今年の「Challenge 4」はいかに?
12月頭でありながら気温は6.2〜12.4度と穏やかで、雲ひとつない上に風もほぼなし。天気に恵まれたマラソン日和で迎えたレース当日。サブ4を達成するという目標のもと、日本各地からランナーが集結した。アシックスがサブ4を目指すランナーのために開発したランニングシューズ《S4+ YOGIRI》を履いて出走するランナーが多く、会場内には試し履きブースも設置。
この日のために〈アシックス〉が提供したランニングプログラムでトレーニングを終えた準備万端のランナーも多く、大会への意気込みが伝わってくる。
ランナーたちは各自アップやストレッチ、準備運動を行い、粛々とレースに向け身体を温める。そして午前10時、心地いい熱気のなか、味の素スタジアム内でスタートが切られた。コースは、味の素スタジアム内のグラウンドの外周とスタジアム外の公道を8回周回してゴールとなる設計。
人工芝とアスファルトの平らな道が続く走りやすいコンディションで、サブ4達成のために考え抜かれていることがよくわかる。本大会では、3時間50分台と4時間以内に完走できるように設定した計75名のペーサーが並走。ランナーたちの道標になっていた。
一部のペースの速いランナーが先を行くなか、ほとんどのランナーがペーサーと走り、そこからやや遅れをとるランナーが続くレース展開となった。密集状態だった集団は徐々にまばらになり、タイムを少しでも縮めたいランナーや時間内に完走することを目指すランナーなど、半分を過ぎた周回4周以降は各々が自らの体力と精神力でなんとかゴールに向けて時計を見ながら走る姿が見られた。
終盤はペーサーたちがランナーに遅れをとらないように声をかけ、ペースダウンしたランナーには新たな目標を設定してどうにか完走できるようアドバイスやエールを送るシーンも。この大会のビブスは珍しく登録番号ではなく出場者が決めた呼称が記されている。
これもランナー同士はもちろん、関係者やオーディエンスが声をかけやすいための計らいなのだ。ゴール間際では、最後のスパートをかけたり、気持ちや体力が途切れそうなランナーに向けてオーディエンスの歓声もヒートアップ。特に4時間経過までのカウントダウンやデッドラインの4時間半前後は大いに盛り上がりをみせた。
今年は、計221名のランナーがサブ4を成し遂げたという。ゴール後の会場内ではランナー同士でタイムの良し悪しや達成感と反省点を語り合ったり、過酷だったレースを労うなど、次なる目標を語る声も少なくなかった。
レースを終えたランナーたちが語る「Challenge 4」
泣いても笑っても4時間以内に完走が条件。4時間半以降は記録がつかないのが「Challenge 4」だ。そんな、サブ4にこだわり尽くしたレースを終えた直後の参加ランナーたちに42.195kmの道のりや練習した日々を振り返ってもらい、走り終えた想いを語ってもらった。
膝の怪我を経て、コロナ禍にランニングを再開した星子彩美さん。今年2月の大阪マラソンでは、4:02:44とサブ4目前のベスト記録を樹立。「『Challenge 4』でサブ4をしたいと思い、目標タイムを手に書いてレースに臨みました。結果は3:46:59で感慨無量です。周回コースの良さは、いつものトレーニング仲間と鼓舞し合って走れること。普段一緒に走っている〈アシックス〉のコーチからの応援があって、心強かった」
「初のフルマラソンでしたが、楽しかったですね。実は友人がペーサーとして出走するからと誘ってくれたことが出場したきっかけ。ずっとペーサーについて行き、ゴールできました。残り2kmあたりがかなりきつかったけど、最後にメダルをいただけて嬉しいです」とIT系の会社に勤務しているタイガさん。トライアスロンとランニングをメインでしているという。これまで走った最長距離は30kmだった。
湯瀬陽子さんは税理士事務所の経営者。20代から走り始め、2024年の東京マラソンで初めてサブ4を成功。3:57:41だった。「3時間50分台のペーサーと走りましたが、できたら3時間45分台を切りたいと思っていたので3:43:40は嬉しい結果。毎週〈アシックス〉が開催する練習会に参加しトレーニングメニューを行ったことがサブ4達成につながった。《S4+ YOGIRI》の推進力と安定感でいいペースを保てました」
北海道の旭川から来たという桑江朝子さん。サブ4は、今年11月に開催された東北・みやぎ復興マラソンで達成したばかり。「北海道は雪が積もっていて、走って練習するのが難しくて(笑)。今季最後のレースだということがモチベーションとなって走りきれました。喜びは壁を超えてきた自分へのご褒美ですね。普段は夏は山、ジムで身体を鍛えて、この後はスキーシーズンに突入します」
普段から味の素スタジアム近くを走っているというトサカケイタさん。これまでは登山やサイクリングで身体を鍛えてきたという。「マラソン大会初出場だったんですが、いつも通りの走り慣れた道で挑戦できて嬉しかったですね。最初は3時間30分台のペースで飛ばし、後半はマイペースに走りました。初挑戦でサブ4を達成できましたが、足をつっていたので自分の限界ギリギリだったと思っています」
「最初、頑張って一番速いグループについて行ったことで、後半ばててしまって。途中左足に痛みを感じましたが、ソックスのカバー力が素晴らしく完走できました。サブ4達成は逃したけど、ここ最近では一番いいタイム。またリベンジしたい」フリーアナウンサーの 舘谷春香さんは、仕事で出場した初マラソンを4:18:35で完走。その後9年間、練習を重ねレースに参加し、走り続けている。
高校で数学を教える名和亮さん。ランニング歴は10ヶ月ほどだが、フルマラソンのレース出場は2回目。「提案されたいいトレーニングをこなせず、練習量の足りてなさを痛感しました。悔しいとは言えないですね。時間を確保することは難しいですが、それはここに参加している皆さんも同じ。参加者のサブ4への想いの強さ、達成することの難しさを感じました。また、絶対挑戦したいです」
Information
《S4+ YOGIRI》
22,000円(税込)。サイズは男女兼用の22.5~29.0cm(0.5cm刻み)。展開カラーはクールマッチャ×スチールグレー。アシックス直営店各店(ファクトリーアウトレットを除く)、全国のスポーツ用品店などで発売中。2025年1月から、アシックス公式オンラインストアより新色を順次発売予定。
「Challenge 4 Tokyo 2024」詳細はこちら。
問い合わせ先:アシックスジャパン株式会社カスタマーサポート部
https://www.asics.com/jp/ja-jp/mk/support/contact/products