どんなスタイルでも表現したいから。佐藤晴美の理想のカラダ。
ダンス&ボーカルグループをリーダーとして牽引したのち、現在はモデルとして活躍する佐藤晴美さん。自分をリセットする時間として、今でも変わらずに続けているダンスに加え、バレエ、マシンピラティス、パーソナルトレーニングと、日々しなやかな健康美に磨きをかけている。今回はその裏にある仕事への思いやこだわりを教えてもらった。
取材・文/門上奈央 撮影/森山翔人 スタイリスト/小泉茜 ヘア&メイク/菊地美香子 題字/師岡とおる
初出『Tarzan』No.847・2022年12月15日掲載
心とカラダが一体になる瞬間を求めて。
2011年から10年間、ダンス&ボーカルグループをリーダーとして牽引。そのしなやかな健康美と鍛錬された表現力を糧に、現在は主にモデルとして名を馳せる佐藤晴美さん。パフォーマンスを披露する場を持たない今でも、変わらずダンスレッスンに通い続けている。
「グループで活動していた頃から、全体練習とは別に一人で自由に踊る時間を設けていました。今も8歳の頃に始めたジャズのほか、ヒップホップやヒールダンスなどいろいろと。ダンスはワンフレーズを踊る間にも抑揚があり、一曲の中で一番の見せ場に近づくにつれて気持ちも上がっていく。そんな心とカラダが一体になるエモーショナルな瞬間を、他の運動では体感したことがありません。
それに、踊る時間が十分に取れていないと日々の生活を単調な作業のように感じてしまう。踊ることで好きなことや得意なことを再認識できるし、自分をリセットできるんです」
加えてバレエも最近習い始めた。
「モデルの仕事が増えるなかで、体軸をきれいに保った美しい姿勢を学びたくて。バレエを通して得た気づきはダンスにも生きそうですしね」
身体表現の追求は今なお佐藤さんの“背骨”となるライフワーク。そのうえで習慣とするのがマシンピラティスとパーソナルトレーニングだ。
「昔からカラダが硬いのと、長年のダンスの影響もあってカラダの使い方の左右差があるのが悩みで、ピラティスを始めました。柔軟性のために家でセルフマッサージもやります。パートレはラダーを使ったりした、陸上系の瞬発的な動きが中心です」
どんなスタイルでも表現できる自分になりたい。
実は佐藤さん、小学生の頃に高跳びの県記録を叩き出し、県の選抜リレーには毎回出場。中学では陸上部からスカウトされたという。
「今通うジムはアスリートも多く、小耳に挟んだ彼らのトレーニングの記録と密かに競わせていただいています。勝率? 悪くないですね(笑)。トレーナーには“一体何を目指してるんですか?”とよく聞かれますが…パートレはマインドのために続けてると言えるかも。心拍数を上げて汗をかくと、身も心も浄化される感覚があります」
メンテナンスとして続ける運動は自身の理想像に近づく近道でもある。
「私はモデルのお仕事が好きだし、どんなスタイルも全部表現したい。服が似合う体型になるには、肩から腕の曲線や脚などの見ていて気持ちいいラインや、筋肉と脂肪の比率も重要。自分なりに心地いいバランスを探りながら続けていきたいです」