相撲を観ながらとんかつを食す〈横綱とんかつ どすこい田中〉
東京・菊川。両国国技館から近く、周辺にいくつもの相撲部屋がある街の一角。〈横綱とんかつ どすこい田中〉は2022年にオープンした、主にインバウンド向けにスモウショーを開催しているユニークなとんかつ店だ。
取材・文／黒田創 撮影／石原敦志
初出『Tarzan』No.863・2023年8月24日発売
今日の取組は松乃海の2勝1敗！
東京・菊川。両国国技館から近く、周辺にいくつもの相撲部屋がある街の一角。元は銭湯だった大きな建物の扉を開けると、マジもんの土俵と周りを囲む砂かぶり席。この〈横綱とんかつ どすこい田中〉は昨年オープンし、主にインバウンド向けにスモウショーを開催しているユニークなとんかつ店だ。
ショーは週3回。開始時刻の13時前になると、大勢の外国人観光客で店内は大盛況。席に着くとまずは名物のロースカツ定食（デカい）に舌鼓。そしていよいよ、司会者のマイクパフォーマンスとともに2人の元力士が土俵入りだ。
この日実演してくれたのは、さっきまで厨房でカツを揚げていた松乃海さん（黒まわし）と元小結の常幸龍さん（白まわし）の2人。股割りの実演では常幸龍さんが悲鳴を上げながら見事な開脚を披露していた。現役力士さながらの取組は迫力十分！
四股やすり足、股割り、ぶつかり稽古といった基本の稽古に、ちょっとユーモラスな動きを交えてショーアップしてくれるのが楽しい。さらには髷をつかむ、拳で殴るといった反則技も披露。その度に場内からはプロレス会場のようなブーイングが飛び交うのだった。
メインイベントは取組3本勝負。国技館さながらの「のこった、のこった」の掛け声、押し出し、上手投げなど技の応酬を堪能したら、ラストはお客さんが着ぐるみ姿で土俵に上がって力士に挑戦！
「目の前で繰り広げられる相撲の迫力を感じてもらい、その後土俵上で子どもも女性も力士にチャレンジできるのが当店の一番の売り。力士に正面切ってぶつかり合う体験はなかなかできませんよ」（スタッフの元力士・琴鳳さん）
INFORMATION
ロースカツ定食（1,600円）のカツは200gのボリューム。他にもカツ丼、カツカレーなど盛り自慢のメニューがあり、17時以降の通常営業時に土俵を眺めながら味わえる。
- 横綱とんかつ どすこい田中
- 住所：東京都墨田区立川3-1-11
- TEL：03-6666-9515
- 営業時間：17：00～22：00（21：30L.O.）
- 定休日：火曜
- WEBサイト
※相撲イベントは毎週月、水、金曜日の13：00から、要予約
