そのラジオ体操、正しいですか?効果を最大限引き出すフォームのコツ。
子どもの頃から親しんだラジオ体操。でも、正しく動けている人は意外と少ないものだ。「ラジオ体操第一」の13の動きに秘められた狙いと、それぞれの効果を最大限に引き出すフォームのコツを徹底解説。
text: Mako Matsuoka photo: Shintaro Yoshimatsu
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教えてくれた人
舘野伶奈(たての・れな)/東京女子体育大学卒業。NHKテレビ体操実技者を務める。講習会のほかSNSなどでもラジオ体操の魅力を発信。ストレッチ教室や介護施設などでの運動指導も。NPO法人全国ラジオ体操連盟指導委員。
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『ラジオ体操も、実は立派なストレッチです。』
動きの意味を知れば、効果は高まる。
昔取った杵柄とはよく言ったもので、お馴染みのメロディが流れ始めると、条件反射のように、腕を上げ下げする人もいるはずだ。
「“簡単であること”などを指針に作られているため、全13の運動がシンプルで覚えやすい。同時に、すべての動きには意味があります」と、全国ラジオ体操連盟で指導委員を務める藤元直美さん。
「第一の目的は、カラダをほぐして姿勢を整えることです。腕を伸ばして誘導するように体幹を動かし、柔軟性を高めます。8番目の運動以外は肩や腕の力を抜いて行います。ダンスのようにポーズを決めなくていいです」
意味を理解すれば、本来の効果を引き出しやすくなる。毎日の健康づくりや体力維持にも役立つ。
「約3分間かけて心拍数をゆるやかに上げ、最後の深呼吸でクールダウンします。これだけでもばっちりですが、ランニングや筋トレの準備運動としてもおすすめ。実はできていない人も多いので、正しい動きを知ってほしいです」
そこで、全国ラジオ体操連盟指導委員の舘野伶奈さんに各運動のポイントを教わった。
1.伸びの運動。
手先を軽く丸めて腕の力を抜き、両腕を上げる。気持ちよく伸びるのを感じながら良い姿勢をつくる。これが以降の運動の土台となる。

- 息を吸いながら腕を前から上げ、息を吐きながら腕を横から下ろす。2回繰り返す。
2.腕を振って、脚を曲げ伸ばす運動。
腕の振りに合わせて膝をリズミカルに屈伸させる。踵の上げ下げでふくらはぎが働き、血流を促す。肩こりや転倒予防にも役立つ。
- 踵を引き上げ腕を交差した状態から、腕を横に振って脚を曲げ伸ばす。
- 腕を振り戻して交差しながら踵を下ろして上げる。8回繰り返す。
3.腕を回す運動。
腕をカラダの前で大きな円を描くように回す。肩甲骨まわりの可動域が広がり、首や肩の動きもスムーズになる。血行の促進にも貢献。
- 腕をカラダの外側から内側へ大きく回す。反対回しも行う。4回繰り返す。
4.胸を反らす運動。
胸郭を大きく広げて呼吸を深める。吸い込む際は顔を上げすぎず、手のひらを上に返して胸を開く。猫背や巻き肩の改善にもつながる。
- 左脚を横に開き腕を横に振る。
- 息を吸いながら腕を斜め上に上げ、胸を反らせる。息を吐きながら腕を振り下ろす。4回繰り返す。

2で腰を反らせるのはNG。呼吸を妨げるだけでなく、余計な負担がかかってしまう。
5.体を横に曲げる運動。
骨盤は動かさず、腕を真横から上げて体側を伸ばす。背骨の柔軟性を高めるほか、カラダの歪みの補正にもつながる。

- 右腕を上げ、左へカラダを2回曲げる。反対側も同様に行う。2回繰り返す。
6.体を前後に曲げる運動。
背・腹部の筋肉を伸ばして柔軟性を高め、背骨の動きをスムーズに。腰を前に押しながらカラダを反らせること。腰痛予防にも。
- 弾みをつけて上体を前へ3回曲げたら、上体を起こす。
- 両手を腰の後ろに当て、上体をゆっくりと反らせる。2回繰り返す。

腰背首の力を抜き頭を丸めて前屈する。この際、頭を起こすと首や腰を痛める原因に。
7.体をねじる運動。
毎回後ろを見るように、首も一緒にカラダをねじる。この際、下半身が動かないように固定させて、上半身だけをしっかりねじること。
- 1〜4腕を軽く振りながらカラダを左、右、左、右とねじり、
- 腕を左斜め上に振りながら、らせん状に2回ねじる。反対側も同様に行う。2回繰り返す。

踵が床から離れてしまうのはNG。上半身がしっかりねじれず、効果ダウン。
8.腕を上下に伸ばす運動。
指先までまっすぐ伸ばし、素早く動くことがポイント。素早い動作で瞬発力を養い、腕、背筋、肩甲骨まわりも鍛えられる。
- 左脚を横に開きながら手先を肩に添え脇を締める。
- 腕を上に突き上げ踵を上げ、腕を肩に下ろし、踵も下ろす。
- 腕を下に伸ばし左脚を戻す。反対側も同様に行う。2回繰り返す。

肩を丸めるのはNG。一方で腕を広げすぎると、主役の筋肉を十分に使えない。
9.体を斜め下に曲げ胸を反らす運動。
息を吐きながら上体を斜め下に曲げ、背中からふくらはぎまでカラダの裏側を伸ばす。胸郭を広げることで、深い呼吸に。
- 左脚を横に開き、上体を左下に2回曲げる。
- 上体を起こし、息を吸いながら斜め後ろに胸を反らせる。反対も。2回繰り返す。

手のひらを返し、肩甲骨を中央に寄せよう。腰を反らせると、かえって胸が開かない。
10.カラダを回す運動。
肘を伸ばしカラダを大きく回す。胴体まわりの筋肉をまんべんなく動かすことで、腰痛の予防や便秘の解消にも一役買う。
- 両腕で円を描くようにカラダを左へ大きく回す。反対回しも同様に行う。2回繰り返す。

腕と膝を曲げて回すと重心がぶれるうえに、余計な負荷がかかってケガのもとに。
11.両脚で跳ぶ運動。
前半は軽く、後半の開閉跳びは大きく、強弱をつける。テンポよく跳ぶことで心肺機能を高め、脚力・骨の強化、リズム感もアップ。
- 両足を揃えて軽く4回跳ぶ。
- 腕を横に上げながら大きく2回開閉跳びをする。2回繰り返す。
12.腕を振って、脚を曲げ伸ばす運動。
動作は2と同じだが、締めに向かう整理運動として行う。呼吸を落ち着かせてゆったりと動かし、平常時の脈拍へと戻していく。
1.踵を引き上げ腕を交差する。
2・3.腕を横に振って脚を曲げ伸ばす。
4・5.腕を振り戻して交差しながら、踵を下ろして上げる。8回繰り返す。
13.深呼吸。
3分間の体操もラスト。腕の上げ下げに合わせて、たっぷりと息を吸い込み、吐き切る。背すじが伸び、心身も軽やかに!
- 腕を前から上げて息を吸い、横から下ろして息を吐く。
- まっすぐの姿勢に戻る。4回繰り返す。




































