高須幹弥先生が語る、メンズ美容医療の最前線

切らない施術で老けを予防することも可能です

美容外科〈高須クリニック〉名古屋院の院長であり、自らも手術を担当している高須幹弥先生。40代、50代の男性はどのような悩みを抱えてクリニックを訪れるのだろうか。

「顔のパーツをどうこうしたいというよりは、その世代は若返りを求める方が多いですね。シワやたるみが気になる年齢なのだと思います」

近年は美意識の高まりや、SNSが一般化されたことで写真や動画に撮られる機会が増えたこともあり、美容医療のニーズは高まっているそうだ。

では、若返りを目指す施術にトレンドのようなものはあるのだろうか。

「若返りといってもいろいろありますが、主流は切らない施術です。眉間や目尻のシワ対策のボトックス注射や、ほうれい線対策のヒアルロン酸注射はハードルが低いですし、人気が高いといえますね。

頰のたるみ対策としては、超音波を使うウルセラシステムや、高周波を活用するサーマクールFLX、特殊な糸を用いるイタリアンリフトは、切開の必要がなく、ほぼ腫れもないので手軽で人気です。ほとんどの人が、施術の翌日にお仕事に復帰されています。

目の下のたるみに悩んでいる方も多いですが、これに関しては下まぶたの裏の粘膜に炭酸ガスレーザーを使って小さな穴を開けて脂肪を切除することができます。縫う必要はありませんし、表に傷は残りません」

切らない施術は、シワやたるみが深刻化する前のほうが大きな効果が期待できる。48歳の高須先生の肌が若々しいツルツル肌なのは、定期的に施術を受けている効果なのだそう。

「たとえば僕は眉間にシワを寄せるクセがあるので、予防としてボトックス注射をしています。

また、イタリアンリフトは、糸が約1～2年で周辺の細胞と融合して吸収され、自己のコラーゲン線維に置き換わるのですが、あまりにも皮膚がたるむとリフトアップ効果がそれほど期待できないため、30〜50代でやる人が多いものです。

メスを使う手術には抵抗がある、老化を予防したいという人は、早めの対処がおすすめです」

従来よりもハードルが下がった美容医療。悩みを抱えている方は、一度相談してみてはいかがだろうか。

取材・文／神津文人　撮影／吉村規子　編集／堀越和幸

初出『Tarzan』No.867・2023年10月19日発売

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