11:00 a.m. at CABO

友人同士でチームスポーツを楽しんだり、あてもなく歩いてみたり、ただぼうっと佇んでいたり——。同じ空間で同じひとときを過ごす人々をスナップする連載企画。vol.6では、代々木上原駅近くの商業施設〈CABO〉で不定期に開催されるマーケットイベントに密着。卓球のポップアッププロジェクト〈AROUND THE TABLE〉を中心に、心も身体も心地よく満たされるウェルネスな来場者たちをスナップしました。

取材・文/岡島みのり 撮影/キム・マルセロ

 

どんな場所でも、スペースさえあればできるのが卓球の魅力。〈AROUND THE TABLE〉は、都内各地のロケーションに卓球台を設置し、そこに集まった人が誰でも楽しめるポップアップ型のプロジェクトだ。当日の朝、都内の公園から〈CABO〉へ卓球台を搬入するところから活動がスタート。プロジェクト名の頭文字を取った「ATT」のロゴがあしらわれた卓球台やピンポン球、イベントのために制作されたポスターなど、細部にまでこだわりが光る。

大倉皓平(〈AROUND THE TABLE〉代表)

〈AROUND THE TABLE〉のプロジェクトを立ち上げた大倉さん。普段はさまざまなプロジェクトの運営やPRを手がけている。「〈AROUND THE TABLE〉は今回で2度目の開催です。大人だけでなく子どもまで、多くの方が集まってくれたのは、カフェや本屋、雑貨店などが出店するマーケットならでは。自由に楽しめる場を作れてよかったです」。Tシャツとパンツは、この日の立地にちなんで、代々木上原の〈ADULT ORIENTED RECORDS〉のオリジナルアイテムを着用。@koheiokura_293011

清水駿(プランナー)

「〈AROUND THE TABLE〉のリストバンドの色に合わせて、ベビーピンクのグラフィックがプリントされたTシャツを着てスポーティにまとめました。代々木上原って大人なイメージだったのですが、卓球台に家族連れの方が集まって遊んでくれたのが嬉しかった! 」。@shun_booooy

板谷卓(クリエイティブプロジェクトマネージャー)

大倉さん、清水さんとともに〈AROUND THE TABLE〉に携わる板谷さん。オールブラックのシックな装いながら、全身リネン素材で軽やかな印象に。「ここに卓球台があるのは、一見すると不思議に感じられるかもしれませんが、人を介すことで空間に馴染み、違和感のない絶妙な雰囲気になったと思います」。@suguru522

三浦思聞/中馬(〈Ukiyo〉ソムリエ/料理人)

〈CABO〉にあるワインバー〈Ukiyo〉で働く三浦さん。今回のマーケットでワインやピザを振る舞った。「卓球台の前で出店していたのですが、変わるがわるさまざまな人が遊んでいる様子を眺められて楽しかったですね。テニスほど難しくなく、どんな格好でもできるから、意外と東京の街と親和性があるスポーツなのかなと感じました」。Tシャツは、友人のラッパー・KEIGOさんがアパレルブランドとコラボしたお気に入りの1枚。サポートとして参加した中馬さんは「今月からワーキングホリデーでロンドンへ。出発前の最後に、このイベントを手伝えてよかったです。バンダナは、蔵前にあるレストラン〈野村商店〉さんの周年グッズ」とのこと。パープルとイエローの配色は、アメリカのバスケットチーム、レイカーズを意識した。@shimon_miura_b(三浦思聞)  @2.c_pray08  (中馬)

MAYUMI MURASAWA/大野(デザイナー/デザイナー)

マーケットに出店していたMAYUMIさんは、シルバージュエリーやリメイクウェアを手がけるデザイナー。着用しているジャケットやスカーフ、リングもすべて自身のブランドによるものだ。「ジャケットにはステッチを加えたり、ドレス用のボタンをつけてみたり。手を加えることで、新たな解釈が生まれるのが楽しいんです」。MAYUMIさんとともにブランドを運営している大野さんは、パレスチナで作られたストールを肩にかけて使用。〈MAYUMI MURASAWA〉では、ブランドの売上の一部をガザへ寄付する取り組みもしているのだとか。@mayumimurasawa (MAYUMI MURASAWA)

〈CABO〉では不定期にマーケットを開催。カフェ〈No.〉やトルティーヤ専門店〈Tortilla Club TORTILLERIA〉をはじめ、雑貨店やジュエリーショップ、フリーマーケットまでさまざまなジャンルの店が軒を連ねた。

LIKA/マエクロ(作家/インテリアデザイナー)

「あたたかくなってきたので、アイスブルーのライナーやラメアイシャドウで少し夏を意識。イベントで販売していたバーベキュー串が美味しかったです!」とLIKAさん。インナーとして着用したトップスは〈PAMM〉、パンツは〈MISS SIXTY〉。スポーティな装いに身を包んだマエクロさんは、〈エールフランス〉オリジナルグッズのバックを。「今日はたまたまSNSでこのイベントを知って遊びに来てみました。色々な人が集っている雑多な雰囲気が楽しいですね」。@vvvvvi08(LIKA) @h_maekuro(マエクロ)

Antonio/Marta(インダストリアルデザイナー/グラフィックデザイナー)

カメラを首に掛けてマーケットを探索するAntonioさん。「デンマーク出身で、今は日本に住んでいます。ついさっき来たばかりだけど、楽しげな雰囲気でいいですね」。ペールイエローのストライプシャツとソックスの色合わせが素敵なMartaさんは日本語勉強中。「今行きたいところは大阪・関西万博! 故郷・ポーランドのパビリオンを日本で体感したいなと思っているんです」。バッグはAntonioさんとお揃いの〈Topology〉。@akajollo(Antonio)

工藤海(〈No.〉バリスタ)

〈CABO〉のオープンに合わせて店を移転したカフェ〈No.〉。ここでヘッドバリスタを務めるのが工藤さんだ。卓球台横のDJブースで自身もプレイしたりと、イベントを存分に満喫したという。「キュレーションされすぎていない、いい意味のカオスを感じられる場でいいですね。さっき卓球も挑戦しましたが、中学生ぶりで腕が鈍っていて、思うようにはできなかったです(笑)」。@kai__kudo

@att.aroundthetable