トレイルランナー・山下晃和さんのお気に入りコース5選。

2005年春から『Tarzan』本誌ではじまったトレイルランニングの長寿連載「ターザントレイルズ」。開始当時からモデルとしてたくさんのコースを走っている山下晃和さんに、「本当に好きなコース」を5つ教えてもらいました。

取材・文/内坂庸夫 撮影/石原敦志、高橋 進(岩礁のみち) トレイルランナー/山下晃和

Profile

山下晃和(やました・あきかず)/1980年、東京都生まれ。モデルとして活躍する一方、プライベートや仕事でアウトドアスポーツやアドベンチャーレースも楽しむ。スポーツトレーナーとしても活動する。

岩礁のみち|風のない日に、干潮の時間帯に

「山道を走って海に出る、って意外性もあって好きです」と山下さん。このコースは三浦半島の海っぷちを剱崎から三崎に進む「岩礁のみち」。京急三浦海岸駅から剣崎行きバスに乗って、終点ひとつ手前の松輪バス停に。そこは有名な三浦大根の広大な畑、バス停からひとつ手前の分岐に「岩礁のみち」のサインがあります。

間口漁港から海っぷちに下りて、三崎漁港の名物「まぐろ」を目ざして奇勝名勝のコースを進むのです。あまりに海っぷちすぎて大潮満潮のときはずぶ濡れ? また通行止めの可能性もあるので、事前に「潮見表」と「三浦市・岩礁のみち」をお調べください。

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軽井沢|絶景と快走 広大な露天風呂

まずは新幹線で軽井沢駅、駅前から草軽交通バスで「峰の茶屋」へ。東大の火山観測所の脇から小浅間山1655mに上がります、目の前のどどんの浅間山に腰を抜かしましょう。

峰の茶屋に戻って交差点を渡ると、信濃路自然歩道の入口です、落ち葉ふかふかの快速トレイルのはじまりです。白糸の滝、竜返しの滝と進んで最後は林道になるけど、星野温泉〈トンボの湯〉にフィニッシュ。

ここんちはプールのように広い露天風呂が最高すぎます。帰りは星野温泉からバスで軽井沢駅へ。小浅間山からトンボの湯までぜんぶ下り、いやんなるくらい長い下り、16.4kmにもなります。

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芦ノ湖|大にぎわいの箱根から無音の箱根へ

箱根にはたくさんのコースがあるけれど、芦ノ湖の西側、湖畔に沿ってえんえん続くトレイルがあることをご存じでしょうか? その昔『ハコネ50K』という大会で使われました。

「芦ノ湖西岸遊歩道」の名で箱根町(海賊船の)港から北の桃源台(ここにも海賊船港が)まで続いていて、ここでは箱根町港をスタート。

湖畔道なのでアップダウンまったくなし超平坦トレイル、超初心者でも安心の10.5kmです。ただ途中に自販機やトイレはありませんから注意。起点終点はアクセスするバスの都合で決めていいけど、箱根観光っぽく海賊船に乗って起点に戻る、というのも素敵。

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浅間嶺|払沢の滝もご覧ください

登山口(トレイルヘッド)まで運行本数の少ないバスを使わなきゃいけないというハンディはあるけど、浅間嶺(せんげんれい)903mに続く、浅間尾根の下りの(斜度の)素晴らしいこと。

ブレーキをかけなくていい、そして前傾するだけでカラダがどんどん前に進むという絶妙な斜度のトレイルがずーっと続いています。ばんばん走れるけど足と脚(特に大腿四頭筋)に負担がないんです、素晴らしい18.5㎞です。

JR武蔵五日市駅前からバスで仲の平バス停へ。浅間尾根への上りがきついけど、あとは極楽至極。帰りは払沢の滝入口バス停から。途中で〈瀬音の湯〉に寄りましょう。

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霧ヶ峰|山彦尾根でイヤッホー

八ヶ岳の西の端、車山の西に広がる霧ヶ峰高原。そしてさらに西に位置する八島ヶ原湿原(ここは木道なので歩いて)までぐるっと巡りましょう。

青空晴天の日を選んで出かけてほしいです、霧ヶ峰は空の色が、同じ青でもぜんぜん違いますから。中央道諏訪ICからビーナスライン、霧ヶ峰のレストラン〈チャプリン〉に到着、ここのソフトクリームは最高。店の裏からトレイルははじまっていて最初は東の車山(1925m)山頂へ、反時計まわりに霧ヶ峰をまわります。

どこでもいつでも大絶景、天空の大草原の周遊。12.8kmです。あ、標高が高いので晴れていても気温は低いです。

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GPSデータは「.gpx」形式です。GPS時計各ブランドのアプリで読み込めます。GPS時計がなくてもスマートフォンの地図アプリを使ってダウンロードできるし、「Googleマップ」を開いて「マイマップ」に取り込むこともできます。また、「.gpx」形式はMacアプリの「トレイルノート」で開いて編集することができます。

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