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最新のテクノロジーを使い、肌内部から立て直す美容医療。「スレッドリフト(糸リフト)」や「ヒアルロン酸注入」などはメジャーになりつつあるが、一方で美容ジャーナリストが注目する新たな技術も。今回は日本国内の美容医療だけではなく、「美容大国」として知られる韓国のトレンドもチェック。
海野由利子(うみの・ゆりこ)/美容・医療ジャーナリスト。さまざまなメディアで美容全般、美容医療を中心に、婦人科、予防医療、抗加齢分野に至るまで幅広く取材を行っている。
中度から重度のたるみケアに最適なのが、切開リフト。
「フェイスラインのたるみとマリオネットラインは、注入と照射でも大きな改善が難しいので、2022年にフェイスリフト(切開リフト)を受けました」(海野さん)
担当医は〈自由が丘クリニック〉の中北信昭総院長。日本形成外科学会および日本美容外科学会(JSAPS)の専門医だ。
「オペは、高度な知識と経験を積んだ専門医なら安心だと思います。カウンセリングで、SMAS筋膜を引き上げ、皮膚はできるだけ引っ張らずに縫合するオペ法になりました」(海野さん)
耳のあたりを切開。表皮をめくり、SMAS筋膜を引き上げる。
全身麻酔で痛みを感じることなく、1泊入院で7日後に抜糸。
「腫れはあまりなく、内出血と赤みはメイクとマスクでカバー。10日後には仕事に出ました。たるむ前の顔に戻るような自然な仕上がりで満足しています」(海野さん)
「NAD+(ニコチンアミドアデニンジヌクレオチドプラス)」とは、細胞内で抗老化やエネルギー産生に関わる物質。加齢や飲酒(!)などにより減少するこの物質を増やせば、たるみも改善か。
検査を受け、結果によりNAD+を補充しようという療法に、酒飲み42歳、編集Yが挑んだ。検査キットに血液を数滴たらして送付後、2週間。
血液を採取するだけのNAD+量測定検査49,500円、NAD+点滴 初回お試し(100mg)39,600円。
「残念ながら、NAD+の数値は60代レベル。かなり低い方です。補充すれば体力や睡眠の質の改善など実感するはず。月1回の点滴や点鼻でキープするのがおすすめです」(メンズクララクリニック・神林院長)
この日は100ccを点滴。
「さすがに禁酒して早く寝ました。翌朝の熟睡感と肌の張り、シャワー後の肌のしっとり感がすごかったです」(編集Y)
引き締まった顔も期待しよう。
美容といえば韓国。韓流俳優もK-POP歌手も肌が美しい。
「中高年の男性でもクリニックに行く人は少なくありません。たとえ美容に興味がなくても、シミ取りは身だしなみの一つと考える人もいます」と韓国在住で美容医療に詳しい韓麻木さん。
美容医療隆盛のベースには、美容意識の高さはもちろん、価格の安さ、マシンや症例数の多さ、身近に美容クリニックがある、などと分析する。韓国では、日本より手軽に美容医療を受けられる印象だ。
別名セレブリフティングと呼ばれる新世代リフトアップ機器。特許取得の40.68MHzという高周波エネルギーで肌内部に刺激を与え、肌をふっくらさせる。痛みもダウンタイムもなく効果は半年ほど。参考価格60ショット880,000ウォン。
3波長を同時照射でき、モードも変えられるリフティングレーザー。より深いSMAS層もターゲット可能。施術直後から効果が実感でき、効果は半年ほど。韓国のアイドルや女優に人気。参考価格80ショット1,100,000ウォン。
「韓国での最近のたるみケアの流行といえば、レーザーのチタニウムリフティングと、高周波系のリフティングレーザーのチューンフェイス、この2つが代表的でしょうか。
日本のものと名称は違いますが、メカニズムなどはだいたい同じです。ウルセラやサーマクールは高いのですが、その3分の1から半額ほどの価格で施術できます」(韓さん)
いざ韓国で施術を希望するなら、先達たちの経験談含め、クリニックのリサーチは十分に。また、韓国の人はドラマチックに変わるのが好き、という説も。
「逆に日本人は自然な若返りを求めますよね。仕上がりにびっくりしないためにも、先生とのカウンセリングできちんと確認することをおすすめします」(韓さん)
こちらの看板、ほとんどが美容医療関係のもの。特に狎鴎亭(アックジョン)エリアはハイスペックなクリニックが多いそう。
韓国の大手皮膚科で経験を積んだイ・ヒョンジュ院長。予約は日本語で可能。ソウル特別市江南区テヘラン路337 11階、公式LINE/@goldjclinic。
取材・文/中尾慧里 イラストレーション/うえむらのぶこ 取材協力/海野由利子(美容・医療ジャーナリスト)、韓麻木(美容ライター)
初出『Tarzan』No.885・2024年8月1日発売