“食事”も自宅トレの一部。鍛えたいあなたに向けた栄養補給術。

自宅で鍛えるなら、補給まで含めてトレーニングとしたい。なぜなら、キッチンや冷蔵庫のある、最高の環境だからだ。あの映画の泥棒たちも盗みたくなる? 補給の知識集。

text: Kenji Inoue photo: Shintaro Yoshimatsu, Aflo expert advisor: Reiko Kawamura 

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マコーレカルキン
教えてくれた人

河村玲子(かわむら・れいこ)/1985年、東京都生まれ。メンタル&フィジカルサポートスーパーバイザー。全米エクササイズ&スポーツトレーナー協会認定パーソナルフィットネストレーナー、管理栄養士。同志社女子大学卒業、大手フィットネスクラブを経て、独立。カナダで管理栄養士トレーナーとして活動し、ニューヨークでピラティスを学ぶ。フィジカルとメンタルに加えて栄養面でも専門的な指導が行える稀有な存在として人気。

腹筋はキッチンで作られる。

アーノルド・シュワルツェネッガーの名言。腹筋に限らず、トレーニングでカラダ作りしたいなら、食生活はおろそかにできない。まず、基本のキをおさらい。

筋肉は水分を除くとほとんどタンパク質。筋トレするなら、1日に体重1kg当たり1.2〜1.6gは摂りたい。それを効率的に補えるのが肉類、魚介類、卵、大豆食品、牛乳・乳製品の5大タンパク源。各々最低1日1回摂ろう。その他、糖質、脂質、ビタミン、ミネラル、食物繊維も偏りなく。

糖質や脂質を控えすぎると摂取カロリーが不足し、せっかく摂ったタンパク質がエネルギー源となり、筋肉に回らなくなる。ビタミンとミネラルは栄養素を代謝したり、筋肉や神経が正しく働いたりするのに必須。食物繊維は腸内細菌の餌で、腸内環境を整えてカラダ作りの土台を支える。

以上の栄養素を過不足なく摂るのに守るべきコツはただ一つ。毎食「一汁三菜」を心がけるのだ。一汁三菜とは、ご飯やパンなどの主食にプラス、タンパク源を並べた主菜1品、野菜・きのこ類・海藻類などからなる副菜2品、副菜に準じる汁物をコンプする食事。これを意識するだけで栄養バランスは少しずつ整ってくる。

それ以外に自宅トレで積極活用したいアイテムを紹介しよう。

1.結局、バナナ最強説。

バナナ

1本100kcal未満と低カロリーながら、食物繊維、ビタミンB群、カリウムなど不足しがちな栄養素が総じて補える万能食。デンプン、ブドウ糖、ショ糖、果糖と多彩な糖質を含むため、事前に食べるとトレーニングの最初から最後まで筋肉に切れ目なくエネルギー供給できる。しかも美味!

2.間食に、4粒ルールを。

アーモンドチョコ

カカオ含有量70%以上の高カカオチョコには、原材料由来のカカオポリフェノールがリッチ。運動で発生する活性酸素の害を抑えてくれる。食物繊維にも富んでおり、気になる血糖値や血圧の上昇もセーブする。カロリー過多を避けるために、間食するなら4粒(計約100kcal)ほどに留めたい。

3.やる気だけじゃなく血流も上げて。

ビーツ

トレーニング効果を高めるなら、筋肉の隅々まで血液で酸素と栄養素を届けたいもの。ビーツは「飲む点滴」という異名を持つスーパーベジ。含有している硝酸塩は、体内では一酸化窒素(NO)へ転換される。NOには血管を広げる働きがあり、血液循環をアップすることが知られている。

4.腸から代謝アップを叶える。

バリーマックス

農業大国オーストラリアがプライドを懸けて開発した機能性大麦「バーリーマックス」。通常の大麦よりも多くの食物繊維を含み、消化吸収をゆっくり進めて血糖値の急激な上昇を抑えてくれる。その食物繊維を腸内細菌が代謝して生じる短鎖脂肪酸は、脳に作用して代謝を上げて減量へ導く。

5.鍛える前に、カフェイン摂取。

コーヒーがマグカップに入っている

眠気覚まし効果で知られるカフェインは、脳の報酬系に直接作用し、持久力を高める(筋トレの最後のひと踏ん張りができるような)働きがある。そしてやっぱり、カフェインといえばコーヒー。それ以外では緑茶にも多い。抹茶ラテを飲んでからトレーニングするのもいい。

6.サンドイッチは無敵だ!

キューバサンド

キューバサンドとは、バゲットにローストポーク、ハム、チーズ、ピクルス、マスタードなどを具だくさんに挟んだもの。一汁三菜並みとまではいかないものの、1アイテムで糖質、脂質、タンパク質が均等に摂れる。近くに専門店がなければFF店のチーズバーガーでも代用可。ランチにでも。

7.世界でもっともカラダにいい脂。

アボカド

ギネスブックに「世界でもっとも栄養価の高い生の果物」と認定されたアボカド。果物では珍しく「森のバター」と称されるほど脂質が豊富で腹持ちがいい。その大半は健康油オリーブオイルと同じくオレイン酸であり酸化されにくく、摂りすぎの心配がない脂質。サラダにトッピングしても。

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