教えてくれた人
河村玲子(かわむら・れいこ)/1985年、東京都生まれ。メンタル&フィジカルサポートスーパーバイザー。全米エクササイズ&スポーツトレーナー協会認定パーソナルフィットネストレーナー、管理栄養士。同志社女子大学卒業、大手フィットネスクラブを経て、独立。カナダで管理栄養士トレーナーとして活動し、ニューヨークでピラティスを学ぶ。フィジカルとメンタルに加えて栄養面でも専門的な指導が行える稀有な存在として人気。
目次
鶏肉売り場|5つの選択肢のうち、ベスト1は鶏もも肉!
鶏肉売り場の選択肢はそれほど多くはない。基本はもも肉・胸肉・ささみ・挽き肉・手羽の5つからのチョイスとなる。部位で言うなら一押しは鶏もも肉。
胸肉やささみの方がタンパク質量が多い? ごもっともだがベスト1の推し理由はタンパク質量だけでなく味や手軽さも含んだもの。
もも肉は皮を剝げば脂質も気にならず、パサつきを軽減させる調理法に頭を悩ませることもない。ささみは切る必要がない使いやすさ、胸肉はコスパの良さが推薦理由。
豚肉売り場|迷ったときは混合肉でいいとこ取りを。
鶏よりサイズが大きい豚肉はそれだけ取り扱い部位も多様。カットやスライスの仕方によって選択肢はさらに広がる。迷ってしまう時に最もおすすめなのは豚こま肉だ。
理由は豚こま肉には肩ロースやもも肉など、さまざまな部位がミックスされているから。適度な脂質があることで料理が美味しく仕上がる。とんかつ用もも肉はあらかじめ脂を取り除きやすく、肩ロース薄切りはバラ肉ほどの脂がないのでギリセーフ。
牛肉売り場|輸入牛で脂質をセーブ。和牛ならヒレ狙いで。
お財布事情が豊かなときにはこの売り場でじっくり食材選びを楽しみたい。でも、タンパク質のことを考えたら一番のおすすめは輸入牛の肩ロース。
できればアメリカンビーフであればなおよし。和牛の同じ部位と比べるとカロリーも脂質も半分に抑えることができて、さらにはタンパク質含有量も多いからだ。脂質がより少ない牛もも肉、どうしても和牛が食べたいときは脂質が少なめの和牛ヒレなら○。
乾物売り場|保存が利く乾物は2つ3つ常備しておく。
乾物とはその名の通り、乾いた食材のこと。乾いた豆に乾いた海藻、乾いた大根に乾いた魚などなど。こんなところにタンパク質食材が?と思われるかもしれないが実はちょい足し食材の宝庫。一押しは豆腐を乾燥させた高野豆腐。煮てもよし焼いてもよしと活用法が多い。
冷や奴などのちょい足しトッピングとして常備しておきたいのは鰹節、お酒を嗜む人なら低脂質で高タンパクのおつまみの代表格、あたりめをどうぞ。
野菜売り場|筋肉作りに役立つ野菜も積極的に活用。
スーパーのエントランスから続く広大な野菜売り場。はっきり言ってこの中でタンパク質補給狙いで選ぶとしたら枝豆一択。野菜類の中ではタンパク質含有量はトップクラス。
その他は自由演技で選んでも構わないが、せっかくならば筋肉の合成に関わるビタミンDが豊富なキクラゲ、タンパク質の代謝に関わるビタミンB6が豊富なブロッコリーなど、筋肉作りに役立つ野菜をチョイスしてみては。
乳製品売り場|すべての乳製品は低脂肪タイプを選択。
牛乳にヨーグルト、チーズにバターに生クリーム。乳製品売り場はちょっと気分が上がる、スーパー内のリッチなゾーン。基本的にすべて原材料は牛乳なので動物性タンパク質が豊富に含まれている。
ただし、問題は脂質。ものによってはタンパク質は摂れても脂質過多で肥満に繫がるリスクもある。よって一押しは脂肪ゼロの無糖ギリシャヨーグルト。料理のマヨ代わりに活用してもいい。チーズはカッテージタイプ、牛乳は低脂肪タイプがベターだ。
魚売り場|タンパク質だけでなく手軽さをより重視。
魚離れが進んでいる理由のひとつは、調理の面倒くささ。今どき丸の魚を買ってきて自分で捌いて調理をする人は極めて稀。魚は良質のタンパク質だが、この弱点があるため肉より手を伸ばしにくい。というわけで魚選びに関してはタンパク質含有量よりも手軽さを重視したい。
塩鮭はグリルで焼くだけで美味しく食べられるし、釜揚げしらすはサラダのトッピングなどちょい足しに重宝する。刺し身盛り合わせはそのまま食卓直行で貴重なタンパク質源に。
大豆製品売り場|いつも買ってる豆腐に納豆で大正解。
大豆製品売り場がかなりの売り場面積を占めているのが日本のスーパーの特徴。日本人がいかに大豆タンパク質に頼ってきたかが分かるというもの。問答無用のベストチョイスは豆腐で決まり。そのまま食べるのはもちろん、煮物やハンバーグ、野菜の和え物など活用しやすい食材で価格も手頃。
タンパク質補給だけでなく腸内環境改善にもひと役買う納豆も見逃せない。おやつのプチタンパク質補給として炒り大豆を常備しておくのも悪くない。