ジョグ奮闘漫画の著者、マルサイさんに聞く“続けられるマインド”の作り方

『40代からの心と体を整えるゆるランニング!』著者のマルサイさんは、コロナ太りを機に一念発起してジョグを開始。コツコツ続けて1年後にはマラソン大会に出場した彼女の継続の秘訣は、心理的負荷を下げる工夫が詰まったマインドセットにあった。

取材・文/門上奈央 撮影/中島慶子

初出『Tarzan』No.851・2023年2月22日発売

漫画家マルサイさん

目標はとことん低く。それでも走れば心身にはプラスになる!

ジョグ開始からマラソン出場までの1年間を描く『40代からの心と体を整えるゆるランニング!』著者のマルサイさん。

漫画「40代からの心と体を整えるゆるゆるランニング!」

コロナ太りから一念発起し走り始めた奮闘記『40代からの心と体を整えるゆるランニング!』(エムディエヌコーポレーション)。1,540円。

「マラソンに出ましたが、ガチ勢でなく“エンジョイ勢”と自負してます」

そもそも走り始めたきっかけとは。

「2年前に在宅太り解消のため筋トレと、有酸素運動として30〜40分のウォーキングを開始。でも体型の変化があまりないので走ってみると、50mの一本道すら完走できず。さすがにマズいぞと思い、まずは“30秒間足を止めずに走り切る”のを目標にしました。

30秒走れたら次は1分間…と、目標はなるべく低く設定。それでも達成できるとやっぱり嬉しいんですよ! もしも最初に“2km完走”を目標にしていたら、それに到底及ばない自分がイヤになってすぐやめていたと思います」

この建設的なマインドは、マルサイさんのジョギングライフ全般に通じる。

「最近は週2〜3日は走りに行きますが、始めてみて“全然走りたくないな”と思ったら引き返してもヨシとしています。この日は走ろうと前々から決めていたのに休むと敗北感が…。でも1kmでも走ったら少なくともマイナスではない! そう考えています」

心理的な負荷になる考え方を一つひとつ手放すことで、習慣化できた。

「忙しさを理由に走らない時期もありますが、走っていると何もかも好調です。ジョグを始める前は平均体温が35.6度でしたが、今は36.4度。一年中ウェアを着ているので、イライラしそうになったらすぐ走りに出ます。ジョグ習慣のおかげでカラダと心のバランスを保てるようになりました」

すぐに走りに行ける!お気に入りとポーチとウェア

漫画家マルサイさんのランニングポーチ

ジョグ中に限らず一日中巻いている《フリップベルト》。前にスマホ、背面にペットボトルを。「寅さんの腹巻き感覚(笑)。ウェストポーチほどユサユサせず走りやすいです」。

漫画家マルサイさんのランニングウェア

「この2年ほど服はウェアしか買ってません」。プチプラからスポーツブランドまで幅広く揃えた。「〈パタゴニア〉の《キャプリーン》シリーズは汗染みが気にならずお気に入り」。