれた額のシワ。ダブル、トリプルになってくると改善が厄介になってくる。即、対策を。
2.眉間のシワ
彫刻刀で彫ったように深い眉間のシワ。悩んでいる以外のときにも見られるようになったら要注意。
3.目尻のシワ
目尻から放射状に広がる小ジワで、いわゆる「カラスの足跡」。普段からよく笑うという人に多い傾向も。
4.まぶたのむくみ
まぶたのむくみが常態化するといつも眠そうな、もっさり重たい目の印象に。老けだけでなく人相も悪く見られがち。
5.目の下のたるみ
自分では気づきにくいが、老け顔のかなり大きな因子。イラストや漫画で人物を描くときの老けポイントだ。
6.ほうれい線
若い頃には気配もなかった鼻の脇から口元にかけての溝。別名「スマイルライン」。一気に老け感が増大。
7.しもぶくれ
太っていないのに顔の下半分が横に向かってどんどん膨らんでいく。これもまた老けて見える条件。
8.フェイスラインの緩み
顔の輪郭がぼんやりして精悍さが失われた状態。頰やエラが本来の位置から下がることでだらしない印象に。
9.二重アゴ
たとえ顔がシュッと引き締まっていても、ここだけタプタプという男性は多い。不摂生の油断が出やすい部位。
10.首のシワ
首も顔の印象に関わる重要な部位。しかも顔と同等に年齢が反映されやすく、皮膚がたるむにつれシワの数も増える。
表情筋が衰えると老け顔一直線。若返り顔のカギは縦方向の表情筋。
カラダよりかなり小さな表面積の顔には表情筋という名の筋肉が入り組んで存在している。上で示した老け顔ファクターのシワやたるみは、すべて表情筋が衰えることで作り出されるという。
「表情筋をよく見ると、みんな筋膜のラインが縦に走っているんです。だからバレーボールなど縦方向に動くアスリートは顔がシュッとしています。別の喩えで言うと顔は提灯のようなもので、上下に伸びているときはスマートですが、重力に従って落ちてくると皮膚が余って横に広がる。表情筋はそれぞれ独立して動いているわけではなく、連携して動くことで若々しい顔を維持しています」
では加齢によって衰えていく表情筋を蘇らせるにはどうするか? 答えはシンプル。カラダの筋肉と同様、鍛えて再生させるしかない。下に示したのは別で紹介する「顔エクササイズ」で鍛える表情筋の総覧。ぼんやりとでもいい、実践前にイメージを摑んでおくべし。(関連記事:表情筋エクササイズで、ほうれい線や目尻のシワをきゅっと改善!)
●鼻根筋
鼻の付け根のシワを作る。
●皺眉筋
眉間のシワの原因。
●眉毛下制筋
眉毛を下げる。
●眼輪筋
まぶたを閉じる。
●大頰骨筋
口角を上げて笑顔を作る。
●頰筋
頰を引き締める。
●下唇下制筋
頰やアゴのたるみに関わる。
●口角下制筋
下唇を下に引っ張る。
●前頭筋
顔全体を引き上げる。
●側頭筋
顔の縦方向の軸。
●鼻筋
鼻の穴を開閉させる。
●上唇鼻翼挙筋
鍛えれば鼻が細く高くなる。
●上唇挙筋
衰えると口元がだらしなくなる。
●笑筋
エクボを作る。
●広頸筋
首のシワに関わる筋肉。
●大胸筋
広頸筋と連携する。
●上眼瞼挙筋
上のまぶたを持ち上げる。
●帽状腱膜
前頭筋、後頭筋を繫ぐ。
●動眼筋群
眼球を動かす筋肉の総称。
●後頭筋
後頭部で頭を支える。
●舌骨上筋群
舌や下アゴを動かす。
表情筋を鍛えると、顔色がよくなり張りも蘇る。
顔の筋肉が動くようになると、筋肉の収縮によるポンプ作用で血流がアップ。顔に栄養が行き届き、新陳代謝を促しむくみも改善。
余った皮膚がピンと張る。
表情筋が鍛えられると顔の骨、筋肉、皮膚のずれが解消され、皮膚のたるみが改善。引き締まった顔を取り戻すことができる。