「弱点のない胸」をつくる! ジムでの徹底追い込みトレーニング

「Tarzan Web」では尻、腕、肩、背中、胸の5つの部位を磨く自体重トレーニングを、これまで紹介してきた。自体重トレの次は、ジムでウェイトやマシンで、さらに高負荷をかけて追い込もう。今回は「胸」編。胸をくまなく攻めるジムトレ5種目を紹介する。

取材・文/井上健二 撮影/山城健朗 スタイリスト/山内省吾 ヘア&メイク/胡桃沢和久(Three Peace) 監修/加藤直之(ゴールドジムアドバンストレーナー) 撮影協力/ゴールドジム原宿東京

(初出『Tarzan』No.764・2019年5月9日発売)

3部位に分けて鍛えて、弱点のない胸を作る。

正面で目立つ胸を分厚く、広々と演出してくれるのは大胸筋。大胸筋は大きい筋肉であり、解剖学的には上部、下部、中央部という3つのパーツに分けられる。

中央部を中心に上部と下部の種目を1セッションで網羅すると、大胸筋は効率的に肥大していく。

さらにPOF法も活用。ベンチプレス、デクラインプレス、インクラインプレスはミッドレンジ、ダンベルのフライはストレッチレンジ、マシンのフライはコントラクトレンジで最大の力を出そう。

胸をくまなく攻める5種目。

1. ベンチプレス|バーベル(6〜10回×2〜3セット)

ベンチプレス|バーベル
(1)バーベルが肩の真上に来る位置で、頭、上背、お尻をベンチにつけて仰向けになる。(2)乳首からみぞおちを目安に下ろした際、上腕が床と平行になる手幅でバーベルを握る。(3)バーベルをフックから外して肩の真上にセット。胸を張る。(4)乳首からみぞおちを目安にバーベルを下ろし、両肘を伸ばしてまた押し上げる。6〜10回×2〜3セット。

2. デクラインプレス|プレートロードマシン(8〜12回×3セット)

デクラインプレス|プレートロードマシン(8〜12回×3セット)
(1)グリップが乳頭の高さに来るようにシートの高さを調整し、背中からお尻までシートにつけて坐る。(2)腰が浮かないようにシートベルトを締める。(3)胸を張り、握ったグリップを前方下方向に押し、元に戻す。(8〜12回×3セット)

3. フライ|マシン(15〜20回×セット)

フライ|マシン(15〜20回×セット)
(1)グリップが乳頭の高さに来るようにシート位置を調整して坐り、左右のグリップを握る。(2)シートに背中とお尻をつけて胸を張り、左右の肘を近づけるようにグリップを胸の正面で合わせる。(3)大胸筋をしっかり収縮させ、元に戻して反復。15〜20回×3セット。

4. フライ|ダンベル(8〜12回×3セット)

フライ|ダンベル(8〜12回×3セット)
(1)両手にダンベルを持ち、頭からお尻までベンチにつけて仰向けになり、胸を張り、両足を床に下ろす。(2)肘を軽く曲げ、手のひらが肩の真上に来るように、ダンベルを並行に構える。(3)肘を曲げながら、胸がストレッチするところまでダンベルを下ろし、左右の肘を近づけるように戻す。8〜12回×セット。

5. インクラインプレス|マシン(8〜12回×3セット)

インクラインプレス|マシン(8〜12回×3セット)
(1)グリップが鎖骨の高さに来るようにシートの高さを調整し、頭からお尻までシートにつけて坐る。(2)グリップを握り、胸を張る。(3)握ったグリップを肩の真上に押し上げ、元に戻す。8〜12回×3セット。

負荷上乗せのタイミングを知る。

筋肉は裏切らない。鍛えるほどに筋量も筋力も右肩上がりで、扱えるウェイトも増える。そこで負荷を上乗せしないのは真摯な筋肉への裏切り行為。筋肉の成長は足踏みし、体型も望み通りに整わない。

では、どのタイミングで負荷をアップするか。 筋肥大に最適なのは、8〜12回、平均10回反復するのがやっとという10RMの強度で限界まで10回×3セットで行うこと。

疲れは徐々に溜まるから、セットを追うごとにレップス(反復回数)は減る。3セットやるなら10回→8回→7回となって当然だ。

地道に鍛え続けると、やがて3セットとも10回クリアできるようになる。そこでホッとして立ち止まらないこと。迷わず5%ほどウェイトを上乗せし、反復回数を徐々に増加させて負荷を上げていく。