バスト痩せせずにカラダを絞るイイ方法、ありますか?(30代女性)
読者から寄せられた質問に、『ターザン』が誇る一流トレーナーがズバリ回答! 筋トレ・ボディメイクの悩みには、日本体育大学体育学部准教授にして現役ボディビルダー、「バズーカ岡田」の異名でも知られる岡田隆先生が向き合います。
取材・文/黒田創 イラストレーション/unpis
岡田隆先生
教えてくれた人
おかだ・たかし 日本体育大学体育学部准教授。柔道全日本男子チーム体力強化部門長、理学療法士。「バズーカ岡田」の異名で筋トレなどを各メディアで解説。現役ボディビルダーで2016年日本社会人ボディビル選手権大会優勝。著書多数。
今回の質問
今年初めて、夏のコンテストに参加しようと鍛えています(開催が危ぶまれますが…)。でも、バストラインが結構自慢なのでなるべく胸痩せしたくありません。難しいことはわかっているけど、胸の大きさを変えずにうまくカラダを絞って筋肉をつける方法を教えてください!(30代女性)
カラダを絞りながらバストだけ残すのは難しい
あなたの気持ちはよーくわかります! たしかに、縦3本に割れた”アブクラックス”(腹筋)と豊かなバストが同居するボディはまるでフィギュアのようでカッコいい…ですが、コンテストに出られるレベルにカラダを絞って筋肉をつけようとした時に、バストだけ現状維持という訳にはなかなかいかない。それが現実です。
乳房の脂肪の割合が大きく関わっている
女性の乳房は、大きく分けて乳腺組織と脂肪組織から成り立っています。乳腺組織の多いタイプの乳房であれば、食事制限やトレーニングでカラダを絞り、全身の脂肪量を減らしてもバストのサイズはそう変わりません。
しかし脂肪組織の割合が多い乳房だと、その脂肪も一緒に削られ、乳房はサイズダウンしてしまう。カラダの構造上、ダイエットした時に他の部位の脂肪だけ減って乳房の脂肪量がキープされることはあり得ないのです。
なかには、無駄な脂肪がほとんどなくゴリゴリに筋肉がついているにもかかわらず、バストが目立つ女性トレーニーもいますが、そうした方は乳房の脂肪の割合が元々少なく、他を絞ることで乳房の存在感がより際立っているのだと想像できます。それか豊胸手術を受けているか、ですね。
大胸筋トレなどで全身にメリハリをつけるが吉
しかし、たとえバストがサイズダウンしても、バストラインをキープしたり、バストを目立たせることは可能です。なのでバストのサイズを残すことだけを考えるのではなく、バストラインや存在感を活かす考え方にシフトチェンジしましょう。
ウエストを絞ったり、肩回りや下半身の筋肉をつけて全身にメリハリをつければ、バストは目立ってきます。そのうえでバストラインがキープできていれば、すごく立体的でコントラストのついたボディが完成するはずです。
大胸筋のトレーニングを工夫してみてください。上部を鍛えることで上に引き上げ、下部を鍛えることで持ち上げる、などです。
ワイドプッシュアップのやり方
コンテストでまず評価されるのは全体的なバランスの良さです。そのうえでその人の個性を活かせれば上位を狙える可能性も高くなる。
あなたの場合、バストラインという武器があるのですから、それを活かさない手はありませんよ。仮に今年は大会がないとしても来年、再来年を見据えてコツコツとカラダを作りましょう。トレーニングに終わりはありません!