何を着て、走るか——ラン欲とギア欲を満たすスタイルサンプル
選択は自由だからこそ、大事なのは気分。身に着けるだけでスイッチが入り、そのまま街に出ても映えるなら最高だ。ラン欲とギア欲を満たすスタイルを紹介する。
edit: Koji Toyoda photo: Ryohei Ambo styling: Kazuro Sanbon grooming: AMANO
初出『Tarzan』No.874・2024年2月22日発売
目次
Set-up|どこにでも行けるユニフォームが必要だ
セットアップスタイルは、もはやスポーツマンの特権ではない。「ジム帰り?」なんて野暮なことを聞く人も令和にはいない。特別な機能は必要なくて、なるべくスモールブランドのものを選ぶと、ジョギング後のカフェでも胸を張っていられる。こちらは今季スタートの〈ボアドストラタ〉。スポーツブランドらしからぬ気の抜けたツートーンが洒落ているが、生地はしっかりストレッチの利いたコーデュラナイロン。
Vest|手ぶらで走る気持ちよさたるや
色で遊ぶなら〈ルルレモン〉。淡い色使いが持ち味で、グレーのメッシュボディに、ライムイエローのパーツを合わせたランニングベストもラインナップ。こんなミニマルな見た目なのに、いたる所に便利な収納が隠されたかなりできるやつ。もちろん撥水に防風もバッチリ。
ガチなトレイルランナーからも信頼厚いベストも、見方によっちゃ手ぶらで走れる頼もしい相棒。胸のポケットには、付属のフラスクの代わりに、スマホや財布を収納するのも一つの手だ。とくに〈サロモン〉は定番中の定番。レイヤードも、バックスタイルも決まる。
Shorts|ショーツにこそ個性を
シティランナーにとって、ショーツは顔そのもの。実際、走りに響くし、機能面も重要だ。ルーズなスタイルを愛する向きには、〈オークリー〉のテックショーツを。私服での登板回数も期待できそうなシルエットで、撥水性や通気性にも優れているので、ガチランにも適任。
こちらは近頃のランニングカルチャーを牽引するパリの専門ブランド〈サティスファイ〉。肌触りのよいテックシルク素材を用いた本格仕様で、インナータイツの背面には“RUN”“AWAY”とプリントされていたり、裾タグが切り取れる仕様になっていたりと、芸も細かい。
短丈のナイロンベスト&ショーツは、スウェーデンのファッションブランド〈アワーレガシー〉から。膝上丈のミニマルな作りに、光沢感たっぷりなナイロン素材など、節々に匂い立つ品の良さは、いかにもデザイナーズブランドらしい。たまにはモードな気分でジョグ。
Waist bag & Wristwatch|これだけあれば問題ない
何かと便利で、着こなしも引き締まるウェストバッグ。〈ポロスポーツ〉のものは蛍光グリーンがとにかく洒落ている。何を入れるか悩むが、スマホは必要ないかも。腕に着けた《HUAWEI WATCH 4》で、電話にSNSはもちろん、BGMも流せるから。歩数、位置情報、血中酸素レベルも表示されるし、最大14日間とバッテリーも長持ち。未来は腕の中にある。
ランナー支持率が圧倒的に高い〈ガーミン〉の《Forerunner 265》。“すべての走る人に”をモットーに掲げるだけあり、自分に合ったトレーニング概要にヒント、リカバリータイムなど、ランにまつわるあらゆるデータを知らせてくれる、いわば、世界一小さなランニングコーチだ。これでカバーできない補給は、“ノース”のスリムなウェストバッグに忍ばせておこう。
〈カシオ〉の定番《DW-5600》系もランナー向けに変貌。搭載された光学式心拍センサーによって、最大酸素摂取量、心拍数、歩数、消費カロリーを計測。専用アプリと連動すれば、ランニングデータを管理&記録できるという優れものだ。合わせた〈ナイキ〉のウェストバッグも、U字形ジッパーのおかげで荷物の出し入れが即座に行える便利な代物。
Hairband & Earphone|顔まわりはすっきりいこう
一口にオープンイヤー型といっても、種類は豊富。スープラフリース使いのヘッドバンドに合わせるのは、アクセサリーのような〈ファーウェイ〉のイヤーカフ型。激しいランニング中でもずり落ちる心配がなく、重さも5.6g! だから、長時間着けていてもものすごく快適なのだ。
汗止めにもなるヘアバンドは、髪の長さに関係なくハマるワイド幅がベスト。さらに“ながら聴き”できるオープンイヤー型イヤホンなら、周りに気を配りつつ、安全に走れる。こちらは骨伝導イヤホンのパイオニア〈SHOKZ〉が初めて出したワイヤレス型。デザインもクール。
日本発〈アビオット〉の《オープンピース エリート》はネックバンド方式を採用。骨伝導で音を伝える仕組みが新感覚で、本体にマイクが搭載されているので、ラン中に仕事の電話が入っても大丈夫。ストイックなブラックカラーも、ネオンイエローのヘアバンドと相性抜群。
Sunglasses|目にはブレない強さを
サングラスといえば、〈オークリー〉。普段ならば《フロッグスキン》や《ラッチ》などクラシックモデルを選ぶが、気合を入れるなら、レーシーな一本を。こちらは、プリズムレンズにSFチックなフレームを合わせた《Flak®2.0》。走ってもブレない強さが自慢で、どんなにしんどい状況でも常にポーカーフェイスを気取れる。