ボルボ 940 エステートとオカタオカ

クラシックでも、現代的でもない、”中途半端”な佇まいがかっこいい《ボルボ 940 エステート》|クルマと好日

アウトドアフィールドに、あるいはちょっとした小旅行に。クルマがあれば、お気に入りのギアを積んで、思い立った時にどこへでも出かけられる。こだわりの愛車を所有する人たちに、クルマのある暮らしを見せてもらいました。

撮影/伊達直人 取材・文/豊田耕志

初出『Tarzan』No.809・2021年4月22日発売

ヤングタイマーなボルボで郊外の珈琲店へ。クルマ好きがついに手に入れた幸福の日々。

「やっと手に入れました!」と嬉しさで頰を緩ませながら笑顔でマイカーのハンドルを握るのは、イラストレーターのオカタオカさん。父は初代シビックやゴルフ1、叔父はケータハム・カーズのハンドルを握ったクルマ好き一家に育ち、駆け出し時代は大好きなクルマのイラストを頻繁に描きつつ、「このままクルマに乗れない一生を送るのかな」とぼんやりと不安を抱えた時期もあった彼だからこそのビッグスマイル! そんな彼の自慢の愛車は、ボルボ 940 エステート。

街中でよく見かけるクラシックボルボの定番・240の後継車で、90年から98年まで生産されていたモデルだ。「僕のは1997年式で、今の言葉で言ったら、”ヤングタイマー”というジャンル。クラシックでも、現代的でもない、”中途半端”な佇まいがダサく思えたんですが、何度も眺めるうちにだんだんよく見えてきて。

それにボルボらしい“赤”も、実は少々メタリックな“レッドパール”という日本では珍しいカラー。天邪鬼な僕にぴったりだなと」 クルマを手に入れてからはドライブ三昧の日々。今日もコーヒー一杯のためだけに940のハンドルを握って、東府中の〈コフィア エクスリブリス ケトル〉までやって来た。

〈コフィア エクスリブリス ケトル〉店主とオカタオカ

〈コフィア エクスリブリス ケトル〉でコーヒーを楽しむオカタオカ

〈コフィア エクスリブリス ケトル〉で提供されるコーヒーとケーキ

COFFEA EXLIBRIS kettle

もともと建材屋だった古民家をセルフリノベーションした焙煎所兼カフェ。ドイツ〈プロバット〉社の焙煎機で仕立てたスペシャルティはどれも格別。店主の太田原一隆さんが丁寧にコーヒーのことを教えてくれるので、初心者も居心地よし。手作りの甘味も優しい味わい。レモンタルト350円、エチオピア700円。※店前にコインパーキングあり。●東京都府中市八幡町3-19-3、TEL 042-201-3070。12時〜19時、土・日・祝11時〜、火休。

「クルマは見るのも好きですが、運転するのが何より楽しい。“こんな場所に桜並木があったんだ”とか、電車では味わえない小さな感動をたくさん覚えることができるのがいいんです。そうそう、ルーフトップに備え付けたルーフボックスは、車中泊用。寝袋や毛布を積んで、940とともにあてもない旅をすることが夢ですね。だから、今はその道具を探すためにPC画面と睨めっこ。気付いたら、『カーセンサー』を見ちゃっているんですが(笑)」

VOLVO 940 STATE

当時の車両価格は、約350万円。クラシックと呼ばれる上級グレードも存在するが、オカタオカさんの愛車はベーシックグレードのTACK。

バックドアには、友人らのステッカーを貼り付ける。わかる人にはわかる給油口のINUIMASUステッカーは自作で、オカタオカさんのウェブサイトで購入可

納車時から装備されていたというルーフボックスにもステッカーを。

フロントには、昔懐かしいグリルバッジを装着。左のトーテムポールモチーフのものは、e-Bayで購入。

普段、荷室には折り畳み自転車やアフリカの民芸品の籠などを放り込んである。後部座席はフラットに倒れるので、車中泊も問題なし。

  • 全長4,850×全幅1,755×全高1,495㎜
  • エンジン=2,316cc、水冷直列4気筒SOHCICターボ
  • 乗車定員=5名
  • 燃費=8.5㎞/ℓ(10・15モード)
Owner

オカタオカ(イラストレーター)
1986年、宮崎県生まれ。雑誌、書籍などを中心にイラストレーションを手がける。バンド〈すばらしか〉メンバーの加藤寛之さんとともにポッドキャスト番組『クルマのふたり』も配信中。

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