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“スリップインするだけ™”じゃない!《スケッチャーズ スリップ・インズ》快適学。
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連載「View of PICSPORT -フォトグラファーが見たアスリートの肖像-」。長年、さまざまな競技で取材を続けるスポーツフォトグラファー、岸本勉さん、中村博之さんが写真を通じて、“アスリートの素顔”に迫る。第十回は岸本勉さんが捉えた【フィギュアスケート・羽生結弦選手】。
今更ながら羽生結弦は本当に凄かった。何が凄いのか、全てが凄いのだ。少なくとも僕にとっては超がつくほどのフォトジェニックなアスリートだった。
リンクサイドに現れただけで、そこにいるほぼ全ての人の注目を浴びる。一挙手一投足、人々は見逃さないのだ。だからここに紹介する写真は「もう見たよ、知ってるよ」というカットもあるかもしれない。
今回は、彼を追いはじめた頃の写真を少し紹介したい。僕がいままで撮影してきたアスリートの中で、この10年余りでいえば羽生の写真が最も多かった気がする。
練習中でも会見中でも競技中、競技前後でファインダー越しに彼を捉えている時、その表情は様々である。こんな多くの表情を持つ選手はあまり記憶が無い。また、他の選手への気遣いや仕草、氷上での振る舞いだけでも写真集ができてしまうのでは(!?)と思えるほど撮影していて楽しかった。
2023年12月、寒波に見舞われた長野で全日本フィギュアスケート選手権が開催された。羽生結弦抜きの大会は何故か少し寂しさを感じた。それはきっと僕だけではないはずだ。
しかし、男子フリーの最終グループはいままで見たことのない、歴史的にも記憶に残るであろう熱い戦いであった。羽生結弦が去ったリンクに開いた大きな穴を塞ぐには、一人の力では今は難しいかも知れない。
この日輝いていた何人かのスケーターが力を合わせて、今後の男子フィギュアが盛り上げていって欲しいと強く願う。
岸本勉(きしもと・つとむ)/1969年生まれ、東京都出身。10年余りスタッフフォトグラファーとして国内外の様々なスポーツイベントを撮影。2003年に独立、「PICSPORT(ピクスポルト)」を設立。オリンピックは夏季冬季合わせて14大会、FIFAワールドカップは8大会、ほか国内外問わず様々なスポーツイベントを取材。2015年FINA世界水泳選手権カザン大会より、オフィシャルFINAフォトグラファーを担当。国際スポーツプレス協会会員(A.I.P.S.)/日本スポーツプレス協会会員(A.J.P.S.)
Instagram:@picsport_japan
撮影・文/岸本勉