お腹まわりの“痩せ見え”を狙う、姿勢改善トレーニング。

姿勢がいい人は美しい。せっかく減量に励むなら、見た目が変わるトレーニングも取り入れてみるのはどうだろうか。俳優・松尾諭さんの“痩せ見え”に貢献したパーソナルトレーナー・佐藤義人さんが、実際の指導内容にもとづく裏技を伝授する。

text: Kenji Inoue illustration: Kensuke Ito expert advisor: Yoshihito Sato special thanks: Satoru Matsuo

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松尾諭のイラストがオーバーヘッドストレートをしている様子
教えてくれた人

佐藤義人(さとう・よしひと)/日本体育協会公認アスレチックトレーナー、鍼灸師。2015年ラグビーW杯で日本代表スタッフを務め、「ゴッドハンド」と呼ばれる。クライアントはアスリートからシニアまでと幅広い。

インナーマッスルを鍛え、体幹の蛇腹を伸ばす。

俳優の松尾諭さんは、痩せていないのに最近「痩せた?」と声をかけられるようになったとか。そんな松尾さんが取り組んだのは減量ではなく姿勢改善。何をどう変えれば痩せて見えるのか。彼を指導するパーソナルトレーナーの佐藤義人さんが種明かしする。

「現代人は坐っている時間が長く、前屈みと猫背がクセになっている方が大半。それだと背中が丸まって胸郭が落ち込み、骨盤が後傾して体幹のインナーマッスルが使えなくなる。すると背骨も丸まり、太っていなくても蛇腹を押し潰したようにお腹が出てきます」(パーソナルトレーナー・佐藤義人さん)

大切なのは、背中の多裂筋やお腹の腹横筋といったインナーマッスルを刺激し、肩甲骨を寄せて胸郭を引き上げ、骨盤を立てること。それにより背骨本来のS字カーブが復活し、蛇腹を伸ばしたようにお腹まわりがスッキリして見える。

下半身でも、足裏→太腿裏側→お尻→背中というバックラインが衰えている人が多く、おかげで太腿やお尻が緩んで横に張り出し、下半身が太く見えやすい。

「足裏からバックラインを整えるデッドリフトを行うと太腿もお尻も締まり、痩せ見えできます」

ウォールスクワット|8〜10回×2〜3セット。

トレーニングの狙い

伸びて緩んだ背中を縮め、柔軟性をアップさせて背すじを伸ばす。

ウォールスクワット

  1. 壁に向いて肩幅で立つ。爪先を壁から5〜8cmほど離し、平行にする。両腕を肩幅に開いてバンザイ。腕を付け根から外向きに回す外旋を行う。

ウォールスクワット

2.両腕と胸を壁につけたままで下げられる範囲でゆっくりその場で深くしゃがみ、ゆっくり戻る。両腕を開いたり、肘を曲げたりしないこと。

外旋位リアレイズ|10〜25回×2〜3セット。

トレーニングの狙い

内旋位の上腕骨と巻き肩をリセットし、肩甲骨を寄せて胸を張る。

外旋位リアレイズ

  1. 両手にダンベルまたはペットボトルを持ち、両足を肩幅に開いてまっすぐ立つ。爪先は平行。股関節から上体をできるだけ深く前に倒し、肩の真下にボトルを下げる。腰を丸めず、自然な前彎カーブを保つ。

外旋位リアレイズ2

2.腕を付け根から外向きに回す外旋をマックスで行う。

外旋位リアレイズ3

3.腕を伸ばしたまま、ボトルで弧を描くように肩の高さまで引き上げ、ゆっくり戻す。脇を閉じず、90度に開いておく。

上体反らし|8〜10回×2〜3セット。

トレーニングの狙い

多裂筋で背骨の動きをしっかりとコントロールする。

上体反らし1

  1. 床でうつ伏せになり、両腕と両脚をまっすぐ肩幅で開く。爪先を平行にして足の甲を床につけ、腕を付け根から外向きに回す外旋を行う。

上体反らし2

2.足の甲を床につけたまま、背中の中心をゆっくり反らし、限界に来たら(理想は腕が床から60cmほどの高さに上がるまで)5カウントキープしてからゆっくり戻る。両腕を開いたり、肘を曲げたりしない。腰で上体を反らさない。

オーバーヘッドストレート|8〜10回×2〜3セット。

トレーニングの狙い

落ち込んだ胸郭を引き上げ、しなやかな動きを引き出す。

オーバーヘッドストレート1

  1. 両手でダンベルまたはペットボトルを持ち、両足を肩幅に開いてまっすぐ立つ。爪先は平行。股関節から上体を45度ほど前に倒し、両膝を軽く曲げる。肘を曲げて胸の正面でボトルを構える。

オーバーヘッドストレート2

2.腕を床と平行にまっすぐ伸ばし、ボトルを前へ押し出す。背中を丸めない。

オーバーヘッドストレート3

3.肘を伸ばし、肩ではなく背中の中心(胸椎12番あたり)を反りながらボトルを天井へ向けて突き上げる。

オーバーヘッドストレート4

4.肘を閉じたまま曲げてボトルを背中に下ろす。逆の動きで元に戻る。

シングルレッグ・デッドリフト|左右各8〜10回×2〜4セット。

トレーニングの狙い

足指から背中まで連携させ、脚を締め、骨盤とお尻を引き上げる。

シングルレッグ・デッドリフト1

  1. 裸足になる。肩幅に開いた両手でバー(傘でOK)を持ち、肘を伸ばして肩の真下に下げる(腕でバランスを取らないため)。左膝を軽く曲げ、右脚を曲げて浮かせる。重心を左足の踵ではなく爪先に置き、5本の指で上からしっかり床を押さえる。

シングルレッグ・デッドリフト2

2.股関節から上体を前傾させてバーを左膝より低く下げ、元に戻る。背中も腰も丸めない。左足の親指と人差し指の間の延長線上に、頭、骨盤、両太腿の間のセンターがズレないように保つ。左右を変えて同様に行う。