昔は寝る時間がもったいなかった。宇垣美里さんがたどり着いた睡眠との向き合い方
どんな人でも必ず眠る。でも、睡眠に対する意識や向き合い方は人それぞれ。メディアでよく見るあの人や、大忙しのあの人はどんな睡眠を取っているんだろう。今回は、俳優、タレント、アナウンサー…マルチに活躍する宇垣美里さんに“眠りとわたし”の話を教えてもらった。
取材・文/門上奈央 撮影/内田紘倫 スタイリスト/滝沢真奈 ヘア&メイク/山下智子
初出『Tarzan』No.876・2024年3月21日発売
宇垣美里さんの睡眠ルール
- 10〜15分でもいいから夜はお湯に浸かる
- 寝る時も愛犬ファースト。自ずと健やかな睡眠リズムに
- 漫画や動画を楽しむように夢もカルチャーとして摂取
湯船に入ってスイッチオフ
俳優、タレント、アナウンサー、コラムニスト…宇垣美里さんの肩書を挙げてみると、幅の広いこと! 寝る間も惜しんで働いているのは想像に難くない。だが、アナウンサー時代に朝の情報番組にも出演していた宇垣さんなら、自分なりの睡眠を確立してそうだ。
「あの頃は朝(夜中?)2時〜3時には毎日出社していました。非常にキビしい勤務状況を乗り越えた結果、カラダが“地獄”(笑)に慣れてしまっている感じはあるかも。これだけ寝たから動けるとか、この睡眠量だと夜まではもたないから昼寝しようとか、必要な睡眠時間は分かった気がします」
また長年継続している、睡眠の質を確保するためのルーティンも。
「どんなに疲れていても、また23時帰宅で翌日5時起きでも、絶対湯船にお湯を溜めます。10〜15分だけでもお湯に浸かることでスイッチをオフできるので。入浴後、時間がある日や疲れたな〜と感じる日は、温かい飲み物を用意します。
白湯を飲むことも多いですが、最近好きなのは、友人が中国土産に買ってきてくれた烏龍茶とジャスミン茶。
後者は専用の茶器もいただいたのですが、お湯を沸かして茶葉に注いで蒸らして…という作業をこなすうちに、心もだんだん静まり落ち着くので、寝る前のひとときにいい感じです」
万全の冷え性対策は欠かさず
温かな飲み物以外にも、冷え性を自認する宇垣さんは対策が万全。
「寝具も厳選しますし、肌寒い夜は充電式カイロを使います。あとは、なんといっても愛犬のてんぷら! イヌはあったかいですよ〜。てんぷらを迎えて睡眠リズムが健全になりました。寝る前に読書を始めたり書き仕事をやろうとすると、“もう眠いんですが?”という視線が…。あ〜ゴメン寝ようと、もちろん私が折れます。私の健康の一助になっています」
幸福に満ちた宇垣さんの眠り。しかし睡眠を前向きに捉えるようになったのはここ数年のこと。
「昔は寝る時間がもったいなかったんです。読みたい本も観たい映画も山々なのになぜ寝なきゃいけない!?というのが本音で、できることなら一生起きていたいくらい。
ただラジオで共演する〈ライムスター〉の宇多丸さんが“睡眠中に見る夢もコンテンツの一つ”と言っていて、なるほどなって。確かに“ヘンな夢を見た”と原稿を書いたことも2〜3回はある(笑)。寝る間も一種のカルチャーを摂取していると、最近やっと眠ることへの罪悪感が薄れてきました!」