オスロ市民の憩いの場。国民的芸術家が手がけた巨大なフレスコ画とともに復活

世界のフィットネスの話題をお伝えする「WORLD FITNESS NEWS」。今回は、オスロ市民の憩いの場所だった〈ヴェストカントバーデット〉について。

edit: Takashi Osanai

初出『Tarzan』No.880・2024年5月23日発売

オスロ ヴェストカントバーデット

元銭湯でアールデコなウェルネスを。

1932年から90年代まで、オスロ市民の憩いの場所だったのが〈ヴェストカントバーデット〉。市の公衆浴場事業として電力会社の本社地下に設けられた施設だ。集合住宅に浴室設備のなかった時代背景もあり、最盛期には年間15万もの人たちが利用していたのだとか。

オスロ ヴェストカントバーデット

ホテルでは「睡眠、仕事、余暇」で24時間を3等分する「8時間ルール」を提唱。ホテル屋上にはノルウェーで唯一、通年営業の屋外サウナとプールも完備。

閉鎖後は改修を経て2022年秋に〈ホテル・ソンメロ〉の一部として復活。なかでも話題を呼んだのが、かつての公衆浴場が見事に復元されたプールエリア。国民的芸術家ペール・クローグが手がけた巨大なフレスコ画と、アールデコ空間を満たす光に包まれながら泳げば、カラダだけでなく心も整っていきそう。

1,400㎡の地下空間には、ほかにも16室のトリートメントルーム、赤外線サウナ、ローマ式風呂、冷水風呂などウェルネス設備が充実。市民も旅行者もバケットリストに加えたいオスロの新空間となっている。

COORDINATOR

UTANO YOSHIKO /ヘルシンキ在住歴19年。商談通訳・帯同を中心に活動。愛犬の柴犬KIKIと森を歩くのが毎日の小さな癒やし。YouTubeチャンネル『北欧さんぽ』更新中。